赤旗読者通信のページ
2004年4月25日号
水道料金
県は…県内東西格差是正のため5円(1トンあたり単価)引き下げ
市は…水道利用者に還元せよ
「値下げを求める会」が改めて要請
水道料金の値下げを求める会(代表・八尾三紀夫氏)のメンバー3名は19日、市産業建設部長、上下水道課長に会い、水道料金の値下げを改めて要請しました。
会代表の八尾氏は「県が5円値下げをしたのは県内で水道料金格差がひどいことから、その是正のために実施した(別項参照)のであって、その分を水道利用者に還元するのは当然のことではないか」と述べました。
当局から苦しい経営状況があるとの弁明が話されましたが、会のメンバーから「それでは県の値下げがなかったらどうするつもりだったのか」「市長は以前から値上げせずに努力しろと指示していたではないか」と追及。もともと市は県が5円下げなくても現在の水道料金で経営できる予算を組んでいたのに、せっかくの値下げ分を水道利用者に還元せず、市の懐(一般会計)へ戻してしまった市の姿勢に問題があったことが浮き彫りになりました。
当局は「県との受水協定(水量、単価)の協議を2年後の見直し時期まで中断することなく、ずっと継続して行っていく約束になっている」と明らかにしました。このことは市民運動の側でも、県や市に継続して受水協定見直しを働きかけていくことの重要性を示すものです。
市のミスで60万円無駄づかい
3月分の水道料金に消費税をかけ忘れていたミスで、当局は約60万円の余分な経費(はがき作成、郵送料など)がかかったことを明らかにしました。
3点の回答を求める
今回の要請行動の中で会のメンバーは次の3点を要望し、後日回答するよう求めました。
@ 小矢部市の給水原価(1トンあたり306円)に占める修繕費の割合が41円、13.4%であり、高岡市4円、2%、砺波市2円、1%に比べてたいへん多いのはなぜか。修繕にかかった経費と管路の敷設替えに伴う経費を区分けして明らかにしてほしい。
A 県に対して子撫川ダム建設時の借金返済の年次ごとの見通しを提出するよう働きかけてほしい。県との間で最終的には日量8500トンの水を購入する契約があるが、これを見直す交渉が重要である。ダム建設費を回収するために設定された目標数値であったが、6300トンの実績ですでに返済を終えようとしている。ここに見直しの根拠がある。
B 子撫ダムの固定資産税課税漏れ是正や県水引き下げで果たした住民運動の役割を否定する一部の言動について、事実関係を調査すること。
県議会論戦から
県の単価引き下げは県内格差是正のため
県が市町村に卸している上水道用水の単価を引き下げたのは、県内の水道料金の東西格差を是正するためであったことは、次の県議会での論戦でもあきらかです。
県知事が初めて水道料金値下げに言及したのは2003年2月県議会でした。これ以後、それまでの「慎重に対応」という答弁が変わり、料金値下げの大きな流れが県議会の中につくられていきました。
犬島議員(共産)
知事が、新幹線を早く富山によこせとおっしゃるときに、政府に対してどうおっしゃったか。「乏しからざるを憂えず、等しからざるを憂える」と。つまり、みんな貧乏ならいいけれど、不平等は困ると、政府を攻めたわけですよ。
それならば、「いやあ、申しわけなかった。西部水道の水を買うとる人がこんなに高い水買うとったか。さ、ちょっこ直さにゃならんの」というふうなお気持ちになりませんか。
中沖知事
基本的には、富山県内の料金がある程度同一になっていくということは、私は望ましいと思う。県といたしましても、どのようにすればいいかということについて、今後十分研究もしてみたい。