赤旗読者通信のページ
2004年4月25日号
Kさんの年金対話
踏んだり蹴ったりの政府(自・公)年金改悪案
K 年配の年金受給者は年金を15%削られるだけだが、(といっても12ヵ月分の内2ヵ月分削られる。あ痛タタ)若い人は掛け金を3割5分も引き下げられる。
若者 あぶってたたかれるとはこのことですよ。腹が立って仕方がない。
K 政府案(自民・公明案)では、掛け金の引き上げは、これから14年間で70兆円を超えそうだ。
民主党案 消費税で80兆円の国民負担増
K 民主党の案は消費税3%引き上げでまかなうことになっているが、同じ期間で約80兆円の国民負担増になる。
若者 他に道はないってことですか。
共産党案 歳出の見直しと大企業に応分の負担で、最低保障年金を
K いやあるよ。共産党の提案のように、歳出の見直しと大企業に応分の負担を求めるなら、生活保障の名に値する年金制度にできるね。
若者 そんなにうまくいくのですか?
今でも5.8兆円の国家予算を年金につぎ込んでいると聞きましたよ。共産党の提案ではそれがもっと多くなるんでしょう?
K ええ、13.5兆円に。でも、日本はヨーロッパに比べて企業の「税と社会保険料」負担がきわめて低いんだよ。(日本12%、英16%、仏23%=国民所得比)。仮に共産党案のように大企業に応分の負担を求めても、この比率が1%あがるだけなんだ。
それに国民の購買力が大きくなるから、かえって景気回復の土台になるんだよ。ヨーロッパ諸国ではそのような福祉中心の財政で国内市場をひろげ、現にうまくやっている。
若者 なるほど、そうできるといいですね。
K だけど日本では政府もマスコミもそんなことを知らせないでしょう?だから新聞「赤旗」を読んでくださいよ。あわせて、この点でも力になる笠井さんを参議院に送らないとね。
若者 もう一つ聞きたいんだけど…共産党の提案する月5万円の最低保障年金について、友達が「そんなこと死したらなまくらを助長する。苦労して年金をかけるものがいなくなる」と言っていましたが?
K この背景には日本の年金のひどい実態があるんだよ。国民年金の保険料を払っていない人は1千万人もいる。大半は生活が苦しくて払えない。掛け金を払っていたのに数年足りなくて年金をもらえない知人もいるよ。共産党の提案は掛けた保険料の分が上乗せされるから、保険料を納める意欲にもつながるんだよ。これを「なまくら」の一言で片づけていだ、政治の「自己責任」はどこにあるんだろ?
若者 生活実態を人間らしく直すために、もっと勉強しなくては。
(作 H、T、S))