赤旗読者通信のページ
2004年3月28日号
保育所がねらわれている
16日 行財政改革特別委
市議会行財政改革特別委員会が16日開かれ、小矢部市当局が行革対象の一つに保育所をあげていることが明らかになりました。
効率的な行政施策の実施についての議論の中で、T議員が「小矢部市が人口増を目標にしているなら、保育所の統廃合を言わないようにすべきだ」との発言を受けて、総務部長は「こんどの予算でも子育て支援を充実させている。しかし保育所の職員は80人で、一番職員が多い分野だ。統廃合でなくても、一次保育や乳児保育をどこかの保育所に集めて充実させても良いのではないかと考えている。全部の保育所でそれをやると効率的ではない。年長児の送り迎えは祖父母がやっている場合が多いが、乳児は親が連れてきているので、車で送り迎えしているから、何カ所かにまとめても良いのでは」と述べました。
ここで三つの疑問が出てきます。
職員削減は行政に必要かどうかで判断すべき
@ 行革というと職員数削減が先にあって、人数の多い分野から切り捨てるやり方でよいのかという問題です。地方自治体として必要な仕事をしているかどうかを基準にして見直すべきで、保育所の職員削減が保育にとって有効なのかどうかこそ議論すべきではないでしょうか。
職員数を検討するならば、小矢部市(34,580人)と人口がほとんど同じ規模の小杉町(32,355人)には部長制度でなく課長制度で行政が運営されているのに、はたして小矢部市に部長、次長が必要なのか、真っ先に検討すべきではないでしょうか。
保育所は子どもの成長をはかる場
A 保育所の設置場所について、親の送り迎えの都合だけで考えるのはいかがなものでしょうか。これまでも市民のあいだから「兄弟が別々の保育所に行くのはおかしい」という強い要望が出されていました。子ども同士の人間関係を考えてのもっともな意見です。
行財政改革市民委員会でも、市議会行財政改革特別委員会でも、保育所の統廃合や整理縮小の要望、意見はまったく出されていません。それどころか、充実を求める意見が多く出されています。
保育所には子どもを預かるという役割に加えて、子どもを、集団生活を通じて成長させるという重要な役目があります。児童虐待や子どもの成長に問題がある場合でも、専門家としての保育士には適切な対応が期待されています。
このような期待を担っている保育所が、その役割をきちんと果たしているかどうかを行政評価し、子どもの成長をはかる上で問題点があれば、その改善を具体的に図ることこそ必要です。
必要性に疑問な公共事業にこそメスを
B 行政効果を評価するならば、綾子河川公園に7億円もつぎ込んで市民の憩いの場として、ほんとうに役立つのか、人が訪れない公園になったら、誰がどう責任をとるのか、こういうことこそ真剣に議論すべきではないでしょうか。
参考
小矢部市の職員数 370人
内 保育所 正職員保育士 71人
他に 臨時保育士 82人
(内 週40時間勤務70人、延長保育担当週20時間12名)
他に 給食調理員(臨時) 15人