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2004年2月15日号

議会改革のポイントは 市民の声が届きやすくすること

議会改革特別委員会の論議から

 

市議会議会改革特別委員会が1月21日に開かれ、議会の役割について話し合いました。

 

最初に砂田議員が発言しました。

 

議会は主権者の代議制民主主義

 

砂田 議会の役割を考えるとき、国民主権ということから考えるべきである。議員というのは、身分とか地位ではなく、選挙によって主権者である国民の付託を得て、(その代理として)議論するのである。

歴史的にみても、代議制民主主義は国民のたたかいによって、つまり18世紀のアメリカの独立戦争、イギリスのチャーチスト運動(国王、貴族の権限を普通選挙による人民の代表が制限できるように求める運動で、マルクス、エンゲルスも支持)、フランス革命などで代議制民主主義を確立してきた。

 

税金の負担と使途を決めるのが議会の役割

 

たたかいの中心は、税金を誰にどれだけ負担させるか、何のために使うかであった。議会制度のこのような歴史をふまえて、市議会の役割を考える必要がある。

市民が納めた税金の使い道がおかしければ、市長提案の予算から削除させるまで議会が力を発揮してこそ、議会本来の役割といえる。市長の与党だからと、いろいろ意見があっても最終的には全員賛成するというのではだめだ。

 

市でも年間約4千万円の無駄な経費削減を実現し、議会の本領発揮

 

砂田 議会改革が、議会にかかる経費削減が中心となるのでは、本末転倒である。経費削減を言うなら、昨日の行政改革の進捗状況の報告にあった食料費の削減、旅費の見直しなどなど事務的経費の削減(96年度比で年間約4千万円の節約)こそ本筋である。議会が市民オンブズなど市民運動とタイアップして果たした役割は大きかった。ここに議会の役割の、ポイントがある。

 

このあと、「市民の要求は議員定数削減だ」、「議会と議員が何をしているか、市民に見えないからで、議会の公開が大事だ」などの発言が続きましたが、これに関して、中山議員と砂田議員は次のように発言しました。

 

常に市民を代言するのが議会

 

中山 基本的に言うと、…先ほど砂田委員が言われたこととほぼ似た考え方である。いままでの議会というのは歴史的にみてどんなふうにあったのか、その延長のなかに地方議会のことも当然出てこないといけないと思う。基本的なことをまずふまえるべきである。その中身は、議員はあくまで市民に選ばれて、市民の考え方がどんなふうに何にあるか、常に代言できるような環境をつくらなければならない。(以下、略)

議会の役割は、…行政を市民とどう一体化させているか評価することである。もう一つは、マグナカルタからの由来で言うと、財政の監視をどうするかである。

 

議員定数は、市民が議会に進出しやすいかどうかを基準にすべき

 

砂田 議員定数の削減についてどう考えるかが問題だ。「削減されると現在の議員が落選するかもしれない」という議員の立場から考えるから、「血を流して議会改革を取り組む」となる。

しかし本来、市民の代表を選ぶのが選挙だから、市民の側からみるとどうなるか。いろいろ議員に文句を言う人がいたので、「あなたがそれだけ意見を持っているのなら、議員に出たらどうか」と話したところ、「当選できるような票が集まらない」と、こんな話になる。問題は、市民が「こりゃ議員に出て、何かせんなん」と思ったとき、出やすい制度かどうかが非常に大事である。定数削減すればするほど、市民が議会に出にくくなるのは間違いない。

 

公開すると議員の自由な発言ができないか

「議員に求められるのは市民の代表としての責任ある発言」 砂田市議

 

議会の公開に関して、ある議員から「一カ所ぐらいはフリー討論の場があってもいいと思う。全協(市議会全員協議会の公開)を取りやめて、常任委員会を公開する方法でもいいのかなと思う」との発言に対して、砂田議員は次のように述べました。

砂田 議会を公開する方向の議論に、いま公開しているものを取りやめる話はなじまない。議員の議論は、市民の代表だから、雑談ではなく、責任ある発言が当然だ。

 

今後、議会改革特別委員会は市内の各種団体との懇談会を2月23日に開き、議会の公開問題などについて具体的に検討することになりました。



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