赤旗読者通信のページ
2003年9月14日号
一会社がつけた団地名が、地名(字)に?
9月定例市議会に字の区域の新設の議案が出され、「メルヘンランド」という字を作ろうとしていることが明らかになりました。
場所は埴生地区埴生字上野、石坂、石坂字関野、蓮沼字西島にまたがる地域で、石黒煉瓦工業株式会社が注文住宅分譲敷地として開発を進めているところです。
小矢部市では昨年フロンティアパーク造成地に字「フロンティアパーク」を新設したのに続いて、カタカナの地名をつくろうというのです。
上野台から石坂よりの道路より、団地造成地を見下ろしたもの。 左奥に埴生保育所、右端に埴生公民館。 |
議案説明会が行われた5日、砂田市議は「地名はその土地の文化であり、歴史を持つものだ。それを一開発会社が付けた名前を字にすることはおかしい」と厳しく批判しました。
金沢市では、旧町名の復活が相次いでいますが、地名には歴史や文化があります。
当局は砂田市議の質問に答えて、全国の実例として、「ハウステンボス町」、「トヨタ町」、「セメント町」(小野田市)などの地名をあげましたが、全国3300の自治体のなかに指で数えられるほどしかないことがわかりました。
石坂にすむTさんは、「これまで会社からもらっていた万雑をどうするかという話を聞いたことはあるが、地名のことは聞いていない」と語っていました。