赤旗読者通信のページ
2003年6月1日号
党議員団 県と交渉
子撫川ダムの水 1トン95円→70円に近づける
日本共産党富山県地方議員団は5月26,27日、県庁で2004年度予算についての交渉をしました。小矢部市関係の要望を紹介します。
6月市議会での議論の模様を追加
学校給食に米粉入りパンを
小矢部は5月から
要望 学校給食に米粉入りパンの導入を
回答 平成15年4月から補助対象にした。県内で砺波市は4月から、小矢部市、高岡市は5月から実施する。
大谷小学校前県道に歩道を
来年から
要望 大谷小学校前の県道に歩道の設置を
回答 昨年、県単独予算で調査を開始し、測量をさせてもらった。地元の協力で設計ができるようでしたら、来年から事業ができるようにしていきたい。
末友・五郎丸間に歩道を
要望 国道359号線の末友・五郎丸間に歩道の設置を
回答 ひきつづき継続してすすめていきたい。
平桜交差点に右折レーンを
要望 国道359号線と主要地方道小矢部・福光線が交差する平桜交差点に右折レーンの設置を。
回答 現地を調査した上で対応を考えたい。
30人学級の実現を
要望 30人学級の実現を
回答 財政上からも大変厳しい。
砂田 それでは、小矢部市が独自に30人学級をするといったら、県教育委員会としては同意してもらえるか。
教職員課 …(返答に詰まる)。ここではちょっと答えられない。
各議員より、「ぜひ検討してほしい」との強い要望が相次ぎました。
県水の単価・割当量引き下げを
要望 県内水道料金平準化のために県水の供給単価、割り当て水量の引き下げを
砂田 県知事は3月議会で県の東部と西部で水道料金に格差があるのは公平でない、研究すると答えた。子撫川ダム建設時の借金の返済ももうすぐ終るはずで、その見通しを出してほしい。砺波広域水道企業団ではそのシミュレーションをもとに値下げをした。
回答 シミュレーションを出すのは困難だが、県西部でも砺波広域水道企業団の単価は1トンあたり70円、子撫川ダムの単価は95円で、平準化という場合、70円に近づける努力をしなければならない。
西尾砺波市議 砺波は70円を、もっと下げる予定ですよ。
県東部、宇奈月ダムの負担金を国、県で肩代わり
中田魚津市議 県東部の2市3町では宇奈月ダムの水を必要としないので、その負担金を払わないことになった。その結果、国土交通省と県が借金の利息を半分ずつ負担して2市3町には負担をかけないことになった。県東部の水道料金の高騰が回避できた。
解説
子撫川ダム建設時の借金(約65億円)が2002年度末には7億5千万円に減少
県企業局が子撫川ダム建設時にした借金は1973年から79年までの6年間で65億円でした。その後毎年返済してきたので2003年3月末には7億5千万円(未償還残高)に減少していると推定されます。1995年度にはダム建設時の借金について、元金と利息をあわせて5億5千万円を返済に充てましたが、2004年度にはこれが2億4千万円に減ると見込まれます。県企業局としては借金返済分の負担が95年度に比べて3億円余り少なくなると見られます。2002年度決算で3億円近い黒字になりました。ここに県水引き下げの可能性があります。
県企業局は累積債務10億円を抱えていることや水道関連施設の老朽化などを理由に各水系ごとの借金返済の見通し(シミュレーション)を出せないとしていますが、実態を明確にしてこそ水道料金引き下げの根拠も明確にできるのではないでしょうか。
6月市議会
水道料金引き下げに水を差す自民党
小矢部市が水道料金、割り当て水量の引き下げ交渉を県企業局と行う上で、砂田喜昭市議は「子撫川ダム建設時の借金返済が減っていることを理論的根拠としていくことが重要だ」と、市議会産業建設常任委員会で強調しました。当局は、その趣旨をふまえて対応すると答えました。
この論議をふまえて砂田市議は、6月議会最終日に委員長報告で水道料問題を取り上げるよう求めました。賛意を示す意見も出されましたが、自民党の1会派代表が「わしらのところには水道が来ていない」などと反対し、この問題が取り上げられないことにされました。当局も認める小矢部市の重要課題を、狭い了見で反対するのが自民党であることをあらわにしました。