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2002年12月22日号

合併問題 
あせることはありません
いまの財政規模で十分にやっていけます


新年に入り、市町村合併の動き急の報道が目につきます。県内外の動向をふまえ、小矢部市の向かうべき道を探ってみました。

「今、なぜ合併しなければならないのか」「合併することで何が改善できるのか」

これが不明確なまま、どこかと合併しなければと、熱病に浮かれたように迷走しているのが市長と自民党市議らです。
 日本共産党は「合併特例法の期限までにと、あせる必要はない」「この機会に小矢部市の街づくりをどうするか、住民参加で考えよう」と訴えています。


合併しないほうが財政的にメリット

市長と自民党市議らによる迷走の背景には、国による財政問題を使った合併の押しつけがあります。

ところが実は、財政的には合併しない方にメリットがあります。

合併したら、国から交付されている地方交付税が15年後には7割台に激減します。昨年1年間の市議会での議論で当局も認めています。

合併したら財政規模を大きくできますが、道路や保育所、学校など仕事も同じように増えます。
 財布が大きくなれば、一ヵ所に集中した投資が行われ、福祉、教育の水準が切り捨てられることは、兵庫県篠山市で経験済みです。周辺部が不便になることは、高岡市牧野地区では下水道が高岡市からではなく隣の新湊市にお願いせざるを得ない実例からも明らかです。

押しつけ合併
各地で反撃ののろし

国による合併押しつけに、反撃ののろしが各地であがっています。全国町村長大会が1127日「強制合併反対」を全員一致で決議しました。
 さらに全国町村会と全国町村議懲戒が共同で、この2月25日に「町村自治確立総決起大会」を開催し、「合併を押しつけるな。小規模自治体を切り捨てるな」などのスローガンを掲げます。

県内でも人口2254人の舟橋村は「合併しない」と決めました。小矢部市(34510人)が単独で存続できないはずはありません。

福岡町議会との議論は平行線

年末に開かれた小矢部市と福岡町の全議員による懇談会でも、福岡町の多数会派は「高岡、小矢部との21町の合併が第一で、それがダメなら福岡町単独」と述べ、小矢部市の議員からは「高岡との合併は考えにくい」「福岡町との11の合併を」などの意見が出され、平行線のままでした。

砺波市との合併がないことは明白

年末までの砺波広域圏の情勢により、砺波市と小矢部市との合併はなくなりました。

先立つ12月市議会最終日に全員協議会で「砺波市の合併4条件(新市の名称は砺波市、新庁舎の位置は砺波市など)を呑めるのか」との質問に、大家市長は「そこが問題になる。砺波市と激論を交わしたこともある」「どこと合併するか、あるいは単独か、後悔しない決断をいずれするときが来る」と述べました。

 

福祉向上へ、それぞれの自治体が競い合うことが求められ

それぞれの自治体が福祉向上で競い合うならば、住民が幸せになります。
 福岡町が数年前に保育料第3子無料化を実施したことが、小矢部市議会でも取り上げられ、その結果小矢部市でも実現しました。全国でも珍しいホームヘルパー無料制度は、小矢部市の取り組みが砺波地方に広がった結果実現できました。

どこと合併するか、当てもない相手探しに汲々とするより、それぞれの自治体で住民サービス向上に努める努力が、何より求められるのではないでしょうか。



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