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2002年12月22日号

委員長報告への質疑
有事法制反対意見書の採択を

 私は、有事法制反対の意見書を求める陳情と、消費税の増税反対、3%への引き下げを求める陳情をいずれも不採択としたことについて、二つのことを総務常任委員長に質問します。
 (1)第一に地方自治法第99条への見解についてです。
 有事法制については、「国の問題だから」という発言を受けて不採択にされ、消費税については「地方議会で論議するよりも国の税制改革のなかで論議すべき」という発言を受けて不採択とされました。
 ここには、地方自治法第99条に対する不理解があるように思われます。
 地方自治法第99条は、法改正に伴い、地方自治体の公益に関する事項について政府だけでなく国会に対しても意見書を提出できることが条文の上でも明記されました。このことは、有事法制の問題や消費税増税問題などについて、国会で審議中の問題でも、地方議会が堂々と意見を申し述べることが可能だと、地方自治法も謳っているのです。主権在民の日本国憲法の立場から見れば、当然のことです。
 全国の地方議会をみましても、9月議会で23件の有事法制に関する意見書が採択されております。そのなかで小矢部市議会が、国政問題で積極的に意見表明しない態度をとるということは、国民の参政権を自ら狭める、情けない態度というべきではありませんか。
 地方自治法のこの条文をどのように理解されているのか、お答えください。
 (2)第二に消費税や有事法制について、どのような認識をもとに審議されたのか、おたずねします。
 橋本内閣の時代の消費税増税が、今ほど委員長報告でもふれられた今日の大不況のもとになったことをどのように考えておられますか。
 また、有事法制に関連しても世界は大問題に直面しています。今アメリカはイラク攻撃を虎視眈々とねらっています。一方国連を中心に国際社会は、アメリカの一方的な軍事攻撃に反対し国連の枠内での平和的解決を求めて、戦争か、平和かのせめぎ合いが続いています。平和憲法を持つ日本政府が平和解決のために、アメリカの先制攻撃の動きに反対して奮闘することは当然の態度でなければなりません。
 日本共産党はその立場から、野党外交を展開してきました。中国、ベトナム首脳と「イラク攻撃反対」で一致し、日本共産党の国際局長である緒方靖夫参議院議員を団長とする代表団が、エジプト、サウジアラビア、イラク、ヨルダンなど中東6カ国を訪問し、イラク政府に無条件で国連査察受け入れを求めるとともに、アメリカの先制攻撃を許さないことでアラブ各国と完全に意見の一致を見ました。
 野党である日本共産党が国際社会と協力して平和のために努力を重ねているのに、日本政府はアメリカの言いなりになって、イージス艦の派遣を決めるなど、アメリカの武力攻撃と一体となった動きをしています。自民党内の反対をも押し切り、国会にも諮らずに強行したことは、国の進路を誤るものであり、厳しく抗議するものです。
 いま問題の有事法制は、よりいっそうアメリカの戦争体制に日本を組み込もうとするものであり、自衛隊ばかりでなく、医療関係や、土木建築関係、輸送関係、そして地方自治体も強制的に戦争協力に動員しようというものであり、世界平和のために絶対許されないばかりか、地方自治体の公益の立場からも反対すべきものです。
 ここに集まっておられる市議会議員の皆さんが、「政権与党だから」といって、こうした事態を具体的に、かつ真剣に検討することを避けつづけるならば、戦前、日本が軍国主義一色で、反対勢力を弾圧し、国民を一直線に侵略戦争に駆り立てていった事態を思い起こさせます。二度とそのような過ちを犯してはならないということを訴えて、私の質問にします。


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