赤旗読者通信のページ
2002年11月17日号
砺波地方介護保険組合の保険料引き上げ案に異論
月額2800円→3651円
第3回砺波地方介護保険事業計画策定懇話会で
砺波地方介護保険組合では来年度の保険料(65歳以上が対象)を約3割引き上げる計画が検討されています。
「第3回砺波地方介護保険事業計画策定懇話会」が10月24日開かれ、現行月額2800円の保険料が3651円になるとの試算が示されました。
現行保険料は所得に応じて5段階に分けられていますが、所得250万円以上を対象に6段階目をもうけ割り増し保険料を徴収し、その分で低所得者の保険料を若干軽減することを検討しています。基準保険料(第3段階、3651円)にたいして、第6段階は1.70倍(現行1.50倍)にし、第2段階を0.70倍(現行0.75倍)に軽減する案です。
同時に、低所得者の保険料減免制度も検討されています。世帯員全員が住民税非課税世帯(第2段階)であっても第1段階並みの低所得者もいることから(第1段階の条件は生活保護や老齢福祉年金を受けていることです)、これらの人に第1段階の保険料(基準保険料の0.4倍)と同じになるように減免する制度です。
懇話会では出席した委員より、「非営利組織によるグループホームなどを活用した在宅介護の充実でコスト削減を」、「全国平均で1割の引き上げといわれているのに3割の引き上げは厳しい。わずかな年金でぎりぎりの生活をしているのに、年金の引き下げも加わり、その上介護保険料の引き上げではとてもやっていけない」、「もっと国、県、市町村の公費負担割合を増やすべきだ」、「低所得者の保険料減免制度でも資産があったら対象外というのはおかしい」などの意見が出されました。
この会合を傍聴した一人、大屋喜久三氏(市内西福町)は、「公募委員をはじめたくさんいる委員のなかで発言はわずか数名。あんな短時間でいきなり説明を聞いて意見を求められてもあまり意見が出ないのではありませんか。結局、一応みんなにはかったという形にしているのでは…。施設を増やせば値上げはやむを得ないという雰囲気でしたが、まだまだ施設が足りなくて待っている人もいることだし、国からの補助を増やす方向で発言している人がいましたが、もっともなことだと思いました。」
保険料の軽減・減免制度の実現を求める運動を
砺波地方の介護保険と福祉をよくする会では、介護保険組合2月定例議会に向けて保険料の軽減、減免制度の実現を求めて請願署名運動を呼びかけています。