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2002年11月17日号

「喧嘩しないで黙っていたら、住民の要望は何も前進しない」

岩手・一戸町長の姿勢に学ぶ

市議会「桜町遺跡特別委員会」による岩手県御所野遺跡の視察から

市議会議員 砂田喜昭
 

市議会「桜町遺跡特別委員会」は111日、岩手県一戸町で御所野遺跡の概要と管理運営について視察しました。私も桜町遺跡特別委員として参加しましたので、その模様を報告します。

 

御所野遺跡は火事で焼けた縄文時代の住居跡が発見され、屋根に土を載せていたことがわかったことで有名です。この発見を受けて小矢部市のクロスランドに再現された縄文時代の住居にも土が載せてあります。

町長自ら御所野遺跡整備事業について、詳しく説明してくださいました。なかなか芯のある町長で、国の言いなりにならず、専門家にもどんどん注文を付けて、町独特の博物館を作り上げた経験には、学ばされました。

博物館の屋根に土を載せたのは、縄文時代の循環型社会で環境問題を考える意味と、省エネをねらったものだそうです。一流の設計者に依頼したそうですが、いろいろと注文を付けると、それにこたえてくれるので、「一流の人はたたき甲斐がある」と語られました。

博物館へは木の吊り橋を通っていくことになりますが、「きききのつり橋」と名付けられていました。屋根付きの吊り橋で、林の中を縫うようにカーブしており、林野庁の補助を受けて建設したのです。当初林野庁では屋根付きの吊り橋は認められないと行っていたものを、雪国だということを主張し強力に説得して実現したそうで、今では林野庁のモデル的な木の吊り橋として紹介されているそうです。

私は今回の視察場所に御所野遺跡を提案した理由を、「昨年夏ごろ、北陸本線を守る会が富山でシンポジウムを開いた際、ご当地から山火武津夫氏を講師に招きました。山火さんが桜町遺跡をみたいということで、私が案内しました。そのとき御所野遺跡がオープンするから是非にと招待されていたのです。」と説明しました。

すると町長は、「山火さんはボランティアで遺跡を支えてくれています。彼は共産党系の人で、在来線を守る運動でも熱心に活動された。この問題では、私も県とだいぶん喧嘩をしました。喧嘩しないで黙っていたら、住民の要望は何も前進しません。今日もこれから新幹線問題で県へいって喧嘩してくるつもりです。在来線問題では是非しっかりとがんばってください」と応じ、すっかり意気投合しました。

自治体の首長が国、県言いなりの姿勢か、それとも住民の立場にしっかり立ってものを言えるかが、決定的に重要だと痛感した視察でした。

林野庁を説き伏せて実現させた「きききのつり橋」

「きききのつり橋」入り口

土を載せた屋根の、博物館、体験館



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