赤旗読者通信のページ
2002年6月2日号

有事3法案
国民世論の高まりで廃案への展望
井上さとし参院議員、高岡で語る
リポート 有事法制を考える学習会

 有事3法案をめぐる緊迫した国会情勢の中、日本共産党呉西地区委員会は5月25日、高岡市本丸会館で井上さとし参院議員を講師に、有事法制を考える学習会を開きました。
 この学習会に参加された小矢部市内の方からリポートが届きましたので、紹介します。

 最初に、井波町の造形作家横山善一氏が芸術家の立場から、高村光雲の生涯を通して戦争に反対する勇気と芸術家の思いを紹介し、今回の「戦争を準備する法案」に反対を呼びかけました。
 横山氏は「今日読んだ『しんぶん赤旗』日曜版に、有事法制が通ったらどんな事態になるかよくわかる漫画が載っている。ぜひ皆さんも読んでほしい」とも語りました。

「憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に踏み出すことに」…
自民党国会議員にも躊躇の声


 ついで、井上参院議員は約1時間にわたって、国会審議の模様を交えながら、有事法制の条文に即して、その問題点と危険性を述べました。
 衆院特別委員会で木島日出夫議員が「我が国が武力攻撃を受けた場合」という「我が国」とはどこかと質問したところ、インド洋に展開する自衛艦も含まれると認めたことで、与野党に衝撃が走って、自民党議員のなかからも「こうなると憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に踏み出すことになる」と躊躇の声も出されたとのことです。
 また、自治体や民間に協力を強制する内容であることも明らかになりました。
 井上氏は国民世論の高まりで廃案への展望が開けてきていると、日本共産党が緊急発行した『しんぶん赤旗』号外の配布の重要性を訴えました。

 講演後、若い人たちからの真剣な質問が次々出されました。
 ある年配の参加者は、「これからは戦争の苦しみを知らない世代が多くなる。戦争体験者がもっとアピールすることが大事だ。昭和一桁世代よ、がんばろう」と呼びかけ、会場から共感の拍手がわき上がりました。

 単なる苦々しい思いにとどめず、「有事法制断固阻止まで自分も一役買うぞ」との決意を固めて会場を後にしました。


赤旗読者通信のページへ戻る

砂田喜昭のホームページへ戻る