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2002年4月14日号

何よりも30人学級実現
一人ひとりを大切にする学校へのスタート
 4月からの新しい学習指導要領による学力の低下が心配されるなか、一人ひとりにゆきとどいた教育をすすめるためにも、少人数学級の実現は欠かせません。全国的にその動きが広がっています。残念ながら富山県はまだ踏み出そうとしません。
 こんな時こそ、小矢部市が県や国を上回る教員配置を行い、国や県に実現を迫ることが、30人学級実現への展望を開くことになります。3月定例市議会での砂田喜昭議員の一般質問から教育関係の質問と答弁を紹介し、30人学級への展望を探ります。

@ 多人数学級支援講師の改善
砂田 県は小学校3年生までを対象に36人以上のクラスに補助教員を配置するが、どの小学校の何年生に何人の補助教員が配置されるか。
当局 大谷小学校1年生に1名、蟹谷小学校3年生に1名、津沢小学校2年生に1名、3年生に1名の予定。(その後入学式の時点で児童・生徒数が確定し、36人以上のクラスが津沢小学校2年生に1名、蟹谷小学校3年生に1名となりました)
県の制度を上回る改善を
砂田 4月1日からの勤務とし、正規の先生と協力して入学式、始業式に望めるようにすること。県の制度が始まるまでのつなぎを市の予算で実施していただきたい。
当局 私たちも望んでおり、県の配置が遅れるようであれば、その間市単独で配置したい。ただし、県教委で派遣事務が完了していないとできない。(4月8日現在、県の人選が未定)
砂田 一日の勤務時間が、県の制度では4時間と短い。それを超える分を市の予算で負担し、担任との毎日の打ち合わせができるようにしていただきたい。
当局 県の基準があり、それと市の単独と併用できるのかどうか、県ともう一度検討してみたい。(県は1年生については一日5時間雇用に改善したが、2年生は週わずか5時間、3年生も週7時間。)
A 普通学校への障害児受け入れに伴う支援体制
砂田 ある小学校の特殊学級の年齢構成が新しい1年生と4,5,6年生の4人。これでは学級運営が難しいと、学校長から1月に、教員の追加配置の要望が出されましたが、県の教育事務所は断ったようです。
 そこで、小矢部市としては、市単独でも補助教員の配置をするようにしていただきたい。
当局 校長から逐次報告を受け、その子どもに一番適した方向で考えたい。学校、校長、それから担任、その他協議して、必要であればやっぱり措置しなければならない。


30人学級実現へ展望を開くには…

 新学年がスタートしました。大谷小学校の新1年生は、現在の40人学級のもとでは一クラス35人(2クラス)ですが、30人学級になれば一クラス24人以下(3クラス)になります。石動中学校の新1年生の場合も現在の40人学級のもとでは一クラス最大39人(4クラス)ですが、30人学級になれば一クラス26人以下(6クラス)になります。
 3月議会では少人数学級に向けた市独自での部分的な改善について議論しましたが、より根本的には30人学級実現へ向けた取り組みが重要です。
 小学1年生、中学1年生で30人学級を実現しようとすれば、小学校で2クラス、中学校で3クラス増やせば可能です。小矢部市が独自にこれを実施するには人件費で3000万円ほど必要です。企業進出が見込めるまでフロンティアパーク(新企業団地計画)関連公共事業を凍結してその予算を30人学級実現に回すなど工夫をすれば、142億円の小矢部市予算にとってわずか0.2%程度をひねり出せないはずはありません。まさに市の教育にかける熱意と意気込みにかかっています。
 市内全学年で30人学級にするには、小学校で13クラス、中学校で8クラス増やす必要があります。人件費に1億2600万円を当てれば可能です。新幹線石動駅新設(120億円と市長は言う)にかける意気込みを教育の充実に向けたらどうでしょうか。


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