赤旗読者通信のページ
2002年3月31日号

シリーズ あなたの意見、私の意見
「女と男のパートナー会議」に参加して

                                水越久美子


 「女と男のパートナー会議」と題する「砺波市男女共同参画推進会議」に今年も参加することができた。推進員の方から「ぜひあなたを連れて行きたい」と言われたときは、とても嬉しかった。
 折しも、その推進員の方といっしょに私たちは仲良く、村の男性料理教室を終えたばかりである。料理教室は、定員を上回る参加者であふれ、男性たちが、いそいそと包丁を握り、順番に煮炊きをした。夕餉を囲む団欒では「これから月に一回はやってほしい」「週一回でもいいよ」「シリーズでやって修了証を出そう」「男も食会に入れてほしい」等々アンコールの声がひきもきらず、女性陣が嬉しい悲鳴を上げるほどだった。きっとみんなの心に楽しい思い出になって残るだろう。
 地域は今、新しいステージを迎えているという手応えを得て、充実した思いで会議の会場に向かった。
 今年度、県は「Women&Menともに輝く共生プラン」というスローガンを掲げている。報告では、「男女」ではなく「女男」と配列したのは、常識を覆すことでジェンダーに目覚めさせようという狙いがあると県の推進担当主幹が述べた。さらに彼女は「さすが砺波、男性参加者が多い」と約半数が男性で埋まった会場を見渡して評価した。行政の意図は大きく言って二つ。一つは少子高齢化社会を男女共同参画によらなければ支えられない時代が迫っていること。二つ目は、国際社会の潮流に乗り遅れては、日本が先進国としてリーダーシップを発揮することができないからだという。
 尤もなことだが、これは私たちの願いとは微妙なずれがあるかもしれないと、そのとき思った。
 
民主平等でこそ、個人も社会も発展する

私たちは、男女平等に限らずあまねく人類の平等と民主主義を実現し、平和な社会へ変革したいと願ってきた。従軍慰安婦やハンセン病、ひきこもりやDV等酷い出来事に接するつど、差別や偏見のない平等観を広げたいとの思いを強くしながら、民主主義社会でこそ花開く愛と共生の豊かさを、心に浸みるように伝えられない現実に、とかく諦めや絶望に傾きがちだった。いつか解り合える時まで待っていよう、いや、人によっては永久に解り合えないかもしれない、いずれにせよ、遠い道のりを思うようになった。
 会議では「男女が人権を認め合い、人格を尊重しあう関係のなかで、家庭、地域、職場などあらゆる分野での活動に対等に参画する機会が確保され、固定的な役割分担にとらわれず、個性と能力を十分発揮して、喜びと責任を分かち合いながら活躍する社会」が目標だと謳って、インパクトがあった。日本の行政も、民主平等でこそ、個人も社会も発展すると言うことにようやく気づいたと思う。
 さて、今、愛する友人や隣人、職場仲間や家族は、いきいきと輝いているだろうか。(水越久美子)

赤旗読者通信のページへ戻る

砂田喜昭のホームページへ戻る