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2002年3月24日号

市町村合併 押しつけに反対

 市町村合併についての議論では、推進論のほか、津沢地区在住の議員から「合併しない選択肢もあってもいいのではないか」と慎重な意見も出され、注目されました。
 日本共産党の砂田喜昭市議は一般質問と予算特別委員会で合併問題を取り上げ、「今後とも小矢部市がどこかと合併しないとやっていけなくなるということはあり得ない」と、国・県がすすめている合併の押しつけに反対する立場を明確にしました。

市町村合併問題を考えるつどい
と き 4月16日(火)午後7時より
場 所 小矢部市総合会館第1会議室
主 催 日本共産党小矢部市委員会
  どなたでも参加できます。
      


最近合併した市では 住民サービスの切り捨て

95年に合併した東京・あきる野市では、合併後に、国民健康保険税の大幅引き上げ、各種手数料のいっせい値上げ、合併前は無料であった公民館や学童保育の有料化を強行しました。
99年に合併した兵庫県篠山市では、合併後、保育所や学校の統廃合などの大リストラ計画を発表し、手数料、使用料の引き上げが計画されています。
どうしてこんなことになったのでしょうか。
合併したら国から交付される財源(地方交付税)が激減するからです。砂田市議は合併すると砺波地方12市町村にきていた普通地方交付税240億円が100億円も少なくなるとの試算を示し、「保育所や学校の統廃合がさけられなくなる」と警告しました。

合併特例債で 無駄な公共事業に走る

大家市長は「平成17年までに合併すると国が700億円の事業(合併特例債)を認めてくれる。小矢部市だけが合併をしないでいて、ほかの市町村は合併によって100億円、200億円と事業しているのを、指をくわえてみているだけでよいのか」などと述べました。砂田市議は「それはあくまでも借金だ。税金で返さなくてはならない。後で国が面倒を見てくれるからと、クロスランドタワーのような無駄な公共事業に走ることが懸念される。市長は『120億円で新幹線石動駅を』などと発言していたが、今それが本当に必要なのか」と反論しました。

合併すれば 住民の声が届きにくくなる

3月議会では市営バスの運行について、多くの議員から注文が出されました。砂田市議はこのことにふれて、「現在の市の規模の方が、住民の要望がきめ細かく届くのではないか。介護保険の問題でも、砺波地方に12名の首長がいて、それぞれが住民の支持を得るためにも、『福祉の水準を介護保険導入後も後退させない』、『きらりと光る福祉の町づくりをする』と、お互いに切磋琢磨したからこそ、砺波地方の介護サービスの独自施策が全国的にも高い水準の内容を持つようになったのでないか」と述べました。

合併で 市民一人あたりの借金の負担が増える

砂田市議は合併によって市民一人あたりの借金が増える事実を指摘し、「合併したら財政が豊かになるどころか、反対に、市民の税金を他人の借金返済に回さなければならなくなる。そんなことまでして、なぜ小矢部市が合併しなければならないのか」と批判しました。

小矢部市と砺波市の借金の比較

小矢部市はここ数年市債残高を減らす努力を続け、1998年度末の150億円をピークに2002年度末には130億円へと20億円も減らしてきました。一人あたりの市債残高(2000年度末)は、小矢部市が40万円で、砺波地方12市町村のなかでは福岡町に次いで少ない。12市町村全体では55万円で、合併すると小矢部市民はたちどころに、一人あたり15万円もの借金を背負い込むことになります。


 予算特別委員会 
砂田市議と当局とのやりとり
@ 市町村合併事業の360万円の予算の内容は
答え 市民フォーラム2回(100万円)5月末と8月末を予定。地区説明会を4,5月頃から各地区で開催。暮れ方までにアンケートを行いたい。そのパンフレットなどの作成費に160万円。残り100万円は事務費。
A 合併したら地方交付税が削減されることを市民に知らせるべき
答え 交付税が減ることは常識であり、当然知らせる。
B 市長は合併に当たって「小矢部市として譲れない条件がある」と発言されたが、その条件とは何か
市長 今は言えない。
砂田 それでは、合併協議会は密室協議だ。新幹線石動駅ができれば、小矢部市がなくなってもよいという意味か。
C 砺波地方合併協議会の準備会に加わるに当たって、「二またをかけてもらっては困る」との条件を付けられたのではないか
助役 小矢部市は4つの選択肢(砺波地方、高岡広域圏、その他の組み合わせ、合併しない)を持っている。3月末に開かれる準備会で、小矢部市の立場をきちんと言う。
D アンケートの取り方によって回答に大きな影響が出る。どのような内容のアンケートにするか、「合併しない選択肢」も含めた公平なものにすべきだ
答え 公平な扱いにする。


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