赤旗読者通信のページ
2001年10月7日号
あなたの意見、私の意見(6)
砺波市在住の読者に男女平等についての意見を寄せてもらいました。
男女平等参画社会の実現に向かって
水越久美子
「男女が、互いに相手の人格を認め合い深い敬愛の念を持って、生き生きと輝けるよう自由で平等で民主的な社会の実現を目ざして、並んで一緒に歩きたい。やがて、このような大会も必要なく完全な男女共同参画社会が実現する日まで…」―砺波市「男女共同参画推進大会」より―万雷の拍手の中で、この言葉を耳にしたとき私は隔世の感に打たれ思わず涙がこぼれそうになった。男性参加者がほぼ半数を占めていたことも印象的で、そこには男も女もともに力をあわせてこの運動を進めていこうという意気込みがあった。
国や市町村で職場で地域でそして家庭で、このような社会が実現したらどんなにいいだろう。日本国憲法が暮らしになじんで、ハンセン病だから朝鮮人だから女性だからetcといってだれからも差別されない社会。命あるものみんなが尊ばれ大切にされる、愛と共生の社会。ごく当たり前のことなのに、今まで男女平等というと、とかく眉をひそめられがちだったように思う。憲法を傲然と踏みにじる現実論者は、理想や当たり前を甘いといって嘲笑うけれど、夢や理想を実現していく楽しみがあるからこそ、生きていくことがゆたかに潤うのであり、戦争のない平和な社会も展望できるのではないだろうか。人は食べることやお金のためだけに生きているわけではないだろう。
砺波市の9月議会では「男女共同参画社会宣言都市」が採択された。今、地域が変わりはじめている。チェーホフの「桜の園」で古い時代の象徴である旧邸の桜並木が切り倒され、新しい時代が打ち寄せてくるような、あの槌音が現実に響いてきて、私は胸弾むうれしさを感じている。(水越久美子)