赤旗読者通信のページ
2000年7月23日号
福祉の改善への課題が浮き彫りに
富山の医療と福祉と年金をよくする会
富山の医療と福祉と年金をよくする会の一行8名は9月6日、小矢部市役所で社会福祉課、保険環境課、健康福祉課の各課長らと懇談、@未就学児医療費無料化の改善、A国保「資格証明書」発行問題、B介護保険の改善をテーマに要望を伝えました。これには、砂田喜昭市議と上田ゆみ子県政対策委員長も同席しました。
国保税減免へ研究を
国保税の滞納問題では、保険環境課長は「その家庭の実情がわからないので、とにかく相談に来てほしい。決して無理な払い方を強要しないので相談してほしい」と述べました。
不況が深刻化している現在、生活苦を理由とする減免制度の拡充が不可欠です。小矢部市国民健康保険税条例は第16条で、市長は、その他特別の理由がある者で、「市長において必要があると認める者に対し、国民健康保険税を減免することができる」となっています。何を「その他特別な理由」とするかが今後の研究課題です。災害、入院、盗難などが対象となるとの説明でしたが、生活苦や前年に比べて所得が減少した場合なども対象にすべきです。大阪八尾市の「減免取り扱い要領」では「事業または業務の休廃止、失業等により収入が著しく減少したとき。その他生活が著しく困難であるとき」と定めています。
乳幼児医療費 市外の病院でも窓口無料化を
今年から市内の病院・医院では乳幼児医療費の窓口での無料化になりましたが、他市町村にある病院では、いったん立替払いをしなければなりません。社会福祉課長は「せめて砺波広域圏内だけでも無料にできないか、市として働きかけていきたい」と述べました。「よくする会」の代表らは「ここへ来る前に安念砺波市長に会ってきたが、市長も『積極的にやりたい。高岡市も含めて働きかけていきたい』と述べていた」と紹介しました。砂田議員は「できるところから窓口無料化を拡大することは、県をも動かす力にもなる。ぜひ具体的につめてほしい」と当局に要望しました。
介護保険改善で
利用料の上限額をもっと徹底する
介護保険の改善では、健康福祉課長が小矢部市で今年度から新たに取り組んだ独自サービスについて縷々(るる)説明した後、施設が満杯であることなど抱える問題点も説明しました。さらに一番施設で不足しているデイサービスについて、「ほっとはうす千羽」で5床増やしたこと、11月には民間施設でグループホーム9床、ショートステイ4床、デイサービス15床がオープンすることなどを紹介しました。
利用料負担が重いとの話に、課長は「所得に応じて月の利用料の上限額が1万5千円など3ランクに抑えられており、いったん支払った利用料が上限額を超えた分は後で戻ってくる」と説明しました。しかしこれは、本人が申請しないと戻らないため、今後、ケアマネージャーが担当したすべての利用者に一般論として「保険料が第一段階の人は1万5千円、第2段階の人は2万4千円、それ以外の人は上限額が3万7200円ですから、該当する場合は申請を」と説明するよう徹底したいと述べましました。