赤旗読者通信のページ
2001年7月22日号
学童保育
夏休みにこそ必要
夏休み 子どもにとって大事な成長の節目
20日から子どもたちが楽しみにしている夏休みが始まります。夏休みは、朝から夕方まで拘束されている規則正しい学校生活とは、全く違う生活スタイルを40日間あまり続けることになります。植物と同様、この強い日差しの中で子どもたちは大きく成長し、心身ともに一回り大きくなって、2学期を迎えます。自分の計画で自分の得意な学習を継続して粘り強く学習する機会になります。また、家族旅行、キャンプ、登山、子ども会の行事など、いつもとは違ういろいろな体験をしてきます。自分の力でやりきった、大変だったけどがんばった、こうした思いは、壁をひとつ乗り越えた成長の大きな節目になるものです。
共働きの親にとっては不安な40日間
一方、親のほうは相変わらず忙しく仕事に出る毎日――せっかくの夏休みに、こうした経験を子どもたちにつませてあげたいと思っても、いっしょに過ごせる時間はなかなか取れません。それどころか、毎日の3度の食事をどうするか。子どもだけで過ごす毎日をどう安全に乗り切るか。遠いプールまでだれが送り迎えして通わせるのか。こうした基本的なことに戸惑ってしまいます。祖父母と同居していない家族にとって、子どもの夏休みは、正直なところ困りものです。朝から丸1日、だれも責任持って子どもを見ている大人がいないという、親にとっても子どもにとっても、非常に不安な40日間を過ごすことになります。
緊急に
真剣に考えてほしい
学童保育は、こうした子どもたちの夏休みにこそ必要です。子どもだけで過ごす毎日に加えて、すぐ近くに一緒に遊べる友達がいなかったり遊ぶ場所がなかったりすると、必然的にテレビ、ゲームづけの毎日になってしまうことは目に見えています。飛躍的に成長するはずの夏休みが終わってみると、目も姿勢も悪くなり、栄養の偏った食事が続いて心身ともに崩れてしまう子どもが多く出てきます。
核家族化が進む中、夏休みの学童保育を緊急に真剣に考え、まさに地域で夏休みの子どもたちをしっかり育てていく構えと体制をつくることが大切です。(K)