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2001年6月17日号

介護保険実施後1年あまり
利用料、保険料負担が重くてたいへん
改善へいっそうの努力を

 10月から高齢者の介護保険料が満額徴収となり、これまでの倍に引き上げられます。
 在宅介護サービスの利用状況は、要介護1から5段階までのサービスについて、利用可能限度額(月額165、800円から358、300円)の33・81%しか利用されていません。一方、利用限度額が1ヶ月、61、500円と一番少ない、要支援の場合の利用割合が63・79%です。原則として必要な1割の利用料負担が重くて、介護サービスの利用を手控える現実が見えてきます。
 砂田市議は5月30日に開かれた「介護保険と福祉をよくする小矢部市民の会」の呼びかけ人の会合で出された意見をもとに9項目の質問をしました。

@小矢部市の独自施策が全国的にも高い評価を受けているが、その利用状況はどうか。
市独自制度の利用状況    2000年度実績
上乗せサービス(介護保険の利用回数に上乗せ)
訪問介護(ホームヘルプ) 週+2回 4人
通所介護(デイサービス) 週+1日 2人10回
通所リハビリ(デイケア)   週+1日 7人78回
短期入所(ショートステイ) 月+7日 4人20日
介護保険対象外のサービス(市独自の横だしサービス) (内は1999年度)
寝具洗濯消毒乾燥事業  120人 (85人)
紙おむつ引き換え券支給事業 318人(136人)
高齢者ミドルステイ事業   31人で938日
介護人手当支給事業    251人(150人)
訪問介護利用料無料の人 保険72人、自立26人
  在宅介護サービスの利用状況 2001年3月分
訪問介護(ホームヘルプ) 118人、1043回
通所介護(デイサービス) 256人、1101日
通所リハビリ(デイケア)   106人、 675日
短期入所(ショートステイ)  50人、 382日

A利用が少ないのは利用料負担が重いからでないか。魚津市はデイサービス利用料に、4分の1助成をはじめた。いっそうの負担軽減を。
民生部長 利用料負担が重くて手控えているとは思っていない。デイサービスの利用料軽減は、現在のところ考えていない。

Bデイサービスの施設不足への対応は?
民生部長 本年定員を5名増やし、70名とした。民間での開設も聞いており、さらに老人保健施設でのデイケアも今年度20名増員となるので、要望にはこたえられる。

C理学療法士など機能回復訓練の専門職員の配置を進めていただきたい。
民生部長 高齢者福祉計画では平成16年度までに常勤換算で一人を計画している。

D介護相談員の活動状況は? 介護施設入所者や家族は施設に不満があってもなかなか遠慮があっていえない場合が多い。オンブズマン的役割を期待されている介護相談員の活動が重要。
民生部長 砺波地方介護保険組合には介護相談員が11名いる。面接を基本に相談活動、施設への申し入れをしている。平成12年度の活動回数は26回、相談件数53件、平成13年度では32回の活動で相談件数59件。

E介護者の夜間の緊急事態には?
民生部長 3ヶ所の在宅介護支援センターで24時間受け付けている

F医療と介護の間に当たる場合の相談体制について
民生部長 本年度、基幹型在宅介護支援センターを健康福祉課内に設置した。今後、市報などでPRにつとめたい。

Gデイサービスを土日にも利用できるようにしてほしい。土日に婦人会などの行事があっても、なかなか参加できない場合がある。
民生部長 祭日は実施しているが、土日はやっていない。デイケアは1施設で土曜日に行っている。他のサービスもあるので、ケアマネージャに相談してほしい。

H経済的理由による保険料の減免制度を作るべきである。介護保険料の滞納の実態はどうか。これだけ不景気が続くと、払いたくてもなかなか払えない状況も生まれている。
民生部長 収納率が約94%、約50万円が滞納になっている。災害、長期入院などによる減免制度はある。

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