「明るい小矢部」のひろばのコーナー
2001年3月号
戦争賛美の歴史教科書を採用させようとの請願を却下した市議会
戦争賛美の中学歴史教科書が教科書検定をパスするのではないかと、国内外で問題になっています◆「韓国併合」について修正後も「日本の安全と満州の権益を防衛」のために必要と植民地支配を美化している。第二次大戦も「アジア諸国が独立するきっかけになった」と◆教育基本法は、「真理と平和を希求する人間の育成を期する」と前文で明記しています。日本の教育・歴史学者がいっせいに「歴史的事実に反する」と不合格を求めています◆中国や韓国も侵略戦争美化に強く反発。米原潜による「えひめ丸」衝突・沈没事件でもわかるように、率直な反省こそ国際友好の基礎です◆ところで、これをつくったのは、改憲を唱える「新しい歴史教科書をつくる会」。検定を通すために、政府に圧力をかけて外務省出身の検定委員をクビにしました。次の手段が、教科書採択に当たって現場教師の意見を排除する圧力を全国で展開。それが「小中学校教科書採択制度の改善について」と題する請願で、県議会、富山市議会も自民党が多数を頼んで「採択」に◆小矢部市議会では昨年12月議会から審議し、結果は3月議会で「不採択」に。自民党議員らもほとんどが「不採択」に回りました◆確かにこの請願は「意味不明」でした。小矢部市の教科書採択制度に問題があるから改善をというのですが、どこに問題があるのか、全く思い当たる節がないのです◆他の議会がどうあれ、小矢部市議会が自分たちの判断で「意味のわからない請願は不採択だ」と決したところに、意義があります。「自主的精神に充ちた」国民の育成を目的とする教育基本法を地で行くものです。
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