赤旗読者通信のページ
2001年2月18日号
学習会
食と農をどう守るか
減反してまで外米は、いらないの世論を
2月8日、農村環境改善センターで「食と農をどう守るか」をテーマに日本共産党小矢部市委員会が学習会を開き、22名が参加しました。ある参加者は会議室に入るなり、「やあ、久しぶり」と顔なじみの専業農家とあいさつを交わしていました。共産党が開く演説会や学習会に初参加の人が目立ちました。主催者の一人、川合政光さん(党小矢部東部支部長)にその模様を報告してもらいました。
学習会は、砂田市議のあいさつに始まり、農民連書記長水越久男さんの基調講演、そして農政転換の決意をこめた参院富山選挙区予定候補者坂本ひろしさんのあいさつ、その後参加者をふくめての質問や討論などでした。
まず水越さんのお話ですが、現在の日本農業の現状が出されました。知ってのとおり米は毎年自主流通米価格が下がり、水越さんの職場(戸出農協管内)でも15年前の半分の収入にまで減っている。また、野菜の価格暴落が続いている。例えばタマネギ、前年より30%、シイタケ・ナスなどは昨年の1/3の価格まで下落しているとのこと。
価格暴落は輸入農産物野放しの結果
このまま放置しておけば、日本農業の崩壊が待っている、そして農産物価格暴落の原因は、政府が輸入で米をだぶつかせ政府買い入れを極端に削減し、値幅制限の撤廃などで量販店などの買い叩きを野放しにするなどしたため、とのこと。
減反は過去最大の96万3千haと、農地の1/3まで減反している、この事態を変えるためには、米の輸入を減らす必要があり「外米はいらない」の世論を起こすこと、そして日本もセーフガード(緊急輸入制限)の発動が必要だと痛感しました。
「安ければ、それで良いのか」
講演の後の話し合いでは、ある専業農家の話がきっかけで「消費者は安ければ外国産でもよいと思っているのか」が議論の中心になりました。「スーパーで安くセーターを買えたと喜んでいたら、繊維会社へ勤めている妻が、そんなことをするから私らのニットが売れなくなるんだ」と言うのです。坂本ひろしさんは城端のニット業界と懇談した経験や、福井の眼鏡業界の取り組みについてに触れ、消費者の「高くてもよいものを」というニーズにこたえることも大事でないかと強調しました。また、妻が病気のため自分でスーパーの買い物をした男性は「きゅうりが1本100円もしていた。しかし農家の生産者価格が5本で45円とは、いったいだれが儲けているのか」と述べ、農家の皆さんも桜町遺跡のそばで直接販売したらどうかと提案しました。ある専業農家は、「中国人が食べもしないほうれん草を、中国で作らせ安く輸入して儲けているのは輸入業者だ。それは中国の賃金が安すぎるからで、これを解決するには国際イベントを中国でやって中国人の賃金を高くすることだ。そうすれば、日本で十分やっていける」と述べました。
「暮らしやすい日本を
そのためにも政治よくしないと」
ある主婦は、「生協をやっており、安全なよい品物を買っているが、近頃生活がどんどん苦しくなっている。切り詰めないとやっていけない。もっと根本的に暮らしやすい日本をどうつくるかということも大事でないか。そのためにも政治を良くしないと」と述べましたが、私も全く同感です。
参加者からは「今日は講師の話や質問だけでなく、みんなで真剣にいろんな意見を交換できたことがよかった」、「食品にいろんなものが混ざっているとか、農家が困っている真相が余り知られていない。もっとアピールするために、何かしなければと思った」と感想が寄せられ、好評な学習会でした。