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2000年12月24日号

立山アルミでの過労死が労災に認定
十数回の労働基準監督署交渉で


 一二月一四日夜、日本国民救援会富山県本部は小矢部市総合会館で学習会「立山アルミ過労死事件の労災認定運動の教訓に学ぶ」を行い、あわせて、小矢部・福岡班をおくことを確認しました。
 事件は昨年八月、地元の立山アルミ福岡工場で起こったもので、遺族の熱心な訴えに、過労死問題に長年取り組んで来た石川県本部会長杉浦常男会長などが援助して十数回の労働基準監督署交渉などを行い、今年の十月に労災認定を勝ち取ったものです。

過労死をどう立証するか
労働者の命や健康が粗末にされている本質を明らかにすること


 学習会には八名が参加し、まず杉浦さんの講演を聞きました。杉浦さんは、過労死事件の場合、訴える側が「過労死だった」と立証しなければならず、そのためには、事件の経過を最後まで徹底的に解明すること、小さなことでも注意し、労働者の健康や命がそまつにされているという「事件の本質」を明らかにすることが大切だ、と述べました。立山アルミの社内からの協力者がない中で、会社の安全配慮義務がどのようになされていたか、や、フォークリフトから落ちて病院へ運ばれるまでの処置について、地元の西尾砺波市議や大井福岡町議が行った調査は効果的でした。

過労死自殺についての最高裁判決が
労災認定に反映


 質疑の中では、七月の最高裁の過労死自殺についての判決に示される全国的なたたかいの成果が反映している面も指摘されました。
 小矢部・福岡班の世話係の堀内さんは、解放運動弾圧犠牲者救援活動から始まった救援会運動はますます地域に密着したものになる必要がある、と述べて、班として活動することを表明しました。最後に、富山県本部事務局長が救援会の今日のおもな運動について説明し、協力を訴えました。

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