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2000年12月24日号

上田ゆみ子の県議会傍聴記
子どもたちを元気に、心豊かに育てるために
地域・社会全体で子育てする体制の充実を

上田ゆみ子県政対策委員長 地域・社会全体で子どもをどのように協力して育てるかが大きな課題となっています。
 12月県議会で、日本共産党の犬島県議は、児童館や学童保育について、指導員の育成を含め社会政策としてきめ細かな充実を、県内全域で徹底する必要があると知事に質問しました。

学童保育を夏休みも

 学童保育(放課後児童クラブ=親が働いていて放課後、家で一人で過ごす小学校低学年の子どもを預かる事業)は一昨年から児童福祉事業とされたため、富山県の設置率は改善され、全国平均に近づいています。しかし、厚生省の指導目標である年間二八一日以上開設しているのは、県内98ヵ所のうち14ヵ所でしかありません。今後、夏休みなども開設して、働く親を持つ子供たちが、生き生きと遊び生活するための施策が必要です。

学童保育の設置個所をもっと多く

 小矢部市では、クロスランド向かいの児童センターで一ヵ所開設しています。利用人数は定員の20名に近づいており、思い切って学童保育の施設の数をふやす必要があります。また、夏休みは開いておりません。11月に私も参加した国民大運動での交渉や12月市議会で、小矢部市は小学校の空き教室を利用して、新たに設置することを検討すると回答しました。
 また、犬島県議は、学童保育の専任指導員を増やし、指導内容の基本を「遊び」だけに置くのではなく、「遊びを含めて生活力をつけ、異年齢の子どもたち同士の付き合いで、心豊かに育てることに置くべきである」と述べました。

小矢部市にも児童館を

 児童館(留守家庭だけでなくすべての子どもが利用できる施設)についても犬島県議は、まだまだ数が少ないと指摘し、子どもたちの身近な生活の場として、また地域社会全体として子ども育てる場として、児童館を抜本的に増やしていく必要があるとしました。当局は、空き教室や公民館の改装でミニ児童館を増やしていくと、積極的な答弁をしました。ちなみに、小矢部市にはまだ児童館はありません。ぜひ実現したいと思います。

多人数学級支援は子ども、第一に
知事は学校の実情を
ほんとうに知っているのでしょうか


 教育についての質問で犬島県議は、低学年多人数学級支援講師派遣事業を来年度も継続すること、そして同じ教員が一年間指導することが子どもを落ち着かせる条件であるとし、6千万円の予算で、県単独の措置をとるよう迫りました。
 しかし県当局は、来年度以降の継続は約束したものの、その財源としては国の雇用調整対策交付金を使うので、制約があると述べました。この答弁を聞いて、「知事は学校の実情をほんとうに知って答えているのか」と、私は残念な思いでした。先週の「赤旗読者通信」の記事にあったように、支援講師は雇用対策のために必要なのではなく、子供たちにとって必要なのです。

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