赤旗読者通信のページ
2000年12月17日号
12月市議会傍聴記
一般質問がわずか4名
もっと市民要求が届く議会にと
ファイトわく 萩沢邦夫党市政策委員長
12月7日、久しぶりに市議会本会議を傍聴した。12月の議場は寒いだろうと、厚着をしていったが、ストーブ2個の暖房と晴天のせいか、暖かかった。
今回は発言者が4名と少なかった。砂田議員の発言は最後なので昼一番になるかと思っていたのだが、他の議員が持ち時間60分を有効に生かしての質問にならなかったので、午前中で閉会になってしまった。せっかく職場を休んできたのに、たいへん残念だった。
砂田議員は、市民の生の声を織り込み、4項目の質問を持ち時間全部を使って行なった。
一つ目は、住民参加による都市計画の見直しと街づくり条例の制定を求めた。街路事業では、住民の同意がまだ得られていないことが明らかになり、大家市長は「行政が行なう街路事業で、住民の合意がないままではできません」と見切り発車をしないことを確認した。
二つ目は、職員の対応についての市民の苦情を具体的に紹介して、全体の奉仕者としての公務員の市民への対応と研修を質した質問には、今までどおり研修に努めるという答弁で、がっかりした。研修により職員の個々の質を向上させるだけでなく、毎日現場で、市民から寄せられる苦情をみんなで検討し反省の材料にするという、すでに民間でも、またある国家公務員の職場でも行なっていることぐらい、実行できないのかと思う。
三つ目は、30人学級の問題では、市内の小学校を訪問して先生方の生の声を聞き、それにもとづいて発言していた。しかし、教育長は県や国に要望していくという答弁にとどまり、市独自で取り組むとの明言を避けていたのが残念だ。ただ、学校図書室への司書配置は、小杉町や富山・高岡・砺波で市独自に実施しているとして、「小矢部市としても検討している」というのが目新しい回答だった。
四つ目は、乳幼児医療費の無料化の拡大充実と学童保育、延長保育についての発言であった。この問題では、「富山新聞」がそれなりに報道していたが、医療費が無料になる年齢の段階的拡大と石動東部保育所での土曜日保育、空き教室を利用した学童保育など、前向きな答弁が注目される。
まだまだたくさんある市民要求を実現していくためにも、税金の使い方を教育や福祉を重視する方向で変えていくことが大事だ。市民が主人公の立場でがんばる議員が増えなければとの思いを新たにした一日だった。