赤旗読者通信のページ
2000年11月19日号
ホームヘルパー利用者の七割が利用料無料に
全国的に優れた小矢部市の独自施策
介護保険が始まり、各種介護サービスに利用料1割負担が導入されましたが、小矢部市は独自に、低所得者に対してホームヘルパー利用料を無料にする対策をとっています。全国的にもたいへん進んだ施策です。このため、ホームヘルパーの利用が介護保険施行前より36%増えていると見込まれています(利用人数の把握はできていませんが、砺波地方介護保険組合が支払う利用料金の伸びで推定しています。)。
10月末現在、ホームヘルパー利用料が無料となっているのは、141人です。その内訳は、介護保険施行以前からの利用者で介護保険の対象になった人が70人(障害23人、老人47人)、新しく申し込んで介護保険の対象になった方が27人、介護認定で自立とされた方が44人です。ホームヘルパー利用者の何割が無料に該当しているのかは、利用者がそれぞれの事業者と個々に契約しているため市として把握できていません。そこで、小矢部市社会福祉協議会に聞きました。9月末現在、介護保険に該当するホームヘルパーを利用している人数は112人、そのうち無料となっている方が70人で、利用者の63%が無料となっています。また、介護保険で自立とされた方への派遣は29人、そのうち無料となっているのは26人です。全体では68%が無料です。
このように多くの方が無料制度を利用できるのは、低所得者の範囲を「生計中心者が所得税非課税」の世帯としているからです(もしこれを住民税非課税世帯としたら、対象者が相当減ります)。これも小矢部市の優れた点で、介護保険以前の福祉水準を後退させないという方針の具体化です。
ホームヘルパー利用料の小矢部市と国の制度の比較
小矢部市の独自制度で ヘルパー利用料が無料の人 |
人数 | 国の制度では |
これまでの利用者で 介護保険対象になった人 |
70人 | 利用料3% |
4月以降新しく申し込んだ人で 介護保険対象になった人 |
27人 | 利用料10% |
介護認定で自立となった人 | 44人 | 利用料10% |
合 計 | 141人 | 全員利用料負担有り |
小矢部市健康福祉課。10月末現在
ホームヘルパー利用料者の無料割合
区 分 | 利用者数 | うち無料者数 | 無料割合 |
介護保険対象 | 112人 | 70人 | 62.5% |
自立者支援 | 29人 | 26人 | 89.7% |
合 計 | 141人 | 96人 | 68.1% |
小矢部市社会福祉協議会扱い。9月末現在