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2000年11月5日号

桜町遺跡の出土木製品の保存処理施設問題

「文化庁としても建設省にリース対応を提案している」と言明
  日本共産党との交渉で
 
 10月24日に行われた日本共産党富山県地方議員団と文部省との交渉で、文化庁の担当者は、桜町遺跡から出土した木材の保存処理施設について、「文化庁としても建設省に、リースで設置することを提案している」と語りました。これは交渉の席上砂田市議が、国立奈良文化財研究所の専門家が「木製品の保存処理施設を桜町にもつくる」ことの重要性を強調し、「設備自体はリースでも可能だ」と述べていたことを紹介して、「小矢部市では数年前に建設省のリースで桜町遺跡整理棟をつくった例がある。保存処理施設を建設省の費用で作るようにできないのか」と述べたことを受けて答えたものです。
 桜町遺跡の出土木製品の保存処理は、現在、奈良県元興寺文化財研究所に委託して行なっています。しかし、膨大な量であり、費用も時間もかかります。奈良文化財研究所の話では、保存処理を外部に委託するよりも、自前の保存処理施設を持ったほうが安上がりだと述べていました。また、保存処理技術を持った技術者を育成することの重要性も語っていました。
 桜町遺跡の調査は、糸魚川や茅野市のような学術調査とは違い、国道建設に伴う緊急遺跡調査であり、その費用は建設省が全額負担しています。しかし、建設省が負担すると言っても結局は国民の税金です。効果的なやり方を探求すべきことは当然です。大家市長も9月議会桜町遺跡特別委員会で、この秋に開かれる桜町遺跡専門委員会の議論をふまえて、「建設省とも交渉してみたい」と言明していました。

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