バイク道楽日誌 No.65

2003年11月8日(土)、9日(日) 「第4級アマチュア無線技士養成課程講習会」

 

(受講生模様)
 某無線ショップの親父曰く「これを受ければ99.9%確実に免許が取れる」というアマチュア無線4級の講習会(財団法人・日本アマチュア無線振興協会主催)に行ってきた。
 時間とカネがもったいないので、当初は、免許は国家試験で取得する予定であったが、文系の私には無線工学なるものが取っつきにくく、参考書の中身をどの程度理解すれば合格できるのかも分からないので、急がば回れと、2日間の講習会受講に切り替えたものである。
 理系のマッチ一本さんと貧さんは予定どおり国家試験で取得するようだ。
 
 講習会場は横浜ベイサイドマリーナのセンターハウス2階。受講生は全部で28人。年齢構成は12歳から67歳までと多様。若い女性も結構多い。まだまだ無線の趣味も捨てたものじゃないと思っていたら、会場の場所柄、大半はヨットやレジャーボートを楽しんでいる人ばかりとのこと。なるほど、海上レジャーにも無線は不可欠だ。某無線ショップ経由のオートバイ乗りは4、5人しかいない。
 
       
講習会場の窓から見えるマリーナのバース風景
講習会場
 
 

(講習の進め方)
 講習は、初日が9時半からオリエンテーションがあった後、17時半まで法規4時間、無線工学2時間。2日目が9時半から法規2時間、無線工学2時間、補講1時間、最後に修了試験1時間。
 法規の講師は「逓信省講習所」卒(!)の、もうすぐ80歳になるという方。プロ1級からアマチュア4級まで教えているとのこと。無線工学の講師も70歳は越えていそうな方。お二方とも、ご自分の無線の経験など交えながら、楽しく、優しく講義を進める。
 
 講義は、講習会用の教科書と模擬試験問題集を使って進められるが、修了試験に全員受からせるのが自分達の役割ということで、そのやり方が徹底している。教科書を読みながら、試験に出る箇所が出てきたら「ここ重要」と言ってマーカーさせ、ときおり問題集の当該箇所にも当たって確認させる。
 修了試験の問題は、この模擬試験問題集(法規と無線工学の4肢択一問題が正味各30問ずつある)から各10問ずつ出題されるので、受講生はこの問題集の問題と解答をすべて覚えておけばよい。
 
 講師の話だと、過去に6歳の子どもも受かったと言う。いくらなんでも6歳では漢字もローマ字も読めないだろうし、いったいどうやったのかと思っていたら、例えば、電波法の目的に係る設問の正解は「・・・公共の福祉の増進」という記述がある肢なのだが、この「公共」の「公」の字を分解してハムと覚えさせ、「ハム」と書いてある肢に印を付けさせるのだという。その他、正解の肢の文字群を形で覚えさせるらしい。
 試験を受けるには2日間の講義を聴かなければならないから、小さい子どもでも講習を受ける意味はあるが、いっそのこと規制緩和して、形式的な試験は廃止し、受講するだけで免許を与えるようにすべきである。
 
教科書と問題集
        
 

(修了試験、コールサイン)
 修了試験には、財団法人の本部から来たという係員が当たった。2科目20問で試験時間は1時間。4肢択一で正解の肢の横の枠を黒く塗りつぶすのだが、受験番号と氏名を書き、20カ所を黒く塗りつぶしても5分とかからない。
 じっくり見直しても時間が余りもてあましていたら、試験開始15分経った頃、係員から「できた人は帰っても結構です」と告げられ、皆どっと立ち上がる。
 
 受講料の中に無線従事者免許証の交付申請料が含まれており、初日に申請書を書かされ、各自持参してきた顔写真と住民票を添えて提出しているので、修了試験の合格者には約1か月後、従事者免許証が郵送されることになっている。その後、開局申請を出すと、さらに1か月してコールサインを付与した無線局免許が降りる仕組みとなっている。
 晴れて「CQ、CQ」とやれるのは正月明け頃となりそうである。
 
 なお、関東地域は「J」で始まるコールサインが足らず、近年は数字の「7」から始まるものであったが、その「7」のも足りなくなり、現在はまた、「J」で始まるコールサインの使われなくなったものを復活して割り当てているらしい。日本を表す「J」で始まるコールサインがもらえるのは楽しみだ。