バイク道楽日誌 No.63

2003年9月27日(土)    「無線機導入」
 

(導入のきっかけ)
 私が属しているツーリングクラブでは、ツーリングの際に無線を楽しんでいる人が5、6人いる。そのような先輩からは、私にも無線を付けるようにずっと勧められ、特に最初のロードスターに買い換えた時には、今度こそぜひ付けるようにと言われていた。
 実際、ツーリングの際に余っていたトランシーバーとイヤホン等のセットを貸してもらい、試させられたこともあった。ただ、その際は、曲がりくねった峠道を登っている時、先頭の人が、「クルマが一台来ます」などと対向車の情報を伝えてくれ、これは便利だと感じた半面、受信待ちの時にときどきガーガーピーピーと入る音をうるさく感じたりもして、いずれにせよ積極的に導入したいという気にまではならなかった。
 ところが今般、BMWのオートバイを3台同時購入して、そのメンバーと箱根越えをして三島まで行くことになったとき、濃霧のため前を行く2台を私が見失い、おまけに道も間違えて、2人とは違うルートで目的地に着いたのだが、残った2人は私に何かアクシデントがあったのかと途中で確認に引き返したため、携帯電話で連絡を取り合って3人がまた再会するまでにかなりの時間を要するという事態が発生した。
 携帯電話をかけるとき、いちいちオートバイを停めてヘルメットを脱いだり、せっかくかけても先方が走行中には通じなかったりしたため、時間がかかったのである。これに懲りたためかどうかは知らないが、その時のメンバーの貧さんがそれから間もなくインターネットオークションで無線機を購入したので、私もそろそろ潮時かと思い、無線機導入を決意した。
 

(無線機等の購入)
 無線機はどんな機種が良いのかや、揃えなければならない付属品などについて、クラブの無線の先輩に教えてもらっておおよそのメドを付け、秋葉原の専門店等で次の物を揃えた。(秋葉原では、値引き交渉の結果、すべて定価の4割引くらいで購入できた)
購入した物  機  種     仕  様  等   備 考
ハンディトランシーバー型無線機 YAESU
VX−5
 
50/144/430MHzトリプルバンド
ワイドバンド受信、全309chメモリー
送信出力最大5W、日常生活防水 
秋葉原 
マイク、スピーカーシステム Link 
BM−JVset
ボリューム付き、2スピーカー
ジェット、フルフェイスヘルメット両用型 
 〃
 
スーパーアンプ
ユニット
Link
BM−SA
無線、MD/ラジオ、携帯電話、タンデム
無線、携帯の音声優先機構付き
 〃
外部アンテナ DAIAMOND
AZ504FX
モービル用、全長40cm  〃
アンテナケーブル Maldol
LFB−20SM
モービル用低損失ケーブルセット
両端に接続コネクター付き、全長2m
 〃
アンテナ基台 BMW純正 R1150R用 BMWMCオーナーズクラブ

(無線機等の取り付け)
 
マイク&スピーカーセットのヘルメットへの取り付け
 取り付けは至って簡単。セットの根本にあるクリップ(強いバネになっている)をヘルメット左横下にはさみ、左右のスピーカーをヘルメット内の耳の当たるところ(くぼんでいる)にマジックテープで留める。両耳にソフトな装着感がグッド。マイクは太い金属の棒になっていて自在に曲がる。頭からヘルメットを脱着する際にも邪魔にならない。

セット後のヘルメット 機器はすべてタンクバッグに入れた 無線機


 オートバイへの外部アンテナの取り付け
 まずロードスターの右側のタンデムグリップ(兼パニアホルダー)のネジ穴二つを外し、そこにアンテナ基台を取り付ける。次にアンテナケーブルのコネクターを基台の穴にスパナを使って固定し、ケーブルをシート下からガソリンタンク下を通って這わせ(中は見えないのでガムテープで固定)、先端をハンドルバーに絡ませて終わり。これも装着は簡単であった。

アンテナを取り外したときは基台に金属製のキャップをする。

 オートバイへのPTTスイッチの取り付け
 オートバイに乗って無線機の発信をするための外部PTTスイッチの取り付けには一工夫を要した。説明書には、左側クラッチの取り付けネジか左側サイドミラーのステーの取り付けネジに共締めすると書いてあるのだが、ロードスターのクラッチ取り付け部もサイドミラーステーの取り付け部も特殊な構造をしていて、共締めするようなネジがない。
 仕方ないので、PTTスイッチの金具に木片を切ってあてがい、その木片に穴を開けて針金を通し、その針金をサイドミラーのステーに巻き付けて固定した。上手く固定でき、使い勝手も良いのだが、木片と針金がみっともない。ボロ隠しに黒のビニールテープを上から巻いたが、見栄えは良くない。

中→受信、手前に引く(固定)→無線発信、外に押す(はね返り)→携帯電話操作

(アマ無線免許、その他)
 無線機導入のハード面はできたが、これをフルに使うにはもう一つ越えなければならないハードルがある。アマ無線4級の免許の取得である。免許がないと、無線の受信はできるが、発信ができない。オートバイの免許と同じに一発試験で免許を取る方法もあるが、連続2日の講習を受け、修了試験を受ければほぼ全員が合格できる方法もあるという。
 当初はカネも手間ももったいないので一発試験で取ろうと思ったが、そのための独習にかえって時間がかかりそうなので、11月に講習会を受けることにした。12月には開局できる見込み(?)である。
 ところで、携帯電話の時代に無線は要らないという人もいるが、無線は@同時に多人数と会話ができる、A携帯電話の電波が届かないところでも会話ができる、B電話代がかからない、C登山やスキーなど、アウトドアで幅広く活用できる、D自宅などでもいろいろな人と交信したりできる、といったメリットがある。今までは全くマイナーな趣味だと思っていたが、結構のめり込んでいる人たちもいて、面白そうである。