バイク道楽日誌 No.58

 
2003年8月10日(日)〜11日(月) 「野沢温泉ツーリング」
 

10日(日)
(多事の中のつかの間ツーリング)
 夏には能登半島に数日かけてキャンプツーリングに行く予定であったが、このところのBMWバイク3台同時購入作戦(別途報告予定)で週末の時間を取られてしまったため、クラブの7月定例ツーリングのコースをたどる1泊2日だけの旅で済ませることにした。
 私と同様に前回不参加であった仲間数名にメールで呼びかけたが、直前であったため皆さん他の予定があり、結局、マッチ一本さんと新人のFBIさんと私の3人だけで行くことになった。
 往きの野沢温泉までは、16号線を通って入間から圏央道に乗り、関越道経由、上信越道の松井田妙義インターで降り、R18、146、292で軽井沢、草津温泉、白根山等を通って丸池まで行き、そこからは奥志賀スーパー林道を使うというルート。関越道が少し渋滞していただけで、他は全く順調であった。
 
(素晴らしい奥志賀スーパー林道)
 この道路は、全部走れば70kmという半端じゃない長さ。林道とは言いながら、すべて舗装済みで、一部のオフローダーにはともかく、我々のようなオンロード車で山の中を楽しみたい者にはありがたい。
 延々続く緑の中のワインディングロードをCSで軽やかに走っていると、幸せ感が充ち満ちてくる。FBIさんは4月に中型の免許を取ったばかりで、今回が初めての本格ツーリングという方だが、(自動車学校の)新卒者は基本に忠実だから、結構上手に走っている。
 途中で濃い霧となり、霧雨ともなったのでレインウエアを羽織り、前車のテールランプを頼りの走行となる。ほとんど対向車も来ず、バイクは速いので後ろからついて来るクルマもいないが、安全を考えてハザートランプも点灯する。
 野沢温泉方面を示す最後の標識を過ぎた辺りから霧がなくなり、見晴らしの良い高台から野沢温泉街の全容が見えたときには、3人とも走りきった満足感に包まれる。
途中、草津の風景 野沢温泉の遠望
 

(野沢温泉街)
 民宿「憩いの宿きんべえ」は野沢温泉街のほぼ中心に位置し、名物「外湯巡り」にも格好の宿。6時頃着いたので取りあえず宿の湯にサッと入り、夕食を済ませた後、3人でタオル片手に宿の人に勧められた外湯のはしごに出かける。
 外湯は12カ所あるのだが、まずは一番大きい「大湯」に入る。木造の立派な建物。脱衣所と2つの浴槽が仕切のない同じ平面にある。先客が一人いるだけだったが、この人は相当のマニアか、我々が足先を浸けただけで敬遠したとんでもない熱さの浴槽に顔をしかめて入っている。
 我々はぬるい方の(と言っても相当に熱い)浴槽に、水をジャンジャン埋めながら入る。硫黄の匂いがし、湯ノ花が浮いていて、本当に温泉らしい温泉だ。湯量も豊富らしく、温泉街の中の水路や路上に、あふれた湯が流れている。
 2、3カ所は入る予定であったが、マッチ一本さんと私は1カ所で十分満足し、FBIさんだけが「河原湯」にも入る。
外湯No.1の大湯 河原湯に入ったFBIさん
  

11日(月)

(大ポカ)
 宿には、先月クラブの本隊が来たとき渡したというサービス券を持って来てなかったにもかかわらず、宿泊費を各自千円まけてもらったので、「温泉好きの仲間がいるので、また来させますから」と、精一杯の愛想を言って辞去。
 R117で飯山まで走ったところで、「ここから上信越道に乗って、須坂長野東インターまで2区間高速を走って、そこからビーナスラインに乗ろう」と衆議一決。早速、高速道を気持ち良く走っていたところ、大ポカをやらかしてしまった。日頃は使うこともないマイナーなインターチェンジであり、2区間をそんなに速く走りきるとは意識になかったものだから、なんと、降りるべきインターを通り越して、さらにその先のインターも過ぎた辺りで、「??」と気がついた始末となったのだ。
 松代PAに入ってからマッチ一本さんの携帯に電話を入れたところ、なんとFBIさんも降り損ねたとのこと。「そのまま走って、上田菅平インターで、今度こそ間違えないように降りてください」との指示で、3人そこで再会することになる。
 

(白樺湖、麦草峠、松原湖etc.)
 間違えて高速道路をたくさん使ったお陰で、予定よりも早く正午前には白樺湖に着いて、そば屋に入ってゆっくり昼食。その後、先月のクラブの本隊は諏訪湖に降りて諏訪インターから帰途についたのだが、我々はもう少し下道を楽しみたいということになり、メルヘン街道などを通り、山梨県の須玉インターから高速に乗ることにする。
 いずこも、クルマで来た夏休みの家族連れなどで賑わっている。青い山々や湖、真っ白な入道雲も見えて、今年は梅雨が長く、夏本番はあっという間でもう立秋も過ぎたが、今日の景色はまだ夏の雰囲気だ。麦草峠では「メルヘン街道最高地点。標高2127メートル」とあり、涼しい風が心地良い。ヒュッテでブルーベリージュースを飲んでいたら、BMW・R100RSに乗った単独行のビーマーに出会う。ツヤのある白色でクラシックな車体が洒落ていて、羨ましかった。
 

(CSとの最後のツーリング)
 2月下旬に買って半年乗ったF650CSは、またR1150Rに乗り換えることになったため、今回が最後のツーリングとなった。当初はいろいろと不満なところばかりのバイクであったが、だんだん良いところも見えてきたし、今回のツーリングでも本当によく走ってくれた。
 このCSを下取るディーラーからは「走行4,000キロを超えないようにしてくださいよ」と念を押されているので、もうこれ以上は走れないが、最後にCSとの良い思い出ができて満足だった。
 夜8時頃帰着。
 
双葉SAで見かけた改造マシン F650CSと最後の記念撮影
【総走行距離】  760km