バイク道楽日誌 No.59

2003年8月3日(日)〜16日(土) 「BMWバイク3台同時購入作戦」
 
(3人3様の動機)
 「BMWバイク3台同時購入作戦」とは、ツーリングクラブ仲間のマッチ一本さん、貧さん、私の3人が偶然にも同じ時期にそれぞれの事情でBMWバイクを欲しくなったので、なら、一緒にディーラーに当たり、「3台同時購入」を武器に最大限の値引き等を引き出そうと取り組んだ行動のことである。
 
 この作戦は、マッチ一本さんが5年間3万2千キロ乗った「ホンダCBR1100XX(ブラックバード)」をそろそろ乗り換えようと思い、7月に、外車から国産までを扱うA店の新車試乗会に行ったことをきっかけとして始まった。 
 この試乗会でマッチ一本さんは、本来、ホンダ党であるにもかかわらず、国産リッターバイクではなく、BMWのR1100Sを試乗し、いたく気に入ったのである。そして、BMWバイクとりわけSと、それに近いRSについての情報を猛烈に集め始めることとなった。
 
 一方、貧さんは、長年乗ってきたヤマハのXJ750Dを他の人に譲った後の昨年6月、仕事で韓国赴任となり、当分バイクに乗れないことから残る1台の愛車ホンダVFR800も手放し、その後、一時帰国時用にスクーター(スズキスカイウエーブ400)を買ったが、オートバイは1台もない状況となっていた。
 そしてこの春に無事日本に帰任し、スクーターを乗り回していたものの、やはりオートバイも欲しいと思い、ツアラーのホンダST1300(パンヨーロピアン)、ヤマハFJR1300、BMW・R1150RTなどを、ぼつぼつ検討し始めていたところであった。
 
 そして私は、3人中一人だけ既にBMWバイクの経験者であったが、今年1月にR1150R(ロードスター)を盗まれ、F650CSに乗り換えたものの、どうしてもなじめず、1年くらい経ったらまたRに買い換えようと思っていた。
 
 以上、3人それぞれの状況は異なり、BMWバイクに対する思い入れにも温度差があったが、3人揃ってディーラーに当たろうという話にまでなったのは、マッチ一本さんがSかRSの検討を始めたのを知って、1年後の買い換えを検討していた私が、一緒に前倒しでRを買ってもよいとマッチ一本さんに伝えたところ、マッチ一本さんが「そういえば貧さんも選択肢にBMW車が入ってた」と声をかけ、貧さんも仲間に引き入れたという次第である。
 私が前倒しでRへの復帰に踏み切ったのは、マッチ一本さんに目の前でSやRSを乗り回されたのでは、私自身、とてもCSで我慢はしておけなくなるし、どうせ買い換えるのなら下取りが高いうちがよいと思ったからである。
 

(車種の好みも3者3様)
 ディーラとの折衝の顛末は後段に譲るとして、BMWバイクの購入に際して一番問題となる車種選びについて記したい。
 実はBMWバイクの価格設定には少しおかしなところがある。Rはカウルも付かず、その他の装備も少ないので一番低い価格設定なのは当然なのだが、RTとRS間の価格と装備や仕様の差がアンバランスなのである。豪華装備のRTの方がどう考えても割安感がある。ここらも影響してか、日本国内で最も売れているBMWバイクはR1150のRTで、次がRとのことである。
 
 しかし、3人とも車種選びには自分のポリシーを貫いて、貧さんは最初から本格的なツアラー希望でRT、北海道ツーリング愛好家でかつ、かっ飛び派のマッチ一本さんは最初からRTを外し、SかRSかということで、結局、リヤシートの真下に2本のマフラーがあるSを敬遠して、走りにも他のバランスにも優れたRSに決定。私は、重たくなく、黄色と黒の素晴らしいカラーリングのを選べるRに決めた。
 

(ディーラー巡り)
 ディーラー巡り(と言ってもB店とC店の2店だけだが)は、8月3日(日)と9日(土。台風の真っ只中)の2回行った。マッチ一本さんは既にA店でSを試乗しているので、B店とC店ではRSの試乗を希望、貧さんは国産かBMWかもまだ正式には決めていないので、まずはRTに試乗して、BMWにするかどうかも決める、ということにした(私はRへの復帰なので、試乗は省略)。
 その結果、マッチ一本さんはRSですぐに決心したが、貧さんの決心は時間がかかった。1回目の試乗ではRTに「???」となったのである。ディーラーが整備し直した試乗車に10日(日。私たちは野沢温泉ツーリング中)に一人だけ行って乗り、箱根芦ノ湖まで往復して、やっと素晴らしさが確信できたのである。
 この間、両方のディーラーには、「3台同時に購入するが、一人でも見積もり等に不満がある場合には3人とも買わない」旨を告げて、見積もりを出してもらった。
 その内容について具体的なことは一切言えないが、何度かのやりとりの末、価格的には両店ほぼ同じ程度の、「3台同時購入」の効果を十分に感じさせる条件提示を引き出せた。店舗や整備工場の広さ、アクセスのし易さ、今後のサービスへの期待度なども総合的に勘案して片方に決定したが、「3台同時購入作戦」は赫々たる戦果のうちに無事終了したと総括している。
 
RS RT R(BMW・JAPANホームページから)

 16日(土)に3人揃って正式契約し、マッチ一本さんのRS(車体色ブルーメタリック)と貧さんのRT(車体色チタングレーメタリック)はそれぞれ展示車があったので23日(土)に納車され、私のR(黄色と黒のツートンカラー)は取り寄せのため、納車は8月末頃になる見通しである。