バイク道楽日誌 No.57

2003年6月29日(日)  「西沢渓谷ツーリング」
 

(初っぱな雨。一転して好天気に)
 ツーリングクラブのシグマさんから誘いがあり、クラブの有志7名と、シグマさんの友人1名の計8名で山梨県の西沢渓谷へ「ツーリング&ハイキング」に行ってきた。
 朝5時前に起床し、6時15分に16号線沿いの待ち合わせ場所に集合。中央高速道に相模湖ICから乗るべく走らせ始めた途端、はじめシトシト、ついにはかなり強く雨が降り出してしまった。天気予報は一日晴れだったのに、やはり梅雨の時期だから仕方がないかとあきらめつつ、路肩にオートバイを停めてレインウエアーを着る。
 ところが、相模湖ICで「渓谷は止めて温泉だけ」に予定変更を決めて走り出したら、いつのまにやら雨が上がって、勝沼ICで高速を出たところでは強い日差し。みな一斉にレインウエアを脱ぎ、当初の予定通り、塩山、恵林寺を経て、国道140号線(雁坂みち)通って西沢渓谷を目指した。
 途中では、私のCSとびんさんのスカブ400を交換して乗る。スクーターの運転の楽ちんさに驚嘆。ハマのシカさんはヤフーオークションで手に入れたというBMWのRTに乗ってきたが、そちらは巨大過ぎて自信がなく、勧められたが乗らない。
 

(西沢渓谷・・・完登は3人だけ)
 西沢渓谷入口にオートバイを停めて、ハイキングスタイルに着替えて歩き始める。みんなは、長袖シャツを着て登山靴を履き、ペットボトルをぶら下げてと、きっちり山登り支度であったが、私は、プロテクター付きのウエアを脱いで、登山帽をかぶっただけ。半袖ポロシャツにジーンズスタイルで靴はライディングシューズのまま。デジカメは持ったが、飲料水は持たないという、不十分な装備で、これが結果的には大きな間違いであった。
 西沢渓谷は、秩父多摩甲斐国立公園の中にあり、入り口から途中までは甲武信ガ岳など本格的な登山コースへ続く道とも平行している。初めは平坦で歩き易い道だが、「西沢渓谷」と表示のある標識から沢沿いに歩き始めると、だんだんと、狭くゴツゴツした岩の道となってくる。シグマさんに言わせると、日曜日の割には人が少ないということだが、それでも時々他の登山者とすれ違うときは、どちらかが道を譲らなければならない。沢に向けて急峻な崖となっており、木柵が設置されたところや、鉄の階段が掛けられているところもある。緑の間から見える沢の流れは結構水量が多く、沢音も大きい。
 マイナスイオン?がたっぷりの、やや湿った空気も気持ち良いのだが、岩の道が朝方の雨で濡れていて、思わず滑ったり、ぬかるみにボチャンと靴が入ったりするので気が抜けない。アップダウンしながら全体にかなりの勾配を登っていくので、ゆっくり歩くのだが、少しずつ息が切れてくる。
 1時間以上歩いたところに、狭いが眺めの良い場所があり、小休止。シグマさんから、もう少し登ると反対側の道に出て、出発地点にぐるっと回って帰れると説明があるが、見上げると岩の多い勾配のきつい道が続いている。誰いうともなく、やはりここで戻ろうということに なり、私もさっそく同調。シグマさんと、セキグチさん、ハマのシカさんの3人だけが予定通り一周を目指すことになる。              
樹間を清流が流れる 吊り橋もあって楽しい
 

(沢水で洗顔・・・一瞬の至福の後に忘れ物)
 下山も結構大変で、顔や首筋が汗だらけで気持ちが悪い。足場の良いところで、思い切って川岸まで下りて沢水を手にすくって思いっきり洗うと、冷たい水が誠に気持ち良い。 サッパリしたところでまた1時間ほど歩き続け、出発地点に戻ってベンチに座ってみんなと話していると、いつも掛けている眼鏡がない。なんと先ほど顔を洗ったときに眼鏡を外し、そのまま岩の上に忘れてきたのだ。遠近両用の眼鏡で、腕時計など細かいものを見るとき必要なのでいつも掛けているが、外していても歩行等には障害は全くないので、ついうっかり忘れてきてしまったのだ。
 また歩いて取りに戻れば回収できるのだが、往復2時間も要したのではみんなに迷惑を掛けるし、また歩く気力もない。ということでキッパリとあきらめたが、帰途に地図を読むこともできず、不便であった。
 

(ほったらかし温泉)
 完登組が戻ってくるのを待って、正午過ぎに西沢渓谷を後にするが、付近には適当な食堂もない。仕方ないので道の駅「みとみ」まで走り、ファーストフード的なメニューの中から牛丼を注文し、ノンアルコールビールで流し込む。
 その後、140号線を戻って笛吹川フルーツ公園の奥にある、クマさんご推奨の「ほったらかし温泉」へ。
珍しい名前だが、ある人が山梨市街が一望できる丘の上に温泉を掘り当て、露天風呂をつくって商売にしたところ、湯量も豊富で、夜間、浴槽の掃除をする手間だけしかかからぬ管理の容易な温泉であったため、「 ほったらかし温泉」と命名したらしい。
 隠れた穴場の温泉かと思いきや、マイカーだけでなく、団体のバスまで来ている。これは相当混雑しているのではないかと覚悟して入ったら、脱衣棟の外に2段になって設けられた岩風呂が結構大きいので、まあまあゆっくり足も伸ばせる。これまであちこちで露天風呂に入ったが、この温泉はなんといっても開放的で展望が素晴らしい。日差しが強いので、無料で貸してくれる菅笠をかぶって入っている人もいる。
 温泉から上がった後は、別棟の休憩所で、冷たいお茶と温泉卵(温泉卵をさらに揚げ物にした「温玉揚げ」というのもある)を飲み食いしながら、長風呂の仲間を待つ。
 この温泉、建物や設備はあまり上等ではないが、広い敷地にゆったりと施設が配置されていて、一応何でも揃っているので、気楽にのんびり温泉を楽しむには面白いところだ。
正面が温泉入り口 その横で飲食もできる

(迂回して横浜に)
 帰途は、勝沼ICから中央高速に乗り、いつもは八王子ICで降りて16号線経由横浜まで帰るところ、シグマさんの提案によりそのルートの渋滞を避けて、大月ICで降りる。都留、道志、宮ヶ瀬、厚木と通って、246号線から横浜にアプローチする。八王子からストレートに行く道に比べてだいぶん遠回りだが、全線空いていてストレス知らず。6時少し過ぎには我が家にたどり着いた。

総走行距離】   298Km