バイク道楽日誌 No.37

2001年6月30日(土)   「次期バイク決定」

(揺れ続けたBMWへの憧れ)

 やはり大型バイクが良いかなと思い始めたのは、一昨年夏にバリオスUからCB400SFに乗り換えた頃からである。400ccでかなり馬力アップしたはずだが、クラブのツーリングに行ったときに、ワインディングのコーナーでの立ち上がりや高速道路での加速などで、他のメンバーの大型バイクに引けを取る。並んで駐車したときの車格の違いも気になる。「小さい」、「軽い」がベストとはだんだん思わなくなってきた。 

 漠然とした大型バイクへの憧れの中で、最初から気になっていたのがBMWバイクであった。10万キロ以上乗るオーナーも多いという耐久性、オートバイにいち早くABSブレーキを導入した安全志向など、舶来ブランド信仰を良しとしない自分の性格をもっても、大いに気になるバイクであった。ただ一方で、大型バイクに乗るための運転免許を取りに行くのがとても億劫で、それを乗り越えるまでに至っていなかったから、BMWバイクへの気持ちもその程度であったとは言える。しかも、その間、クラブのツーリングで、メンバーの1人のBMWバイクが軽乗用車と衝突、バイクの前部が原型をとどめないように破損したのを見て、私が持っていたBMWの安全イメージが崩れ、憧れも次第に萎えていった。

 しかしその後、衝突で原型をとどめないように崩れたのは衝撃を受け止めて乗員を守るためで、それこそ正にBMWバイクの安全対策なのだという話を他のメンバーから聞き、また、インテグラルABSなど、一層の安全対策をした2001年型の新型が発売されたのを知って、またまたBMWバイクへの思いが高じてきた。しかも、2機種の新型のうち、R1150Rロードスターは、私でもなんとか取り回しができそうな乾燥218Kgの車重で、メタリックブルーのボディに茶色いシートという、なかなか洒落た取り合わせのカラーリングのがある。やっと、本気で手に入れたい大型バイクが見つかったと思った。

  BMWのカタログから。

(購入契約、但し、納車は9月)

 気が変わらないうちに、まずは大型2輪免許を取得に教習所に通い、首尾よく合格。二俣川に免許の書き換えに行ってから最初の土曜日の今日、小雨の中をBMW正規ディーラーに駆けつける。本当は大型2輪の教習中に行きたかったのだが、「万一、免許が取れなかったら」という気持ちがあって踏み切れなかったのだ。

 憧れのR1150Rロードスターに対面。試乗車であったが、さすが公道を走る勇気はなく、店内の狭いスペースを押したり、バックさせたりさせてもらう。私にも十分扱える。次いでまたがってみるが、足つきもばっちり。センタースタンドも軽い。ただ、ガソリンタンクはばかでかい。ハンドルバーが広すぎると、雑誌のインプレにあったが、それほどでもない気がする。メインスイッチをオンにして、ABSシステムが作動するように待つ仕組みなども説明してくれる。念のため、同時発売のもう1機種であるR1150RTにもまたがらせてもらう。こちらはフルカウルで、重量が40キロくらい重いので、選択からは最初から除外していたが、後々後悔しないようにと思い念入りにチェック。さすが装備はロードスターとは比較にならない充実ぶりだが、とにかく大きくて重い。「ロードスターで慣れてからお求めになる方が多い」という店員の説明もあり、やっぱり断念。しかし、私より年輩の紳士が、今日が納車らしく、RTの引き取りに来ていた。

 意気込みどおりロードスターを購入する決心がつき、「今日契約するといつ頃納車か」と聞くと、しばらく調べた後、すまなそうに、「9月になります」とのこと。2、3週間くらいは覚悟していたが、2か月以上も先とは大いにショック。カラーがレッドかブラックのものならもっと早いとのことだが、あくまでブルーにしたいので、2か月待つと通告。オプション部品の選定に入る。パニアケース、それも薄型のが欲しいと言ったら、レギュラーのパニアを買い、さらに薄型のフタ部分をオプションで買うことになるとのこと。その代わり、フタ部分は車体と同色になるという。シリンダプロテクターとバイザーの装着も頼む。本体とこれらのオプションで見積書を作ってもらったところで、店長が登場。「グリップヒーターと取り付け工賃、それと車体カバーをサービスします」との提案に、即、正式契約。手付けをうつ。「とにかく、1日でも早く納車を」と頼んで、店をあとにする。装備品のカタログもくれたが、BMWグッズで身を固めるようなことはしたくない。