2000年11月12日   「サントリー白州蒸留所ツーリング」

(甲斐の山々)

 6時30分に東名高速道横浜インターに近い、国道16号線沿いのファミレス駐車場で本隊と合流。16号線から城山方向に折れて、相模湖から甲斐大和まで20号線沿いの道をひた走る。この道は過去にも何度か通ったが、典型的な山里の道で、草花や柿の木などすべてが秋色に染まっている農家の庭先をかすめるように走る、私の最も好きなルートの一つだ。
 ここでバイクを止めて写真を撮りたいなと思う場所が時々出てきて、一度ソロで走りたいと思う。いつの間にかヘルメットの中で武田節を歌っているのも、いつものパターンだ。 

(製造工程見学)
 こんもりとした森を入って直ぐに、今日のメインの目的地である、サントリー酒造の白州蒸留所に到着。まだ10時頃だが、既に車やバスで大勢の観光客が来ている。
 いくつかの団体ごとにグループ分けし、ガイドが付く。最初は、仕込みの済んだウイスキーの原液が入った大きなオーク製のたるが無数に並べられた熟成室。ここで何年も寝かせられている間に琥珀色に変化していくという。次に、銅色の巨大な漏斗型が並ぶ蒸留室。湯気が出てウイスキーの原液が少しずつ貯まっていく様が分かる。熟成室にせよ蒸留室にせよ、かぐだけで酔いそうな甘い香りが漂っている。
 圧巻は、からになったオーク樽の内部に火炎を当てて焼く作業。古くなった樽もこれをやると再び香りが強くなり、琥珀色に熟成させるようになるという。この場所まではバスで移動する。
(試飲)
 この蒸留所では、主に白州ピュアモルトウイスキーというのをつくっている。製造工程見学が終わった後はレストランのような大きな部屋に案内される。まずここで、ガイドから「正しい水割りの作り方」の説明がある。このウイスキーを3分目満たしたグラスに氷を入れ、マドラーで13回半かき回し、グラス全体に冷たい膜ができたら、水を7分目注ぐ。注ぎ足す水はこの工場でつくっている「南アルプスの天然水」。
 こうしてつくった水割りをその場で試飲させてくれるのだが、バイクで来ている手前自重して、代わりにグレープフルーツジュースをもらって飲んでいた。ところが、いつの間にかGさんが水割りのグラスをもらってきて、「半分ずつしよう」と言う。そういう方法もあったかと、分けてもらい、少しだけ口にしたところ、まさに「甘露」と言う言葉がぴったりするような美味しさ。上等のウイスキーを正しい方法で飲むとこんなに美味しいものかと感激する。早速、お土産に白州の小瓶を2本購入する。
(清泉寮を経て帰途へ)
 蒸留所の構内にあるレストランで昼食をとった後、清里高原のシンボル、清泉寮に行く。広大な牧場のようなところに建つここでは、絞りたての牛乳でつくったというソフトクリームをみんなで食べたり、のんびりする。
 帰りは中央高速の韮崎インターから入り、途中談合坂SAで解散。私を含め4人が八王子インターまで先に出発する。すっかり暗くなった高速道をアメリカ人のPを先頭にして、時には車の渋滞も抜けながら、一気に駆ける。
【走行距離】   328Km