98年5月10日(日) 「八ケ岳ツーリング」
(高速走行)
ツーリングに絶好な季節が到来し、そのトップバッターとして八ケ岳にツーリング。
クラブの毎月のツーリング先については、役員間で話し合って決めておられるとのことだが、その季節季節に相応しい場所が実によく選定されている。
使用ルートや、立ち寄りする複数のスポットも決められていて、参加すれば自動的に最高のツーリングができる仕組みとなっており、まことに有り難い。
国道16号線沿いの第2の集合場所で本体と合流し、16号線経由、相模湖方面に向かい、相模湖インターから中央自動車道に乗る。談合坂S.Aでさらに合流する人もいて、参加者は全部で26人にも上る。
下道を通行する時は、グループツーリングでの走行時の基本である、雁行隊形に並んで走行するが、高速道では、途中のS.AかP.Aまで自由走行することになっている。談合坂S.A.から次の休憩場所である双葉S.Aまでみな一斉に走り出す。
左端、走行車線をしばらく走ると前の車との距離がなくなるので、中央車線に出て追い越して、また走行車線に戻るということの繰り返し。右端、追い越し車線を走るとスピードが出過ぎるので、そちらまでは行かない。
双葉S.Aに着くと、大型バイクの面々が既に寛いでいる。何キロくらい出したんですかと聞くと、180キロと答える人がいる。道が空いているときは200キロ出したこともあるという。私には全く想像できない世界だ。
アメリカンのバイクなど、私よりも遅く着く人もいる。みんなスピードを楽しんで、満足した表情。
(七里岩ライン)
韮崎インターを降りて、清里までは、国道20号線ではなく、七里岩ラインという、ローカルな道を走るが、空いていてのどかで、大変気持ちがよい。景色がいいのでここで少し休憩しましょうと止まったところは、平凡な田園風景のところだが、右手に八が岳、左手に南アルプス、正面に遠景で北アルプスが見えるという、絶好のロケーションのところ。山に詳しい人が、あれが甲斐駒、その向こうが北岳などと、大きな峰の一つ一つを教えてくれる。
(アクシデント)
八が岳方面に向かうワインディング道路で、ちょっとしたアクシデントがあった。コーナーで転倒した人がいたのだ。幸い本人はかすり傷一つなかったが、バイクの左側のステップが折れてしまった。この後、帰るまで、足を浮かせたままギアチェンジしなければならない。
ところが、器用で、かつ、用意のいい人はいるもので、昼食休憩後、小笠原さんが、ペンチを使って折れたステップと車体の出っ張り部とを針金で巻き付け、固定したのだ。ステップに足を乗せてもびくともせず、また使えるようになった。
アクシデントが起きたときの、クラブの暗黙のルールのようなものには感心させられる。毎回のツーリングで、誰か一人が、転倒や、パンク、オイル漏れなど、ちょっとしたアクシデントに見舞われると、すかさず他の者が手助けをする。そして、故障等が直るまでは全員がその場で待つ。現代の世相の中で、貴重な連帯感だ。
(野辺山)
小海線の野辺山駅は、清里にも近く、若い女性に人気の高いところだ。そこに、おじさんライダーが大挙して押しかけて、駅前の狭いところにたむろする。近くの牧場で取れた牛乳を使ったソフトクリームが名物というので、みんなで買って舐める。天気がよいので、本当においしい。 バイクを始める前には、考えられなかった光景だ。
野辺山駅の次は、その近くの、日本の鉄道最高地点というところに行き、記念撮影。その後、近くの大きな牧場に行く。牛のお尻をなでたり、草を摘んで山羊に食べさせたり、のんびりした一時を過ごした。
(渋滞)
帰途は、小海線沿いのルートをひた走り、須玉インターから中央高速に乗る。帰りは例によって、中野トンネルのあたりが大渋滞している。車線の間をすり抜けしながら進むが、あまり気持ちの良いものではない。この渋滞は、トンネル内への車の流入量を制限するために起こる人工的なもののようだが、解決するための計画があるのかどうか、いつまでも我慢させられるのではかなわない。
渋滞をやっと抜け出した頃はすっかり暗くなり、車のライトを縫いながら、山間の道を八王子インターへと急いだ。
【走行距離】 450Km