バイク道楽日誌No.9

98年4月12日(日)   「長瀞ツーリング」

(川越、関越道、神流湖)

 朝6時、第2集合場所である、国道16号線沿いのファミリーレストランの駐車場に着く。本隊到着後、八王子を通って、16号線をぐるっと回り、川越方面に向かう。朝早いから車も少なく、快調にとばせる。クラブのツーリングは、早出、早帰りが原則らしい。早朝に出かけて、日のあるうちに帰ってくれば、渋滞知らずだし、安全だ。

 川越インターから関越自動車道に乗り、嵐山パーキングエリアに寄って、そこでも数人が合流する。
本庄児玉インターで降りて、国道462号線に入り、まずは神流湖へ。ここは、東京の水ガメの一つ、下久保ダムがあるところだ。湖畔には大きな桜の木が何本かある。ちょうど満開の頃で、見事な咲きぶりだ。

(桜吹雪の中、感動のラン)

 神流湖の湖畔を一周し、長瀞に向かう。一応舗装はされているが落ち葉や砂利が多く、林道のようなところだ。会長から「スピードを出さずに、ゆっくり行ってください」と注意される。くねくねと細い道が続くが、山の空気が充満していて、心地良い。時おり、山桜の花びらが降ってくる。

 桜の木は、長瀞の中心部に近づくにつれて数を増し、やがて桜並木となった。バスやマイカーでやってきた観光客もいるので、一列縦隊となってゆっくりと通ると、桜の花びらが吹雪のようになって肩に舞ってくる。「これだ!これがバイクを始めるときからあこがれていた瞬間だ」と、一人で感激し、胸が熱くなっている。

(初ゴケ) 

 感激からわずか数分後、全くひょんなことから、立ちゴケをしてしまった。駐車場を探すための小休止の指示が出たので、路端でバイクを降りようとしたとき、右の足がサイドバッグに引っかかり、バランスを崩してバイクごとこけたのだ。

 路端をよく見ると、急な左下がりとなっており、左足がスムーズに路面に着かなかったようだ。あわてて起きあがったときには、既に数人の仲間がバイクを起こしておいてくださった。バイクに特に損傷はないようだ。
 ところが、念のためもう一度またがってエンジンをかけてみると全くかからない。これは、誰かがすぐにエンジンのキルスイッチを切ってくれていたためと分かる。ただ、エンジンはかかったが、ギアが入らない。転倒でギアペタルが奥に曲がったためと分かり、佐藤さんが力を込めて引っぱり出してくださる。

 皆さんのおかげで事なきを得たが、誰かが、「スタンドを出してから降りましたか?」と聞いてくる。教習所では教えてくれないが、バイクの乗降はスタンドを出して行うのが一般的であるらしい。確かにその方が、乗降の時にバイクは安定する。
 考えてみると、最近のバイクはスタンドを出したままで発進しようとするとエンストするようになっているので、スタンドの上げ忘れによる事故は起きないから、乗降時にはスタンドを出していた方が合理的だ。また一つバイク乗りのノウハウを会得する。

 帰途、八王子の解散場所で、5月に福岡に転勤になる運営委員の大久保さんからお別れの挨拶がある。

【走行距離】   345Km