99年1月10日(日) 「富士浅間神社ツーリング」
(ツーリング初めは交通安全祈願)
クラブの今年初のツーリングは、役員の話によれば、昨年秋頃より会員のちょっとした事故やトラブルが続いたので、厄払いと今年一年の安全祈願を兼ねて、富士山本宮浅間神社へのツーリングとなった。
なんせ酷寒期のため、気象状況によってはコースの変更や中止もあり得るとのことであったが、テレビではさかんに、2、3日前から日本を寒気団が覆い、各地で大雪が降っていると報道している。このため、前日土曜の夜に会長さんに「予定通りですか」と電話を入れたら、予定通りとのこと。確かに、箱根や富士山の方で雪が降っているという報道はない。
目的地が近場だし、箱根の道路が凍結していない時間帯に往って帰ってくるという時間設定のため、集合時間はいつもより遅く、第2集合場所の西湘バイパスS.Aに8時20分集合。正月らしい、ゆったりとした日程である。
(緊張の箱根越え)
7時半頃家を出る。幸い快晴であったが、さすがに空気は射るように冷たく、新湘南バイパスや西湘バイパスを100キロ以上のスピードで走っていると、顔面がひりひりと、霜が張ったような感じになる。
特に問題なのは指先で、冬用グローブをしているにもかかわらず、痛いほどかじかんでくる。S.Aに着いたときには両手ともハンドルを握ったままフリーズ状態であった。
全参加者15名。先頭を勤めるナビの山田さんより、スピードは抑えて走るということと、凍結道路の見分け方についての話があった後、2班に分かれて出発。
箱根の道路は、全体に濡れたようになっているが、凍結しているかどうかはよく分からない。ただ、いつ降ったのか、道路際の山肌にはうっすらと雪が積もっているし、山かげの暗い部分に入ると、やはり凍結しているような気がする。
他のメンバーも同じ気持ちだったらしく、箱根新道に入る手前で、リッターバイクの人など、早く走りたい人は先に行ってよいということになっていたが、誰も先に行かず、全員が粛々と隊列を組んで、慎重に走行する。
(雪の少ない富士山)
三島に降りてからは富士の伏流水が湧いている公園の見学もはさみながら国道1号線を一気に道の駅富士まで行く。そこで小休止御、少し戻って139号線に入り、浅間神社には正午少し前に着く。この富士山本宮浅間神社は初めてである。山中湖近くの浅間神社は杉の巨木が沢山あって、鬱蒼とした感がしているが、この浅間神社は周辺の店なども多く、明るく、にぎやかな感じである。
御神体の富士山は、神社の奥というよりも、神社の右横後方に鎮座している。今日は富士山があちらこちらからとてもよく見えたが、ここで見る富士山は特別大きい。ただ、今年の富士山は雪が少なく、山頂部に縦に筋状に雪があるだけなのが寂しい。ここ数日の大雪も、富士山には無関係であったようだ。
本殿で丁寧にお参りし、境内をあちこち歩き、記念写真を撮り、近くの食堂で食事をして、2時頃には早くも帰途につく。
(防寒グッズあれこれ)
メンバーの今日のいでたちを見たり、防寒対策についてあれこれ教えてもらったのは参考になった。
ネックウオーマーや、防寒マスクなど、雑誌で紹介されているようなグッズを身に付けている人や、オーバーパンツをはいている人も多い。防寒ジャケットはさまざまであるが、つなぎスタイルのスキーウエアの人もいる。スキーウエアは防水処理をしてあるのが良いようだ。
私が困っていた、防寒グローブでも効果のない手の指先のかじかみ対策としては、グリップヒーターにとどめを刺すようだ。ホンダの純正を付けている人の話だと、熱い缶コーヒーを握って運転しているようなものだという。バイクを見せてもらうと、オン、オフスイッチのほか、温度調整のスイッチも付いている。電圧が下がった場合には自動的に切れる装置も付いているので、バッテリー上がりの心配もないとのこと。
いずれバイクを買い換えるときは、ホンダ車にして、純正のヒーターグリップを付けて走りたいと思ってしまう。
このほか、防寒のためには、フルフェースのヘルメットの方が良さそうだ。圧迫感が嫌でジェット型しか持っていないが、フルフェースにすべきか、真剣に考える。
そして、最も根本的な防寒対策は、スピードを出さないのに限る。時速100キロと50キロでは、体感温度が全く異なる。
(快適な富士山麓のワインディング)
帰途は、箱根越えを止めて、72号線と469号線を通って須走り方面を目指すが、このルートは、木立の間を抜ける軽いワインディングになっており、車も少なく、走っていて誠に心地よい。
日も射し、凍結の心配も全くないので、往路に我慢した分を取り戻すように、みな快調にスピードを上げる。
そのまま246号線経由で横浜を目指したが、かなりの渋滞で、すり抜けながらの走行となった。なかなか最後まで快適にとはいかぬものだ。
【走行距離】 251Km