<四日目 その1>
5時過ぎに起床。下船するとそこは八幡浜港。ここから八幡浜駅まで は少し距離があるので、まだ夜が明けない中タクシーで移動します。 それにしても、この辺りのタクシー運賃は結構安いです。駅に着くまで メーターが2回上がった記憶がありますが、それでも首都圏の初乗り 運賃(710円)よりも下です。 |
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第26ランナー | 松山行き | ||
予讃線 普通列車 |
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八幡浜 | → | 下灘 | |
05:42 | 06:48 | ||
まだ夜が明けない中、伊予長浜経由の松山行きに乗車します。この 列車の8分前には内子を経由して松山へ行く列車があり、松山にはそ ちらの列車の方が早く着けます。それにもかかわらず伊予長浜経由 の列車を選んだのはそれなりの理由があります。 車両はキハ54形とキハ47形を連結して3両と、なかなか面白い編 成。ていうか松山地区にキハ47形が走っていること自体初めて知りま したが、これはかつてキハ58形が入っていた運用を受け継いだものだ と推測できます。 |
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ちなみにこれが八幡浜始発伊予長浜経由の松山方面の一番列車。 一番列車ということもあってか、とにかくガラガラ。八幡浜を発車した時 点で自分が乗っている車両は貸切状態でした。空も次第に明るくなり、 車窓が楽しめるようになってきました。 |
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列車は伊予大洲に停車。ここから一旦線路が二手に分かれ、伊予 市の手前で再び合流します。実は先程「内子経由」「伊予長浜経由」と 言っていたのはそういうこと。つまり、ここから内子経由の新ルートと 伊予長浜経由の旧ルートに分かれるんです。かつては伊予長浜経由 がメインルートでしたが、ショートカットを図るために内子を経由する新 ルートが開業。現在はそちらが松山⇔宇和島の鉄道輸送の主力と なっています。 |
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伊予大洲ではキハ185系の姿も見えました。このキハ185系は昔は 特急列車として活躍していましたが、2000系などの台頭により現在は この地でローカル運用に従事しています。車内も特急列車時代のもの を色濃く残しているため、鉄道ファンには四国有数の「乗りドク列車」と して知られています。今回乗る機会はあるのでしょうか。ていうか乗っ てみたい! |
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伊予長浜を出発してしばらくすると、列車は瀬戸内海に寄り添って走 る区間に入りました。月並みな言葉ですが、車窓から見える海はやは り眼福になります。これこそが今や純然たるローカル線となってしまっ た予讃線旧ルートの、新ルートには無い魅力であると言えるでしょう。 |
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さてさて、先程言っていた「伊予長浜経由の列車に乗ったそれなりの 理由」は写真を見れば分かると思います。というわけで下灘駅に下車。 この駅は「海が見える駅」として鉄道ファンには超有名で、青春18きっ ぷのポスター写真にも何度か選ばれています。この日も朝早いにもか かわらず、自分を含め何名かの訪問者がいました。 |
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下灘駅といえば、何と言ってもこの抜群のロケーションでしょう! ホームにいると水平線が視界いっぱいに飛び込んできて、それがいい 味を出しているんです。瀬戸内海に浮かぶ島もうっすらながら見えま す。 ちなみに下灘駅は青春18きっぷのポスターだけではなく、様々なド ラマやCM、写真集のロケ地にもなっています。つまり、考えようによっ ては(中略)の意味合いで“聖地”と捉えることも可能です。 |
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そこに宇和島方面の普通列車がやって来ました。ここはやはり下灘 駅ならではの風景と列車を絡めて撮りたいもの。さらに列車を待つ1人 の乗客もいる。こういう時写真がお上手な方は、写真賞でも一定の評 価を得ることができるような非常に趣深い写真を撮るのでしょう。しかし 自分は・・・・・・まぁご覧の通りってことで(苦笑 |
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駅構内には下灘駅の写真がいくつか貼ってありました。駅に飾られ るほどですから当然といえば当然かもしれませんが、どれも秀作揃い です。 |
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やはりカメラを持ってる人間としては、こういうのを見るとやはり刺激 されるもの。なので駅構内の写真を参考にしたアングルで色々撮影を 試みます。でも自分の腕じゃ「決まった!」と言えるような写真はなか なか撮れないな・・・。そういうわけで、もう少し腕を上げてもう1回下灘 駅に行きたいですな。なるべく夕暮れ時に。 |
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第27ランナー | 松山行き | ||
予讃線 普通列車 |
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下灘 | → | 松山 | |
07:33 | 08:26 | ||
そろそろ下灘駅を後にする時間です。乗車する松山行きの列車は、 待望のキハ185系が来ました。ただ、この列車は松山着が8時26分。 平日だし、ラッシュで混んでることも有り得るだろうな〜、と思ってまし たが、全然そんなことはなく。これで松山まで快適に移動できます。 |
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そして当然ながら海側の座席に座る。下灘駅を発車してからもしば らくは車窓から瀬戸内海が臨めますが、下灘駅にいた時よりも風景が クリアに見えるのは気のせいでしょうか。いや、気のせいじゃないと思 う。太陽が高く昇り、空も青みが増しています。空が青くなると海の青 も映えるもの。これだから水平線というのはまた見たくなります。 |
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いつしか列車は海を離れ、住宅地に入りました。ここまで来ると乗客 は増えると思いましたが、意外と途中駅で降りる客も多く、混んできた という印象はそれほどありませんでした。坊っちゃんスタジアムが見え ると松山はもうすぐです。 |
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こうして列車は終点の松山に到着。松山に来たのは修学旅行以来 2回目です。今回も松山観光は行いますが、修学旅行の時に実現で きなかったことを中心に行程を組んでいます。もはや「リベンジ」の様 相を呈しています。そんなわけでまずは路面電車のホームへ。そうい や松山や高知などでは路面電車を「電車」、JR線を「汽車」と言うそう ですね。 |
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「電車」に揺られて降り立ったのは古町。ここは伊予鉄道の軌道線と 鉄道線の接続駅。なので路面電車だけでなく鉄道線を走る電車も見 ることができます。写真は元京王5000系である700系。ところで、松山 では路面電車は「電車」と、JR線は「汽車」と言われるということは既に 述べましたが、それなら伊予鉄道の鉄道線は何と言われるんでしょう か・・・。 |
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もちろん軌道線も撮影可能。伊予鉄道の路面電車は修学旅行の時 も撮影しましたが、今回も隙あらば撮影しています。というわけで写真 は元京都市電のモハ2000形。車両数としてはそれほど多くなく、実際 修学旅行の時は一度も見てませんでした。ところが打って変わって今 回は結構見たような気がします。モハ2000形同士の並びだって撮れ ちゃったし。 |
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第28ランナー | 道後温泉行き | ||
伊予鉄道 坊ちゃん列車 |
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古町 | → | 道後温泉 | |
08:51 | 09:16 | ||
いよいよ目的の列車が来ました。坊ちゃん列車です。かの文豪夏目 漱石の小説「坊っちゃん」で主人公が『マッチ箱のような汽車』と言った 車両を再現したものです。そういえばこの坊ちゃん列車、修学旅行の 松山観光で乗ることにはなっていたんですが、時刻変更のため乗れ なかった記憶があります。そのため今回はリベンジ乗車と言うことが できます。 さすがに古町から乗る客はあまりいないようで、自分が乗っている号 車には自分以外の乗客は誰もいませんでした。つまりは貸切状態。こ うなるといくらマッチ箱でも広く感じます(笑 |
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ところで、何故わざわざ古町まで行ってそこから坊ちゃん列車に乗 車したのか。それは全区間を通して坊ちゃん列車の旅を楽しみたかっ たからというのもありますが、観光客が坊ちゃん列車に乗って道後温 泉へ行く時、そのほとんどは松山駅前から乗るだろう。しかしキャパシ ティの小さい坊ちゃん列車だと、松山駅前から乗ると座席争奪戦にな りかねない。その可能性を避けるために古町から乗ったわけです。 |
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しかし予想に反して松山駅前から乗ってくる観光客の姿はほとんど 見えませんでした。つまりは、完全な杞憂ってわけですな。。。そんな わけで自分の号車の貸切状態も継続し、列車は大手町の平面クロス に入りました。いいタイミングで鉄道線の電車が来るようで、この列車 も踏切待ちです。これが平面クロスの醍醐味。で、平面クロスを横切る 鉄道線の電車を撮影しようとしましたが、いまいちタイミングが合いま せんな〜。 |
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坊ちゃん列車は観光列車なので、もちろん観光案内もあります。し かしコンパクトな車両ですから、観光アナウンスというよりは乗務員が 出向いて直接観光案内をするというものでした。生で観光案内を聴くと いうのは昨日の「ゆふいんの森」でもありましたが、まさかそれをマン ツーマンで経験するとは・・・。 |
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『ごろごろと5分ばかり動いたと思ったら、もう降りなければならない』 (夏目漱石「坊っちゃん」の一節)というほど乗車時間は短くはありませ んが、やはりあっという間だったという実感がある坊ちゃん列車乗車。 そういうわけで終点の道後温泉に到着しました。ここで編成全体を写 真に収めますが、実は坊ちゃん列車、この後がスゴいんです。 |
<四日目 その2> |
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