<二日目 その3>

 下関には唐戸市場や海響館など見所がたくさんありますが、今回は
いずれも時間の都合で断念。しかし「完全スルーはもったいない。ここ
ぐらいは行けるだろう」と思ってにやって来たのはみもすそ川公園で
す。
 ここに来たからには、関門海峡の風景の撮影は欠かせません。とい
うわけで何枚か撮影しました。そもそも下関に来る事自体が初めて
(新幹線で通過したことはありますが)な自分。下関側から関門海峡
を眺めるのも当然初めてですが、やはり関門橋よりも門司港の近さの
方に目が行ってしまうわけで・・・。
 ここは壇ノ浦の戦いの戦地となった場所で、平家最後の地として知
られています。そのため、上の写真を撮影した場所のすぐ側に源義
経が平家と戦っている様子を表したモニュメントがありました。このオ
ブジェは結構前からあるかと思ってましたが、どうやら2005年に放映
された大河ドラマ「義経」を記念して作られたものだそうで・・・。「義経」
に出演した俳優の手形もありました。
 さらにはこんな物もありました。幕末にはここで長州藩が攘夷を目
的に列強の船を砲撃した結果コテンパンにやられるという「四国艦隊
下関砲撃事件」が起こりました。これはその時に長州藩が使用した砲
台のレプリカです。しかしそれにしても、時代も内容も全く違う2つの
歴史的事件のモニュメントが同じ場所にあるのはすごいことだと思い
ます。
 といったところでみもすそ川公園を後にして、次の目的地へと向か
います。ていうかわずか10分でみもすそ川を出たので、「ちょっと短す
ぎ」とか「もっとゆっくり出来なかったのか」と思われるかもしれませ
ん。しかし先程の美祢線の一件で時間が大幅に押しているため、ここ
で時間を削るしかありません。
 次の目的地は関門人道トンネル。・・・そうです。これから関門トンネ
ルを歩いて九州入りするんです。余談ですが、トンネル内では観光客
の他にも写真のようにランニング中、という方も目撃しました。単調な
風景が続くトンネル内をひたすら往復するわけですから、途中で飽き
が来たりしてないですかね・・・。。
 この後の予定もあるのでちょっと急ぎ足で進みます。6分ほど歩く
と、山口県と福岡県の県境が見えてきました。ということは、このトン
ネルの中間地点に来たというわけか。距離的には中間地点ではない
かもしれませんが、中間地点としてこれほど適したものはないでしょ
う。そんな場所ですからしっかりと撮影したいわけなんですが、人の
往来が思ったより多くて・・・。人が入っていないスッキリとした写真を
撮影したい自分はここで数分待ち、ようやく県境地点を撮影したので
した。
 こうして関門人道トンネルを踏破し、いよいよ九州上陸です。その記
念に関門橋を神社の鳥居と絡めて撮影。逆光の上に電柱とか標識と
かが入っているため、かなりゴチャゴチャした写真ですが・・・。
 相変わらず次の予定が押し迫っているためか、若干急ぎ足で歩き
ます。それでも道中に展示されていたEF30+オハフ33型はしっかり撮
影。オハフ33形は現在休憩所兼喫茶店として活用されていて、その
愛称は関門海峡から名付けられて「かんもん号」だそうです。・・・これ
を聞くと、かつて九州で走っていた夜行列車の「かいもん号」を連想
してしまう自分がいる(汗 全くそういう世代じゃないのに・・・。。。
(ちなみに「かいもん号」が消滅したのは自分が生まれる前です)
 それからすぐに門司港レトロ線の関門海峡めかり駅が見えてきまし
た。ここまで来たということは・・・もちろん門司港レトロ線がお目当て
です。そして乗車予定の列車が16時45分発なんですが、駅に着いた
のはそのおよそ7分前。というわけで、何とか間に合いました。ちなみ
に16時45分の便が関門海峡めかり駅発の最終列車です。つまりこれ
を逃すと次は無いため、さっきまで急ぎ気味だった理由はここにあり
ます。
第12ランナー 九州鉄道記念館行き
やまぎんレトロライン
潮風号
関門海峡めかり 九州鉄道記念館
16:45 16:55
 乗車券を購入しホームでしばらく待っていると、列車が入線してきま
した。門司港レトロ線の列車はトロッコ列車で、「潮風号」という愛称が
付けられています。ちなみに路線自体の愛称は「やまぎんレトロライ
ン」。何だかややこしいです。
 それはさておき、このトロッコ列車、窓あるんですね・・・。天気もいい
ことだし「ちょっと開けてみようか」とも思いましたが、結局遠慮すること
にしました。
 そこそこの乗車率で列車は関門海峡めかり駅を発車。のんびりした
スピードでしばらく走っているとトンネルに入りました。すると、天井に
には無数の魚が泳いでいました。これは関門海峡で摂れる魚介類を
ライトアップしたもので、港町を走る観光列車らしい仕掛けです。
 こうして終点の九州鉄道記念館駅に到着。続々と乗客が下車してい
く中、自分はというとホーム先端で列車を撮影しました。しかしどんな
構図で撮っても乗客を記念撮影している運転士が大きく写る・・・。尤
も、先程関門海峡めかり駅で無理やり駅撮りした写真もあるので、特
に気にしてはいませんが。
 普通ならここから門司港のレトロな街並みを散策するでしょう。自分
も3年前に初めて門司港に行った時はそういう感じでした。しかし今回
は門司港の街並みを素通りし、足早に駅へと向かいます。門司港駅
内部のレトロなたたずまいを味わうのも3年ぶりです。
第13ランナー 八代宇佐行き
鹿児島本線・日豊本線
普通列車
門司港 小倉
17:13 17:25
 門司港から乗るのは811系と813系を併結した普通列車。この辺りで
は頻繁に見られる編成ですが、その行き先はなんと八代。まさかこ
んなに長距離を走る列車だったとは・・・。
 ・・・・・・・・・そんな訳ありませんよね(爆 種明かしすると、上の写真
は幕回し中に撮影したもの。実際にはこの列車は宇佐行きです。とい
うわけで、この駅の発車案内にローマ字表記が無くてあのネタが使え
ないのが残念です。。。
 そんな宇佐行きの列車を小倉で下車。本日の宿泊地はここです。
ここから今回泊まるホテルに向かうわけですが、若干道に迷いまし
た。。。やっぱ初めての街となるとダメだな〜。
 というわけで今回泊まるのはスーパーホテル。シングルの場合、通
常の料金も5000円弱とかなり安いですが、今回はネットの早割で予
約したため、さらに安くなって今回の宿泊料金は破格の3,980円
す。しかもこのホテルには大浴場や朝食のサービスもあるので、「本
当に3000円台で泊まっていいの!?」と思ったのは言うまでもなく・・・。
 そして部屋はこんな感じ。昨日の益田グリーンホテルモーリスに比
べると狭いですが、一夜を共にする分には問題ありません。むしろこ
れだけ設備がそろっていて4000円を下回るのはやっぱり得した気分
です。
 さてさて、部屋に大きな荷物を置いたところで、明日以降のためにも
部屋でゆっくりしてますか。
第14ランナー 門司港行き
鹿児島本線
快速
小倉 門司港
18:56 19:09
 まさか自分がそんな事するわけがありませんよね(笑 というわけで
部屋で少し体を休めたら再び出撃です。小倉駅近くの食堂で夕食に
焼きうどんを食べたら、門司港レトロラッピングの811系に乗って門司
港へ向かいます。門司港に着いたらレトロな駅舎を撮影するのはもは
やお約束ですが、時間は既に夜。ライトアップされているとやはり雰
囲気が違いますね。
 何でこんな時間帯に門司港に来たのか。その理由はずばり散策で
す。門司港の街並みの散策は3年前に既に行ってますが、夜の門司
港は初めて。同じ街でも昼と夜では雰囲気は全く違うだろう、というわ
で出向きました。そして先程門司港に来たのにあっさりスルーしたの
もこのためです。
 というわけでまずは旧三井倶楽部を撮影。旧三井倶楽部もレトロ建
築の1つですが、色がグレーを基調にしているため若々しく見えます。
そしてこちらもライトアップされているため、実にいい雰囲気です。
 門司港屈指の珍スポット(爆)として有名なバナナマンももちろん撮
影。この姿を見るのも3年ぶりですが、前回いなかったバナナマンブ
ラックが新たに加わっていました。キャッチフレーズは「エコと節電の
使者」だそうで・・・。それにしても、いつ見てもバナナマンの姿は
シュールですが、バナナマンブラックが加わったのでシュールさは倍
増(笑 実際、通りかかった観光客がこれを見て「気持ち悪い」と言っ
ているのが聞こえたし。
(全く余計な一言ですが、「バナナマンブラック」ということはつまり腐っ
て(以下自主規制)
 夜の門司港を歩くうちにふと思いました。「お土産でも買いたいな」
と。というわけで土産屋に向かいました。行った時にはまだ灯りはつい
てましたが、もう店じまいの時間で・・・。。。間が悪かったです(涙
 続いてこの建物の中に入りました。あ、さっき土産屋に入れなかった
ことに対するリベンジ、というわけではありません。この建物は高層マ
ンションらしいです。でも高層マンションにわざわざ入る理由なんて無
いだろうし、そもそも住居侵入になっちゃうんじゃ・・・!?
 大丈夫です。住居侵入なんてするわけがありません。実はこの高層
マンションの最上階は展望室となっていて、それが目当てだったわけ
です。予定には入れてませんでしたが、「そういや上から門司港の街
を眺めたことは無かったな」と思って行くことにしました。そして写真が
門司港駅・小倉方面の眺めです。
 門司港駅付近をズームアップしてみました。こう見てみると、門司港
駅と旧三井倶楽部はかなりの至近距離にあることが改めて実感でき
ます。それにさっきも言いましたが両者ともにライトアップされているた
め、存在感も際立っています。
 調子に乗ってこんな写真まで撮影しちゃいました(殴 幻想的な・・・
とはかけ離れていますね(苦笑 種明かしをすると、これはカメラを上
下左右に揺らしながらの撮影。だからこんなヘンテコな写真が出来上
がったわけで、簡単に言うとただのおふざけです(笑 他にもこのよう
な写真は何枚かありますが、どれもこれもここに載せられるレベルで
はないのは明らか。なのでこの一枚だけにとどめておきます。
 下界に戻った後はブルーウィングもじへ。ここは3年前にも訪れた
場所で、「恋人たちの聖地」としても有名です。というわけで、今回も
そんな格好のデートスポットを男一人で歩きます。・・・・・・・・・涙が出
てきそうになったのは何故だろう。。。
 目を乾かしつつ門司港駅に戻ってきました。再度駅舎を撮影しまし
が、既にライトアップは終了していたようです。ていうか8時過ぎなの
にもうライトアップ終了というのはいささか早過ぎのような・・・。あくま
で東京人の感覚ですが。
 帰りの列車は予想通りガラガラでした。そんなわけでホテルに戻り
ました。その後はテレビを見たりお風呂に入ったり明日の確認をした
りして11時過ぎにはベッドに入りました。
第15ランナー 荒尾行き
鹿児島本線
快速
門司港 小倉
20:22 20:35

<三日目 その1>
旅行記
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