近鉄特急アーバンライナーに乗る
その2
 トンネルに入ると間接照明により車内はムーディーな雰囲気になります。でも僕の感覚だとそんな雰囲気には見えないけど…。それはおいといて、その反面トンネルに入ると車内が薄暗くなります。普段走ってるときは太陽の日差しからあまり暗くは感じないけど、ほらご覧の通り。
 すごく長いトンネルが続きます。とここで一番前に移動して前面展望を味わうことにしました。実質トンネルだと車窓はほぼ皆無で、そういう時は座席に座りながら景色を眺めるより前面展望があったら見に行く方がお得と考えられます。
 あれから5分。トンネルを抜けて列車はわずかな時間ながらも平地を走ります。その間はずっと前面展望にかぶりつきだった……と思われますが、違います。実は1回トンネルを抜けてて、その間に自席に戻ったような…。
 奥に見える駅は多分「榊原温泉口」という駅です。
 榊原温泉口を通過。そこには同じ特急車両である「ACE」が停車してました。上本町行きのようです。でも方向幕をよく見ると「大阪上本町」と表示してありました。あ、そういえば「上本町」駅は近々駅名を「大阪上本町」に改称するみたいです。それと因果関係があるかどうかはわかりませんが…。
 また山の中に入り、トンネルに入って抜けて………、気がついたら列車は平地を走行してました。つまり、峠はもう越えたということですね。結構面白かったです。くどいですが、トンネルが多くて眺望はあまり楽しめないということは別問題だけど。(笑)

 さてさて、これから列車はある「イベント」みたいな場所に足を踏み入れます。
 列車はスピードを落とし、やってきたのは通称「中川短路線」。ここは説明しないといけませんね。大阪線の線路は伊勢中川の手前で名古屋からの名古屋線と合流して松阪、伊勢市方面へと向かいます。じゃぁ「アーバンライナー」とかの名阪特急は伊勢中川まで行って、そこから折り返して名古屋へ向かうのかと思ったらそんな面倒なことはしません。名古屋線との合流地点の手前に短路線があり、名阪特急はそこを通って名古屋へ向かいます。という「裏」ルートです。とはいえ結構知られているため「裏」とは言い難いですが。
 とまぁ長々とした説明はおいといて本題に入りましょう。
 短路線に入る直前に運転室に乗務員が来ました。一瞬「?」と思いましたが、これが「日常」なんだそうで。
 しばらくノロノロと走行すると名古屋線の線路と合流しました。という風に、ここはただ短路線を走るわけじゃないんです。実はこの短路線の間に運転士さんが交代されていました。じゃあ運転士を交代してる間は……、ええ、無人運転です。
 とにかく、「裏」ルートだけがマニアの心をくすぐるのではない。それが「中川短路線」です。
 名古屋線と合流し、列車は本来のスピードで快調に走行します。やがて三重県の県庁所在地である津を通過。そこで特急とすれ違いました。車両は通称「スナックカー」で行き先は「難波」と表示されてありました。この列車だとここから難波まで一体どれくらいかかるのだろうか。同じ名阪特急でもこっちとは違ってこまめに駅に停車するはずだから結構時間かかるっぽいけど…。
 津を通過してからしばらく走ると車両基地が見えてきました。おそらく塩浜駅の近辺でしょうか。実は塩浜駅の近くに車両基地があることはご存知で、それが右車窓から見えるか、はたまた左車窓から見えるのか。それが楽しみだったんですけど、結果は……どっちつかずでしたわ。
 相変わらず僕は車窓の写真を撮りまくってます。しかし、僕が写真を撮ってない時にも何度かシャッター音が聞こえてました。これはどういうことなのか。よく見ると鶴橋発車後に展望スペースで写真を撮ってたおじさんが僕の席の2列後ろの席に座ってました。大して気にすることではないんですが。
 モニターの表示は「つぎは名古屋です」。この列車は名阪ノンストップ特急なんで、もう1時間以上、ず〜〜っとこういう風に表示されてます。これを長時間見続けるといつしか退屈に思えてしまいます。まぁ時々ニュースや前面展望の中継映像が表示されることがあるから退屈する人はまずいないと思いますが。
 さっきの大阪線もそうですが、名古屋線も特急が通る幹線なのでいろんな車両とすれ違います。その時にカメラをセッティングしているうちに列車が行っちゃった。なんて話はよくある事です。写真の車両は……とりあえず古いタイプの車両です。(殴) 名古屋線の普通列車の車両に関してはほとんど知識が無いのでご容赦を。。
 桑名を通過してから程なくして大きな川を渡ります。ただ単に「大きな川を渡る」だけじゃ別に珍しくもなんともないんですが、この辺りは揖斐川と長良川といった大きい川を一気に渡るからかなり壮観です。ちなみに、この後少し時間を置いて木曽川を渡りますが、ここまで大きい川が連続して流れてるのはかなり珍しいと思います。
 あと5分で終点名古屋に到着。といったところでJR東海の車両が見えました。ちなみに、車窓右側にはJR東海の車両基地があったせいか、結構いろんな車両が見えました。
 列車は高架から地下に入り、終点名古屋に到着。隣のホームには「伊勢志摩ライナー」が停車していました。駅の案内板で見たところ、この列車が到着した6分後に発車する賢島行きの特急でした。
 といった感じで列車を下車しました。この列車は名古屋到着後回送列車になります。

 デラックスシートに乗車してみての感想なんですが、結構よかったです。2時間というわりかし長時間の乗車だったんですが、あまり疲れませんでした。(途中で展望スペースに行ったりしたけど・・・)
小旅行記に戻る   トップへ戻る