F1ドライバー統計(1950-2000)

B優勝1回と0回の差

今回は、生涯にただ1度優勝したことのある者と、表彰台に登ったことはあるが優勝したことがないドライバーの比較です。

2001.7.23 Updated 

表彰台回数と優勝者

たった1回の表彰台のチャンスに優勝してしまった選手が6人います。

 

逆に、10回以上、表彰台に登りながら、1度も勝てなかった選手が3人います。

 

表彰台回数が多いが、優勝1回の選手

ジャン・アレジ(フランス)【優勝1回、2位16回、3位15回】(2001年11戦まで)
1989年、25歳のデビュー戦で4位。1990年、開幕戦でトップを走り、セナとのバトルの末、2位初表彰台。1991年にフェラーリ入り。1995年、91戦目で初優勝。優勝1回メンバーの中で表彰台32回はダントツの多さ。現役。

リッチー・ギンサー(アメリカ)【優勝1回、2位8回、3位5回】
1960年、29歳のデビュー戦で6位、3戦目で2位初表彰台。1965年メキシコGPで初優勝。それはホンダ、グッドイヤーとしても初優勝。

フランソワ・セベール(フランス)【優勝1回、2位10回、3位2回】
1969年、25歳でデビュー。1971年、アメリカGPで初優勝。1973年、スチュワート引退後の後継者として期待されながらアメリカGPで事故死。

 

表彰台あり未勝利者と、1回のみ優勝者の比較です。

こうして見ると表彰台が多いほど勝率が高くなるほどではなく、優勝とは「運」であると思います。

 

たった1回の表彰台で優勝してしまった選手

ルドビコ・スカルフィオッティ(イタリア)【優勝1回、2位0回、3位0回】
1963年、29歳でデビュー、その年のルマンを制す。1966年、フェラーリでイタリアGPに優勝。生涯でわずか10レースのみ出場し、入賞5回。1968年引退。

ピーター・ゲシン(イギリス)【優勝1回、2位0回、3位0回】
1970年、30歳でデビュー。1971年イタリアGPで初優勝。F1史上最も僅差の0.01秒差。その後は1974年に引退するまで入賞2回だけ。

ジャンカルロ・バゲッティ(イタリア)【優勝1回、2位0回、3位0回】
1961年、26歳でフェラーリからデビューし、いきなり優勝という華々しさ。しかしその後は入賞2回だけ。

優勝1回の選手と、0回の選手(表彰あり)の各アベレージです。

優勝経験ありの方が多くなっています。しぶとくレースを走り切ることが肝要でしょうか。

どちらもチャンピオン争いレベル(前回報告)より下回っています。

 

表彰台が多いが1度も優勝できなかった選手

ステファン・ヨハンソン(スウェーデン)【2位4回、3位8回】
1983年、26歳でデビュー。フェラーリ入りした1985年、カナダGPで2位初表彰台。マクラーレンでも表彰台経験あるが、常にNo.2ドライバーの存在。1991年引退。

クリス・エイモン(ニュージーランド)【2位3回、3位8回】
1963年、19歳でデビュー。1967年モナコで3位初表彰台。ポールポジション5回ながら1度も優勝できず。1976年引退。

マーチン・ブランドル(イギリス)【2位2回、3位7回】
1984年、24歳でデビュー。1992年フランスGPで3位初表彰台。158戦出場し、39回入賞。F3時代からセナと同世代ながら、目立たない存在。1996年引退。

優勝0回の選手と優勝1回の選手の平均年齢の比較です。

優勝0回の選手の方が若いことがわかります。越えられない壁にぶつかったのでしょうか。

優勝1回の選手はデビューが遅いながらも、平均3年半で念願の優勝にこぎつけました。

どちらにしてもチャンピオン争い経験者(前回報告)のデビュー平均26歳と比べて、かなり遅くなっています。

 

現役の表彰台あり未勝利選手No.1

ジャンカルロ・フィジケラ(イタリア)【2位5回、3位3回】
1996年、23歳でデビュー。1997年ベルギーGPで2位初表彰台。ポールポジション1回。1位周回レース3回。未勝利で2位5回は歴代トップ。