1999年後半戦(R9〜R14)データ

ヨーロッパ・ラウンドが終わり、F1は残すところアジアの2戦のみという段階。M・シューマッハがいなくなった後半戦、R9オーストリアGPから、R14ヨーロッパGPまでの成績を見ていきましょう。

予選成績(R9〜R14)

ハッキネン、クルサードのマクラーレン勢が順当に1−2。上昇気運のジョーダンは下降気味のフェラーリを上回ってきました。ウィリアムズとスチュワートはNo.1ドライバーが好調。ベネトンとプロストはふたりのドライバーが拮抗。BARはNo.1とNo.2の差が激しすぎ。ザウバーは中堅から脱落。ミナルディはアロウズを置いていく。

順位 ドライバー チーム エンジン 予選順位 予選平均タイム 対チームメイト
平均 最高 最低
1 ハッキネン MCL MER 1.33 PP(×5) 3 1 27.533   5 1
2 クルサード MCL MER 2.50 2 3 1 27.777 +0.244 1 5
3 フレンツェン JOR MUG 2.83 PP(×1) 5 1 28.016 +0.483 6 0
4 アーバイン FER FER 5.50 2 9 1 28.418 +0.885 4 2
5 ヒル JOR MUG 7.50 4 11 1 28.623 +1.090 0 6
6 R・シューマッハ WIL SUP 8.17 4 16 1 28.737 +1.204 4 2
7 バリチェロ STW FOR 8.00 5 15 1 28.763 +1.230 5 1
8 サロ FER FER 9.33 4 18 1 28.926 +1.393 2 4
9 ビルヌーブ BAR SUP 10.00 8 12 1 28.953 +1.420 6 0
10 フィジケラ BEN PLY 10.33 4 17 1 29.030 +1.498 4 2
11 ブルツ BEN PLY 11.67 7 15 1 29.115 +1.582 2 4
12 トゥルーリ PRO PEU 11.50 9 13 1 29.148 +1.615 3 3
13 パニス PRO PEU 11.83 5 18 1 29.180 +1.647 3 3
14 ハーバート STW FOR 12.00 6 17 1 29.245 +1.712 1 5
15 ザナルディ WIL SUP 12.17 4 18 1 29.298 +1.765 2 4
16 アレジ SAU PET 15.67 11 21 1 29.621 +2.088 3 3
17 ディニス SAU PET 15.17 12 18 1 29.677 +2.144 3 3
18 ツォンタ BAR SUP 16.50 14 18 1 29.819 +2.286 0 6
19 バドエル MIN FOR 19.17 19 20 1 30.443 +2.911 5 1
20 ヘネ MIN FOR 20.00 15 22 1 30.762 +3.229 1 5
21 高木 虎之介 ARR TWR 20.83 19 22 1 30.922 +3.390 3 3
22 デ・ラ・ロサ ARR TWR 21.00 20 22 1 31.010 +3.478 3 3

 

 

予選タイム比率推移(R9〜R14)

PPタイムを100%として、各選手のPPタイムとの比率をグラフ化しました。ライバルチームごとに推移を見ます。注目は第12戦ベルギー以降、向上したチームと下降したチームに分かれることです。

マクラーレン VS フェラーリ 2強の差は開いたか

コンストラクターズタイトルを争う両チームですが、速さには開きがあります。

ハッキネンが第8戦から6連続PP。クルサードは雨上がりの微妙な第14戦で一矢。

フェラーリはハンガリーまでは向上が見られたが、ベルギー以降、再び差が開いてしまい、ジョーダン、ウィリアムズ、にも遅れをとる事態に悪化。4〜5列目では入賞が精一杯といえます。マクラーレンのミス待ちでは勝利がおぼつきません。

 

 

 

 

 

 

ジョーダン VS ウィリアムズ 2強を食う活躍ぶり

ジョーダンとウィリアムズは、No.1ドライバーが2強を食うところまで進化し、レースを面白くしています。

ジョーダンは、フレンツェンがドイツでハッキネンに0.050秒差に迫り、ヨーロッパではPPをとった。第12戦以降はフェラーリより速いのがあたりまえになりました。

ウィリアムズはベルギーから急速に進化し、2列目に陣取るようになってきました。

両チームともNo.2ドライバーに波がありますが、はまればNo.1に引けをとらないポテンシャルはあります。

 

 

 

 

スチュワート VS BAR 新興チーム同士にそれほど差なし

ともに新興チームで、3年目のスチュワートと1年目のBAR。レース成績に開きはありますが、速さは互角かもしれません。ただ、トップチームとの差は広がりつつあります。

スチュワートはバリチェロが前半戦のように2列目に食い込むことができなくなり、最近は4列目に下がっています。ハーバートは

BARのイメージはかなり低いのですが、ビルヌーブがけっこう頑張っています。かつてのF3000王者ツォンタの遅さがチーム力をあらわしているでしょう。

 

 

 

 

 

ベネトン VS プロスト 若手起用の両チーム、なかなか浮上せず

両チームとも若手を起用するが、なかなか低迷から抜け出せません。ともにふたりのドライバーのタイムが非常に接近しているのが特徴です。全員、マシンの能力を最大限に引き出しているはずです。

ベネトンはハンガリーで2列目に入るまでは良かったが、その後また7〜8列目にダウンしてしまいました。

プロストはフリー走行で1〜2列目のタイムを出すことが多いのですが、予選では中団に埋もれてしまいます。

 

 

 

 

 

 

ザウバー VS ミナルディ VS アロウズ 置いていかれた下位集団

ザウバーは中堅から脱落しかかっています。後半戦は一度もトップ10に入っていません。アレジはディニスと互角の戦いに追い込まれ、前半戦のような時折きらめく走りが見せられません。

ミナルディがアロウズに差をつけはじめたと言うより、アロウズの車が遅くなっているような感があります。両者の差は1秒近くに拡大しているのです。

高木はスパのオー・ルージュを全開で駆け上がったのは評価が上がりましたが、モンツァの追突で評価を下げました。

 

 

 

 

 

 

1位周回数のシェア(R9〜R14)

マクラーレン勢が6戦すべて1位周回を記録し、62%を占めています。フェラーリのアーバインは1位周回が第9戦と第10戦のみで、第11戦以降はありません。一方,フレンツェンは第13戦、第14戦に1位周回を記録するなど勢いがあります。

オープニングラップ(1周目1位)は、ハッキネンがPP5回のうち3回とりましたが、クルサードに接触されて2回奪われています。

 

 

レース走行状況(R9〜R14)

フェラーリの二人が着実。アーバインは完走ポイント狙い。一方、マクラーレンはマシン信頼性は良いがドライバーのミスが発生しています。アクシデント王はディニス(金持ちは車壊してもいい?)。前半戦に事故が多かったヒルは引退間近で無理しなくなり、批判を浴びたトゥルーリは安定してきました。BARはドライバーよりマシンに問題。ミナルディのマシントラブルが少ないのに対し、アロウズは多すぎます。(※右側のリタイヤ数は複合理由により合算すると多くなります)

順位 ドライバー チーム エンジン 完走回数 走行距離(km) スピン 事故 エンジン ギヤ クラッチ ブレーキ 駆動系 燃料系 電気系 サス その他
1 アーバイン FER FER 6 1832                      
2 パニス PRO PEU 6 1813     1                
3 サロ FER FER 5 1719           1          
4 クルサード MCL MER 5 1700 1                    
5 フレンツェン JOR MUG 5 1677                 1    
6 R・シューマッハ WIL SUP 5 1556 1                    
7 ヘネ MIN FOR 5 1503   1                  
8 アレジ SAU PET 4 1584             1 2      
9 ハーバート STW FOR 4 1583 1     1 1 1          
10 ハッキネン MCL MER 4 1557 1 1                 1
11 バリチェロ STW FOR 4 1497     1       1        
12 トゥルーリ PRO PEU 4 1446     1 1              
13 ヒル JOR MUG 4 1308           1     1    
14 ブルツ BEN PLY 4 1289   1   1         1    
15 バドエル MIN FOR 3 1495   1 1             1  
16 ツォンタ BAR SUP 3 1376     1 1 1           1
17 ビルヌーブ BAR SUP 3 1268   1     2         1  
18 フィジケラ BEN PLY 2 1078 2   1         1   1  
19 ザナルディ WIL SUP 2 992   1         2 1      
20 ディニス SAU PET 1 520 3 2                  
21 デ・ラ・ロサ ARR TWR 1 1396 1 1   2 1            
22 高木 虎之介 ARR TWR 0 706 1   2 1 1 1          
          11 9 8 7 6 4 4 4 3 3 2

 

レース結果(R9〜R14)

後半戦だけならアーバインがトップだが、成績は下降線。クルサードとフレンツェンはのし上がってきたが第14戦のリタイヤが痛い。ハッキネンは5PPと最速ながら1勝22点と苦しみ、混戦の原因となりました。

ヘネが第14戦で入賞し、いまだ無得点の大物ドライバー、ビルヌーブとザナルディがショックを受けました。BARは唯一、通算でも0点のチームです。残り2戦は必死でしょう。

順位 ドライバー チーム エンジン 後半戦得点 レース順位
R9 R10 R11 R12 R13 R14
1 アーバイン FER FER 28 優勝 優勝 3位 4位 6位 7位
2 クルサード MCL MER 26 2位 5位 2位 優勝 5位 R
3 フレンツェン JOR MUG 24 4位 3位 4位 3位 優勝 R
4 ハッキネン MCL MER 22 3位 R 優勝 2位 R 5位
5 R・シューマッハ WIL SUP 14 R 4位 9位 5位 2位 4位
6 ハーバート STW FOR 10 14位 11位 11位 R R 優勝
7 サロ FER FER 10 9位 2位 12位 7位 3位 R
8 バリチェロ STW FOR 9 R R 5位 10位 4位 3位
9 トゥルーリ PRO PEU 6 7位 R 8位 12位 R 2位
10 ブルツ BEN PLY 2 5位 7位 7位 14位 R R
11 ヒル JOR MUG 2 8位 R 6位 6位 10位 R
12 パニス PRO PEU 1 10位 6位 10位 13位 11位 9位
13 ヘネ MIN FOR 1 11位 9位 17位 16位 R 6位
14 ディニス SAU PET 1 6位 R R R R R
15 ザナルディ WIL SUP 0 R R R 8位 7位 R
16 アレジ SAU PET 0 R 8位 16位 9位 9位 R
17 ビルヌーブ BAR SUP 0 R R R 15位 8位 10位
18 ツォンタ BAR SUP 0 15位 R 13位 R R 8位
19 フィジケラ BEN PLY 0 12位 R R 11位 R R
20 バドエル MIN FOR 0 13位 10位 14位 R R R
21 デ・ラ・ロサ ARR TWR 0 R R 15位 R R R
22 高木 虎之介 ARR TWR 0 R R R R R R