変態女と美少年シリーズ

「コギャル二人の挑戦」

その7

「ますます激しくなります!これはなんと凄い痙攣でしょうか!
 まるで両手両足の枷を引きちぎらんばかりに、大きく体をビクつかしております!」

「果たして、これは終わることのない毒ガスから逃れようとする
 美少年の必死の抵抗なのでしょうか!?
 それとも、その臭さに耐えられなくなった身体が勝手に動いているいるのでしょうかーっ!?」

司会者の熱い実況からも分かる通り、
瑠華の毒ガスを強制的に吸入されている美少年の体は、
まるで暴れているかのような強い痙攣を見せている。

手首と足首、ぞして首に着けられている枷が、
美少年が大きく痙攣することによって、ガチャガチャと音を立てる。

美少年の痙攣は、単なる痙攣では済まされないぐらい、
それこそ、枷がなければ身体が弓なりに反ってしまうぐらい
激しくビクついているのである。

だが、その痙攣の勢いは枷に阻まれ、
反動で美少年の体全体が動いてしまう。

毒ガスのショックにより固く握られた拳に、ブルブルと震える両足。
そして、頭をのけぞらせた勢いで、後頭部を何度もボードに叩き付けてしまう音。
それが、まるで美少年が枷を引きちぎろうとして
暴れているかのように見せているのである。

華奢な美少年だからこそ、その暴れるような動きがより大げさに見え、
それがまた、苦しんでるのだという気持ちを表すようでたまらない。

観客席の変態女たちも、毎回そうやってくるしむ美少年の姿に興奮し、
楽しんでいるのだが、実は、今回の美少年の苦しみっぷりは、
彼女たちの今まで見てきたそれとは違うのであった。

 

「これは…!なんとも形容しがたい派手な暴れっぷり!
 枷とボードの音もやかましく、美少年の痙攣はますます激しくなる一方です!」

毒ガスの注入が始まってから、わずか数秒で美少年の体が大きな反応を示し、
そして、あっと言う間にこのような激しい痙攣を起こす。
実は、ここまでの強い反応は今までは無かったのである。

「なんという…!なんという凄まじい美少年の苦しむ姿でしょうか!
 …ここまでの反応は、私の記憶の中で一度だけ匹敵するのが…」

司会者がそこまで話しかけたとき、
美少年の身体がひときわ大きく反応するや、
そのまま動きがピタリと止まってしまう。

そして、ピンと張りつめた身体は突如崩れ落ち、
まるで死んでしまったかのように力が抜けてしまっていた。

「あっ…と!今、美少年の気絶が確認されました。すぐにガスを止めて下さい」

美少年は、気絶してしまっただけで、死んだのではない。
ボンベによって、毒ガスは美少年が死んでしまうほど一気に送り込まれることはなく、
ギリギリ気絶で済むぐらいのペースになるのである。

もっとも、このままガスの注入を続ければ
じきに美少年は死んでしまうのであろうが、
注入はスイッチ一つで簡単に止められるので、その心配もない。

ボンベのスイッチを切り、枷を外しにかかる係の女性。

全ての枷が外された瞬間、美少年の体が崩れ落ちる。
とっさにそれを受け止めた係の手が、かなりの重みを感じたということが、
完全に美少年が気絶しているという証。
意識がないのだから、受け止めた手に美少年の全体重がかかるのである。

美少年が気絶するまでの時間は、なんと30数秒。
今までの記録では、早くても1分半でようやく気絶。
3分かかっても気絶させられない場合もあるのだから、
瑠華の記録は尋常でない早さであることが分かる。

しかし、そのあまりの早さを呆気なさと受け取った
会場にいる変態女たちに、不興を買ってしまうのである。

 

「な〜んか超ムカツク〜!何でアタシ達が文句言われなくちゃいけないの!?」

「ふざけんなよテメ〜って感じぃ!見ろよこの記録をさぁ!」

瑠華達は、せっかくの記録を無視されたようで納得がいかない。
だが、観客達はただ単に記録を見に来てるのではない。
オナラという毒ガスに苦しむ美少年の姿を見に来ているのである。

極端に言ってしまえば、早く気絶させるかなんてどうでも良い。
どれだけ派手に、そして長く苦しめさせるか。それが見物なのである。

ただ気絶させるだけでは感じることはできない。
強烈な苦しみを、ギリギリの所で持続させることこそ、
彼女たちにとっての強烈な毒ガスの基準なのである。

瑠華の毒ガスによる美少年の暴れっぷりは、確かに強烈ではあったが、
観客達の興奮がいよいよ盛り上がろうとした時に、
あっけなく美少年が気を失ってしまい、ものの見事に期待を裏切ってしまったのである。

それが故の不興。それが故のブーイングであった。

 

結局、ブーイングが治まったのは、
これから君恵の毒ガスの注入が始まると司会が告げてからである。

何といっても、スカトロ女王の君恵の毒ガスである。
とてつもなく興奮させてくれるに違いないと、
皆その一言で簡単に静まってしまう。

「これって超卑怯じゃん!?ゼッテーアタシらが不利になるように仕組んでるんだって!」

本気のオナラを直接放屁すれば、絶対に美少年を殺すことができたと
自信満々であった瑠華は、まだ結果も出てないうちから
審査が不公平になってしまうのではと苛立っている。

「ま、アイツの番が終わるまで待つっきゃないっしょ」

自分達が負けるはずがない。
比べれば瑠華の毒ガスが如何に凄いか分かると、樹里は余裕である。

「別に判定が不公平だってさ、そんなのシカトこいちゃえばいいって。
 こんな大会さ、アタシっちがぶっ壊しちゃえば終わりだしね…」

高校生とは思えない樹里の鋭い目が、より鋭さを増す。
自分達にとっての道理が通らなければ、力ずくで認めさせてやる。
そんな自信が、樹里を余裕にさせている。

「そうだね…。アイツ達を文句が言えないように黙らしちゃえばいっか」

苛立ちから余裕を失っていた瑠華も、樹里の余裕に
すっかり自分を取り戻している。

瑠華が言う「アイツ達」とは、君恵だけではなく、
審査員や司会者、そして、ここにいる全ての観客に対して言っているのであろうか。

 

「さあさあ、我らがスカトロ女王の毒ガス注入がいよいよ始まります。
 これで観客の皆様方の欲求不満も吹っ飛ぶことでしょう」

ブーイングの間に、君恵の毒ガス注入の準備は
さりげなく行われていたので、既にいつでも始められる状態にある。
君恵も、瑠華達の怒りや観客のブーイングもどうでも良いといった表情で
すっかり待ちくたびれているようだ。

そういえば、先程の瑠華の出した結果を、君恵はどう受け止めているのか。

君恵はこの形式でのオナラ審査を行ったことはないので、
記録の対比は出来ないが、今までの大会の記録ぐらいは知っているはずであるし、
瑠華の毒ガスによる美少年の暴れっぷりは、君恵も見ていた。

あの美少年のもがき苦しむ様は、
君恵にとって大したことではなかったのか。
それとも、驚異だったのであろうか。
それは、残念ながら今の君恵の表情からは読みとることは出来なかった。

しかし、会場ではそんなことはお構いなしに対決は進んでいる。
司会者の合図によって、君恵の毒ガスが詰まったボンベの口が
ついに開かれたのである。

 

シュウゥゥゥゥゥゥゥ〜〜〜〜…

静まり返った会場に、ボンベから毒ガスが送られている音だけが聞こえる。
別に音自体はどうという事はないが、その送られているものが
オナラであると思うだけで、観客達の興奮は高まる。

そして、なによりも今聞こえている音が
その毒ガスの音だけという雰囲気が、より観客達の興奮を高まらせている。

休む間もなく、美少年の鼻孔へ送り込まれる君恵の毒ガス。
すぐに美少年の身体に変化が起こり始める。

「うぅんぐぅ…んんぐぅ…」

「さあ…毒ガスの音だけが響く静寂を破り、美少年の苦しむ声が聞こえてきます…」

テープで封じられた美少年の口の中から、
うめき声のようなものが発せられている。

それと同時に、逃れられないと分かっていながらも
体を動かさずにはいられない美少年が、枷をガチャガチャと鳴らす。
しかし、まだ苦しみはそこまできつくはないのか
時折身体をくねらせる程度である。

「大丈夫ですか…?怖いのでしょうね…。これからもっと苦しむことを想像すると…」

良い雰囲気の静寂を打ち消さないように、
マイクではあるがヒソヒソ声で美少年に話しかける司会者。
今までの解説口調とはうって変わって、自分が毒ガスで責めているかのように、
美少年へ語りかけている。

そして、一歩一歩ゆっくりと美少年のもとへ歩み寄る司会者。
いつしか彼女の目つきは、変態女のそれであるかのように妖しくなっていた。

毒ガスに身体も精神も蝕まれている状態で、
妖しい目つきの女性に近付かれてくる威圧感と恐怖が、
美少年の心をより動転させていく。

「可哀相ですね…そんなに一生懸命毒ガスを耐えて…。
 毒ガスを我慢することは、死ぬ事より辛いかもしれないのに…。
 それでも…あなたは我慢するのですね…。やがて死ぬことは分かっているのに…」

スピーカーから聞こえてくる司会者の大きなヒソヒソ声。
そして、美少年相手にでも丁重に話しかける事が、
かえって効果的に美少年の恐怖を煽っている。

毒ガスの威力であろうか、それとも司会の喋りによるものであろうか、
美少年の体はブルブルという小刻みな震えから、
ガタガタと見て分かる程の大きな震えに変わった。

「まあ…こんなに震えてしまって…。そんなに臭いのですね…。
 もしも、私が止めるように言えば、そのガスを止めることが出来るのですが…」

「………!」

「助けてあげても良い」と暗に言っているかのような
司会者の唐突な問いかけに、意識が徐々に朦朧としていた美少年の目が
大きく見開かれる。

まるで、その目は微かな希望を見いだした捨て犬のようでさえある。
散々辛い目にあっていながらも、それでも希望を持ってしまう。

信じずにはいられない。
たとえ、それが今の状態では損な事だと分かっていても。
希望を捨ててしまった方が楽なのだと思っていても…。

 

「助けてほしいですか…?毒ガスを止めてほしいですか…?」

妖しい目つきのまま、口元は優しく笑みを浮かべながら
司会者が哀れな美少年に声をかけると、
美少年はしばらく司会者をジッと見つめ、首枷を気にしながらなんとか頷く。

「ウフフ…、残念。ごめんなさい、私には助けることは出来ないんですよ」

当然予測できた言葉でありながら、ショックは大きい司会者の一言。
やはりと思いながらも、微かな希望はいつの間にか大きくなっていた
美少年には、その一言はかなりのダメージとなったであろう。

ショックによる精神的ダメージを休める間もなく、
今なお美少年の鼻腔を浸食し続けている毒ガスに、
身体の神経が急激に言うことを聞かなくなっていく。

司会者の言葉に希望を抱いたほんの少しの瞬間だけ
毒ガスの臭気を忘れていた分、再びその臭いを感じたときには、
まるで天国から地獄へ堕ちたかのような衝撃であったことだろうか。
気落ちした分、身体の内部の抵抗力もかなり弱まったのである。

 

「もはや諦めてしまったのでしょうか…。哀れな美少年はジッと目をつぶり、
 最後の時が来るのを静かに待っています…」

再び、司会者と美少年の間には静寂な空間が訪れ、
ボンベから流れる毒ガスの音だけが響く。
しかし、観客席の方は違っていた。

「ああ、たまらない…。私もああいう風に出来たら…」

「あの子の体の中はオナラでいっぱい…。もう、どうなっちゃうのかしら…」

「さあ…ボウヤ…。どう、私のオナラは…臭いでしょ…」

意識と力が目に見えて抜けていく美少年の姿を見ながら、
観客の変態女達は思い思いに呟き、オナニーを始めていたのである。

ある者は、美少年の苦しみの強さと、
その身体の中に充満している毒ガスの量を想像し、
またある者は、自分を司会者の言葉に感情移入させ、
あたかも自分自身のオナラで美少年を責めているかのように想像している。

それぞれが思い思いの想像を描きながら、
ただ審査を見るだけでなく、自分も感情移入して楽しむ。
これこそが、観客の一番の目的であった。

自分が楽しめないのなら、誰が他人のオナラ審査など見に来るか。
彼女たちが望んでいるのは、美少年の反応だけではなく、
こうやってオナニーが出来る時間なのである。

 

「ああ…泣いています。哀れな美少年が目から大粒の涙を流しています」

既に2分以上が経ち、美少年はすでに痙攣すらしなくなっていた。
それほどまでに美少年の身体は、内部から痛めつけられているのである。

もはや自分の意志で動かすことは出来なくなった身体。
それなのに意識だけはかろうじて残ってるという不幸。

もし、目を閉じてしまったら。
もし、このまま意識を失ってしまったら、
もう2度と目を開けられなくなってしまうのではないか。

何度体験しても、今なお怖い、毒ガスによる失神の恐怖。
その残った意識は、『生きたい』という意識だけであった。

だが、もうどうあがいても助かるものでないという事は、
本人が一番良く知っている。
司会者をじっと見つめながら流したその涙は、
自分の限界を悟った諦めの涙であろうか、
それとも、微かな可能性を信じての救いを求める涙であったのだろうか。

「…今、ゆっくりと哀れな美少年の目が閉じられようとしています…」

結局、その涙がどうであっても、美少年はもう失神するだけであった。
司会者の目の前で、ゆっくりと瞼を閉じていく。
いや、瞼が落ちていくと言った方が良いのだろうか。
ともかく、美少年の意識はこれで全て失われたのであった。

「………さようなら……」

司会者がいやらしく語りかけた、別れの言葉を聞きながら
美少年の頭が、力無く崩れ落ちていった。

 

美少年が失神するまで、時間にしてボンベの容量である3分ギリギリ。
大きな快感を与えられながらの、この長い時間は、
観客達にとって、まさしく最高の時間であった。

凄まじい大歓声が、会場を包む。

美少年が失神した瞬間こそ、観客の変態女たちは
快感にイッた直後であり、妖しい溜め息のみであったが、
正気に戻るや、スカトロ女王君恵を讃える歓声がどこからともなく起こり、
それがさらなる歓声を生み、大歓声となったのである。

「これは凄い大歓声です!もはやこの勝負の勝利は決まったも同然でしょうかー!」

観客をまったく乗らせることなく、あっけなく終わった瑠華の毒ガスと、
ここまで観客を喜ばせることが出来た君恵の毒ガス。
この大歓声も、当然のことであろうか。

 

大歓声の中、話し合いをしていた審査員達が立ち上がると、
ピタリと歓声が止まる。

誰もが君恵の勝利を期待し、その判定の言葉を静かに待とうとしている。
しかし、審査員の代表から発せられたその結果は、
その期待を大きく裏切るものであった。

「審査の結果…このオナラ対決は、宇佐美瑠華の勝利とします!」

 

その8

「おおっと!これは…なんという意外な結果でしょう!
 まさかまさかの宇佐美選手の勝利となってしまいました〜〜〜っ!!」

審査員の発表に司会者も観客も驚き、
観客席からはブーイングまで起こり始める。

当然その流れは予想していたであろう審査員達は
すかさずマイクを握り直すモーションを取り、説明することをアピールする。
それを見てすかさず静まり返る観客たち。

「この勝負…オナラ対決はあくまで美少年をいかに苦しめるかが焦点となります。
 …しかし、女王・紫藤君恵と挑戦者・宇佐美瑠華のオナラの威力は
 それぞれまったく反対の方向に突き抜けてしまったのです!」

少しずつざわめいていく観客席。
ある者はその言葉の意味が分からず、勘の良い者は何となく意味が分かったようだ。

「女王の出した毒ガスは長時間に渡って美少年に地獄を見せ続け、
 挑戦者の出した毒ガスは、一瞬のうちに失神に追い込むほどの
 強烈な地獄を美少年に見せたのです!」

どちらもとてつもない恐怖といえる地獄には変わりはない。
しかしその地獄の質が違う。
堪える暇すらない一瞬の大きな刺激と、ジワジワと長く続く苦痛。
たしかにこれではどちらがより強烈なのか判断することは難しい。

「方向は違えど我々の考えではどちらも与えた苦痛は互角だと見ていました。
 それでも勝者を決めなくてはいけません。…そこで我々はある決断をしました!
 それは…どちらがより強烈な毒ガスであったかという点のみにおいて
 勝敗を決めることにしたのです!」

観客の盛り上がりをいっさい考慮せず、
審査員が判断するところのオナラの威力が判定の決めてとなるのである。
それだけに納得させるのには明確な理由が無くてはならない。

「女王の毒ガスは観客を興奮、熱狂させる結果となりましたが、
 まことに残念ながらそのエンターテイメント性が裏目に出てしまいました!
 …ほとんど実況する暇も与えず、観客の興奮の高まりも無視し、
 美少年を一瞬で失神に追いやったその毒ガスの爆発力!
 我々はそれを評価したのです!」

低い溜め息が会場中にこだまする。
たしかに君恵の毒ガスには誰もが興奮し、楽しんだのだが、
美少年がそれだけ長い間耐え抜いたということは
毒ガスの威力自体は弱かったのではという結論に仕方なくも納得したようである。

ここしばらく瑠華の出したオナラのような凄い威力の毒ガスを
目にすることの無かった観客達や司会者は、自分たちが興奮することが
凄い毒ガスの証という認識になっていたのである。

「ああ、何ということでしょうか!挑戦者の盛り上がりに欠ける毒ガスの展開を憂い
 女王である自分が観客を興奮させなければという使命感がアダとなってしまうとは!
 …しかし!私たちはこれがすなわちスカトロ女王の敗北とは思っていません!」

突然司会者がマイクで叫ぶ。
まさに司会という立場を無視した心の叫びである。
自分の実況をここまで凄いものにさせた君恵の毒ガスへの思いがそうさせたのであろう。

「…司会者である私もこれほど興奮して実況してしまったことはありません。
 観客の方々もきっと同じ思いでしょう。スカトロ女王は私たちのために
 あえてオナラ対決を相手に譲ったのでしょうから!」

落胆する観客達であるが、司会者の叫びに気を取り戻す。
この対決はもはやオマケのようなもの。負けても次で決める。
ルールによる敗者は君恵であるが、自分たちの中では君恵の勝ちであるのだと。

 

「…言いようによってはなんとでも判定できた勝負でしょうね。
 それを挑戦者の勝ちにしたなんてあなた達らしくないわね」

試合の盛り上がりもようやく一息ついたとき、
例の巨乳の審査員がクスリと微笑みながら呟いた。

「フッ、言ってくれるじゃない」

その呟きに答えて、観客に瑠華の勝利を告げた
髪の長い審査員がその訳を話し始める。理由は至極簡単。
どうせ次のウンコ対決で女王君恵の圧倒的な勝利が決まるのだろうし、
それならTV的に最初の対決でコギャル軍団を勝たせて
視聴者をハラハラさせようという魂胆なのであった。

「司会も良いことを言ってくれたわね。
 最初の対決は観客を盛り上げるためにワザと勝ちを譲った、だなんて。
 これで次のウンコ対決の勝利が引き立つというものだわ」

この余裕の敗戦によって次の勝利がさらに引き立つ、
まさしく自分たちの判定が対決をドラマティックに仕上げていったという感触に
審査員達は手応えを感じていたのである。

まさしく筋書き通りであったかのようにうまく進んでいる。
勝利という判定に何の疑問も抱かない樹里と瑠華をせせら笑う審査員たち。
しかし巨乳の審査員は、どちらを支持することもなく
一人今の勝負の分析するべく思案していた。

 

「ヒャッハハハハハ!ザマーねえぜ!
 スカトロ女王とか言っときながらいきなり負けてんじゃんかよ!」

「ほんとほんと!その歳でいつまでも女王様の椅子に座っていたら
 尻もなまって弱くなっちゃうよね〜!」

正式に瑠華の勝利が説明され、観客のブーイングも一応落ち着きを見せたとき、
ここぞとばかりにコギャル軍団の二人が大笑いし、
そして女王君恵への侮蔑を繰り返していた。

「アタシ達はアンタと違って現役バリバリなんだよ!
 毎日屁で美少年を病院送りにしてれば
 いつの間にかアンタを超えてたって不思議はないっていうか〜?」

「殺せたね!マジ殺せたね!
 あんなボンベなんて使わないで直接屁ぶっこいてやりゃあ
 アイツは今頃死んでたって!」

オナラで美少年を殺せるのはお前だけじゃない。
後腐れがなければ美少年なんて何人でもオナラで殺してやりたいぐらいだと、
度を超した挑発に再び観客のブーイングも高まっていく。

「ったく、言いたい放題ね…まったく!」

「ねえ。このボンベの残りはどうしようかしら?」

「早く捨てちゃいなさいよ。あんなコギャルの毒ガスなんかね」

コギャル二人の罵声と観客のブーイングをよそに、
黙々とオナラ対決用のセットの後片付けと、
次のウンコ対決用の舞台を整えるべく動く係たち。
今は二人の毒ガスが詰められていたボンベの始末の事を話しているようだ。

「ちょっと、それはさっきの対決で使ったボンベかしら?
 良かったら私に貸してちょうだい。調べてみたいの」

そこへ巨乳の審査員がやって来て、係の女性からボンベを預かると、
さっそくマスクを取り付けてボンベの栓を弛めてみる。
美少年があれほど苦しんだ瑠華の毒ガスを吸っても顔色一つ変えずに
彼女は何かを確認したかのように頷く。

(こっちはあまり残ってないでしょうけど…)

マスクを外すと、今度は君恵の毒ガスが入ったボンベを取り出す。
そして再びマスクを付けるとわずかに残った君恵の毒ガスを吸い始めた。

シュゥゥ〜〜…

さすがに時間ギリギリまで美少年を苦しめたボンベの中身は
すぐに無くなってしまったが、それでも彼女には感じ取れる物があったらしい。
何かを確信するや二つのボンベを放り捨て、審査員席へと戻っていくのであった。

「…あら?何よ、もう。
 借りていくのはいいけど、そこらに置きっぱなしにしないでほしいわよね!」

巨乳の審査員にボンベを貸した係の女性が
置き捨てられたボンベを発見する。
てっきり中身は抜かれているものだと思いこんでいた女性は
なにげに栓に触れてそれを緩めてしまう。

ブシュウゥゥゥゥゥーーーッ!

「あうっ!…ウゲッ!ゲホッ!ゲ〜ッ!ゴホッゴホッ!」

突如吹き出してきた瑠華の毒ガスの直撃を喰らった係の女性は
そのあまりに臭さにのたうち回って苦しむ。
コギャル軍団への嫌悪感のあまり、
そのオナラの臭さへの警戒心すら持っていなかった彼女は
まさしく不意を突かれた形で錯乱し、助けを求める叫び声を上げる。

「ゲッ!ウェッ!…誰か、誰か…っ!!」

「何やってんのよ。大丈夫?」

「ゲ…ゲェ…。あぁ、気持ち悪ぅい…!」

別の女性に介抱されてようやく落ち着いた彼女だが、
突然吸い込んでしまったオナラの悪臭が
鼻ではなく記憶の奥にこびりついて離れない。

「もう!油断したわ…あんなコギャルのオナラで苦しむなんて!
 …それにしても、あんなもの借りて何に使ったのかしら、あの人は?」

 

「さて!次がいよいよスカトロ女王争奪戦の本当の勝負といえますウンコ対決です!
 それぞれの自慢のウンコを美少年に食べさせ、その臭い、その味で
 どれだけ美少年を苦しめることが出来るでしょうか!」

君恵とコギャルの二人がウンコ対決の準備のため
それぞれ会場から姿を消すと、観客達も休憩の和やかなムードになる。
未だにオナラ対決の結果を惜しみ議論する者や
次の対決の展望を述べる者など、様々な時間を過ごしていた。

君恵とコギャル軍団の次の挑戦者である樹里は
スタジアム内で別の部屋に分かれてウンコ対決のために
用意された器へとウンコを出しているのである。

フランス料理のメインディッシュでも盛りつけるかのような
豪華な皿へとウンコをするのは一見滑稽かもしれないが、
この対決に出る両名のウンコなら、まさしく世界中の豪華料理でさえ敵わないほどの
素晴らしいメインディッシュとなるのである。

白く、それでいて余計な光沢を発したりはしないその皿が
見事に茶色いウンコをひきたて、
この皿はウンコを盛るために作られたのではないかと思うぐらい
純粋にウンコを評価することの出来る器なのである。

薄汚い器では女王のウンコの見栄えも落ちる。
しかし上等すぎる器でウンコと衝突したり邪魔をしたりしてはいけない。
このバランスが難しいのである。

あくまでウンコが一番良い状態で存在することの出来る器。
いつも変態女たちがウンコをしているどこにでもある便器をコンセプトに、
この器は用意されたのであった。

 

(スカトロ女王専用控え室)

「あ…うん…ふぅん…」

ムチ…、ミチミチ…ムチミチミチ……ゴトッ…

控え室の台の上で、君恵はさすがとも言える本数のウンコを出し続けている。
用意された五つの皿の上に、まるでウンコが大量生産されているかのように
次々と君恵のウンコが吐き出されていく。

スカトロ女王らしい太く固い見事なウンコを、君恵はゆっくりと肛門から吐き出す。
いやらしく赤黒い、皺も伸びきり噴火口のように盛り上がった肛門を
器用に、それでいて呼吸をするぐらい造作もなく操り、
少しずつ、だが止まることのない速度で少しずつウンコを吐き出していく。

直腸と肛門を通過するウンコの感触に喘ぎ声をあげ、
勝負とは無関係なのにいやらしく演出するのは、
台の上でウンコを吐き出す君恵のすぐ後で、床に正座させたペットの美少年に
その行為を見つめさせていたからである。

ペットの美少年にウンコを肛門から吐き出す行為を見させる。
ウンコを食べさせるだけでなく、その行為を見られることもまた、
変態女にとっては快感なのである。

美少年の目の前で大きく美しい尻を丸出しにし、
肛門を思い切り飛び出させ、太いウンコを吐き出す。

伸びきった肛門に、そこからゆっくりと下に吐き出されていくウンコ。
それを強制的に見ることを命令されるのは、本来なら耐え難い苦痛のはずである。
だがこの二人の関係では
表面上は君恵の強要に屈するペット美少年という形であるのだが、
もはやこれは当然のようないつもの流れであった。

君恵はいつもウンコの時に「来なさい」と一言だけ命令し、
それを聞いた美少年は一瞬の嫌悪やためらいも見せずに
トイレについていくのである。

しゃがんだ君恵の尻、肛門、そしてウンコへ美少年は視線と意識を集中させる。
その集中した視線に君恵の肛門は感じて、ムズムズと熱くなる。
そしてまた、美少年も君恵の行為中、常に肉棒を勃起させているのである。

もちろんペットの身である美少年が君恵に興奮して勃起させているのではない。
そんなことが許されるはずがないのだから。

それならなぜ美少年が勃起しているのかというと、
それが君恵の変態女としてのスカトロ女王たる魅力である、
ウンコを吐き出す行為から醸し出す、威圧といやらしさの混在なのである。

美少年は君恵のウンコの迫力に恐ろしさを感じながらも、
目を釘付けにされてしまうぐらいの興奮を無意識のうちに感じさせられている。

その興奮は君恵の威圧と美少年自身の忠誠心に押し殺されているが、
肉棒だけは君恵のウンコのいやらしさに無理矢理勃起させられている。
美少年の興奮でなく、君恵の力で勃起させているのである。

 

(続く)