『月面のアヌビス』 シナリオ一覧



<寄生生物編>

 おそらくこの話が「月面のアヌビス」のメインでしょう。未知の生物に寄生されていく研究所のメンバーたち。はたして主人公達は無事に地球に帰還できるのか……というストーリー。このシナリオの呂芳さんは潔く、とてもカッコ良かった。「私は、死んでも人間でいたいのよ……」というセリフが印象深いです。



<生物兵器編>

 催眠によって記憶をたどり、その中で話が進む。個人的には、このシナリオが一番楽しめたかもしれません。まあ犯人はバレバレでしたが(失礼)、細かい理屈なしで「とにかく殺人鬼から逃れて生き残ること」を目的にしているので、わかりやすい面白さのシナリオです。



<ヴァーチャル・ムービー編>

 上の<生物兵器編>から派生する話なんですが、いきなりの展開にちょっと唖然。<生物兵器編>のエンディングを見る前に辿り着いたので、本当にこれで終わりなの? という釈然としない気持ちになりました。



<時限爆弾編>

 研究所内に仕掛けられた爆弾を探し出して次々に解除していくお話。ちゃんと爆弾一個ごとに時間制限があり、しかもリアルタイムでカウントダウンされていくという凝った作り。のんびり文章を読んでいたらあっという間に時間切れになってしまいます……が、Xボタンで読み直しをしていれば止まるのです。したがって、とりあえず次の画面まで進めてから読み直せば落ち着いてできます。



<呪いのナイフ編>

 呪いのナイフによって連続殺人が起きる……という展開なんですが、この話については一つの大きな不満があります。それは「ハッピーエンドがない」ということ。他のすべてのシナリオにはスタッフロールの出るエンディングがあるのに、このシナリオには見当たらない。どれだけ探したかわかんないのに……何故?



<月面の忍者編>

 もったいない。この一語に尽きます。主人公と香織が忍者になって秘密工作をするというストーリーで、面白いことは面白いのですが、とにかく話が短い。しかもこのシナリオに決まってからは選択肢が一個もなく、ただ読み進んで終わってしまう。もっといろいろ面白い展開にもっていける要素があったのに、何とも惜しいことです。



<暗号解読編>

 「謎解きものか?」という期待は持たない方がいいでしょう。確かに謎はありますが、正しい選択肢を選べば主人公達が勝手に解いてくれます。寂しいことにプレイヤーが考える余地はありません。自力で謎を解ける要素があれば面白くなったかもしれないのに……。



<香織編>

 主人公が惹かれるパートナー香織が、実はとっても性格の悪い娘っこだと判明するお話。いやあ、こんなにイヤな女だったとは思わなかった。主人公は、はなはだしい勘違いをしていたようである。まあそれはさておき、ストーリー自体は<寄生生物編>とほとんど変わらない。香織の視点で話が進むので多少の違いはあるが、ラスト以外は同じと思っていい。もうちょっと違いを出せればよかったのに、というのが正直な意見。




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