土門：「はいどうもー、土門でーす」

勝又：「勝又でーす」

土門：「二人あわせて『ゾンビ・キラーズ』で〜す！」

勝又：「ヨロシクっす！」

土門：「いやー、しかし最近めっきり暑うなってきましたなぁ、勝又はん」

勝又：「ツカミで嘘臭い関西弁使うんじゃねえ！」

（膝蹴）

土門：「げほげほ……いや、五味川さん一人じゃ寂しいかなと思ってさ……」

勝又：「余計な気は遣わないでいいッスよ。……しかしまあ、戦時中の兵器が
相手だなんて、俺たちもとんだ騒動に巻き込まれたもんですよね」

土門：「ホントだな。まさか竹ヤリを持ったゾンビたちに襲われるなんて」

勝又：「怖さが激減してるだろうが！　なんでゾンビが竹ヤリ持たなきゃいけねーんだ！」

土門：「いやー、あの竹ヤリは怖かったぁ……」

勝又：「聞けよ、人の話を！」

（正拳突）

土門：「うげげ……そ、それにしても勝又がいてくれて実際助かったよ。
僕一人じゃあとても切り抜けられなかったもんな」

勝又：「いや、まあダテに空手やってるわけじゃないっスから。
こんな非常時こそ役に立つんスよ」

土門：「そう考えると、あの編集部には一芸に秀でた人が多いよな。
空手の勝又、オカルトのマチ、パソコンの多田、そして出番なしの五味川」

勝又：「ぶっちゃけんな！」

（後回蹴）

土門：（5mほど吹っ飛んで）「あだだだ……（涙）。頼むからもうちょっと
手加減してくれよ、サイファイの人間凶器ぃ」

勝又：「その呼び方はやめろ！　もう一発食らわすぞ！」

土門：「分かった、分かったからストップ……。
でもそんな勝又も、宝石強盗編では銃器を持ってたんだよな」

勝又：「まあ強盗団ですからね、俺一人素手ってのも
おかしな話じゃないすか」

土門：「ビル丸ごと地下に落とすなんて大胆だよなあ。
まあなんたって狙うはダイヤモンド大のソフトボールだもんな」

勝又：「『ソフトボール大のダイヤモンド』だよ！　んな小さいソフトボールが
どこの世界にあるんだ！」

土門：「そういやあの話では、勝又はマチと付き合ってるんだよな？」

勝又：「え、いや、まあ……その」

土門：「どのへんに惚れたんだ？　一人だけ名字と名前があるところか？」

勝又：「んなわけあるか！！」

（裏拳）

土門：（口中血だらけで）「ゴボゴボ……く、口に穴あきそう……」

勝又：「田代さんの頭の穴とお揃いでちょうどいいでしょ」

土門：「そんな問題じゃないっての……くそ、今度絶対
研究室の扉に噛みつかせてやる」

勝又：「なんか言いました？」

土門：「いや、別に……」

勝又：「ところで、このゲームって悲鳴が二種類ありますよね。
短い方とけたたましい方と」

土門：「ああ、地震のあとで五味川さんがあげてたヤツは
けたたましい方だったっけ」

勝又：「そうそう、なんであんなに尋常じゃない悲鳴だったんスかね？」

土門：「何でも大袈裟にしたがる性格なんじゃないの？
地震前のボールペン落ちる時の音だって大きすぎだったし」

勝又：「いや、そんなの五味川さん関係ないじゃないですか。
落としたのは裕子さんでしょ？」

土門：「いや、五味川さんじゃなくてイマジニアが」

勝又：「作った会社に文句つけんのか！　んなこと言っても始まらねーだろっ！」

土門：「でもいろいろ言いたいことはあるんだよ。
章単位の読み返し機能がないとか、ページ戻しが遅いとか、それから……」

勝又：「あわわ、もういい、もうやめてください土門さん！　苦情が来ますって！
今は五味川さんの悲鳴の話をしてるんですよ！」

土門：「……そういえばそうだっけ。まあ、あんな悲鳴をあげたのは
謎としか言いようがないな」

勝又：「ホント、謎ですね」

土門：「朝藤さんの歳くらい謎だな」

勝又：「それは禁句だ！！」

（真空跳膝蹴）

土門：（鼻血噴き出しつつ）「だ、だってすごく気になるじゃあ……」

勝又：「それ以上言うな！　それ以上詮索したら
原稿取りバイクでひき殺すぞ！」

土門：「そんな設定、みんな忘れてるって……」

勝又：「設定とか言うな！　もういい、もうやめだ！　締めに入るぞ！」

土門：「ちぇっ……（ぶつぶつ）」

勝又：「では主人公ということで、土門さん最後に一言どうぞ」

土門：「……王の墓を乱す者に死を……」

勝又：「ゲームが違うわ！　アヌビスネタだろそれは！」

土門：「いいじゃん、アヌビス書いてんの僕なんだし」

勝又：「そういう問題じゃなーい！」

土門：「あ、それはかまいたちネタだな？」

勝又：「……死ねぇぇぇっっ！！」

（爆裂三段蹴）

土門：「……そ、その技は最終電車ネタ……ごふ」