佐竹真一からエジプト便り

13 Dec 99/20 Dec 99

エジプトからの新しい写真を幾つか紹介します。

サハラ砂漠から
カイロ南西360キロのオアシス、Bahariya周辺に広がる「黒砂漠」「白砂漠」を見てきました
サハラはここからまだ遠く大西洋まで広がっています


白砂漠
砂が石灰岩なので、色が白い。6千万年前は海底にあったが、徐々に干上がって、
広大な広がりに僅かにオアシスを残すだけだ
画面左端が、佐竹
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白砂漠2
石灰岩を、水が削り、砂が埋め、その砂を風が持ち去り、
また持ち寄り、強い紫外線が脆くする
この土地に最初に足を踏み入れた旅人は、目的地には辿り付けなかった筈だ
今は、アスファルトで固められた道路が一本横切り、近くの温泉まで来るまで3時間足らず



アカシヤの老木
広い砂漠の丘ににぽつんと立っていた
近づいて、この幹と根を見て粛然とした
過酷 な乾燥との生命を賭けた格闘の歴史だ




水の造形
 石灰岩を水が溶かし流してゆく内に、取り残されたのだろう
強い紫外線や乾燥が仕上げていっている
別の方向からは、きのこに見える。



夕陽の岩陰
 落日の速度が、砂漠では速く感じる。空の色がめまぐるしく変わる
岩の表情も一秒毎に変わる
日没の後は急に気温が下がる



バハリーヤの黒富士
こんなのがニョキニョキ立っている所があり、
ガイドをしてくれたドイツ人の温泉宿の主人(なんと幕張高校卒!)の説明によれば、
ピラミッドもモティーフになっている、とか




黒砂漠に入る
手前の砂漠とのコントラストから名前の由来がわかるでしょう



黒砂漠

 地質の専門家によれば、鉄分を含んだ硬い岩石が露出している部分が黒いそうだ
水がないので、赤錆にならないのだろう
黒い部分は、マグマの飛沫が空中で固まったみたいな形の小石や岩で出来た所




黒砂漠の砂丘

山陰の風下側に形成される砂丘が清浄な空間を作る



黒砂漠2

風に砂を持ち去られた後に、黒い岩石が露出している光景が続く。



黒砂漠3

小高い丘の上で記念撮影
この丘の周りには、水晶などの結晶した岩石がごろごろして、
この辺りが火成岩で出来ていることを物語る
白砂漠が水成岩であるのと対照的だ




温泉宿のマスター

幕張高校に交換留学生として1年在籍.ハイデルベルグ大学卒
筑波大学にも留学経験があり、日本語が巧み.奥さんも日本人
地質学、考古学、歴史学の知識に裏付けられた説明には聞き惚れた
日本語は、女性語.バハリーヤの彼の宿に一泊



バハーリア村民家

狭い入り組んだ道に向かって入り口が開いていた
少年は、道案内の助手を勤めてくれた




オアシス遠景

小高い丘から
湖から水が引き、オアシスを残して盆地になっていたことが偲ばれる
この周辺に2万人の住民が住んでいるという




オアシスの田圃

米を作っている田圃が椰子の木の林に囲まれて広がっている
二期作の端境期で、日本 と良く似た稲の切り株も見えた
日本の技術援助の影響が及んでいるのだろうか



デーツの作業場

秤で計って、大阪寿司を作るような型枠に入れ、デーツのブロックを作る
食べると上 品な甘さが口の中一杯に広がる
ナツメヤシがベドウィンの命を繋いできたと言われてい る



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14 July 1999