桜井真樹子高橋裕 & シリコダマ(三橋美香子近藤達郎
日時:2002年11月22日
場所:吉祥寺マンダラ2

内容:
 桜井真樹子さん(Vo,声明)と高橋裕さん(ギター・鼻笛)のデュオ。こういう音楽は始めて聴きました。
 平安時代の古曲から,隠れキリシタンの曲,武満徹さんの曲まで,前半は日本とアジアのトラッドという感じの選曲,後半は高橋さんや桜井さんの新作を中心にして,独特のタッチで23曲を淡々と披露されました。
 思わず目を閉じてじっくり聴き入りました。普段ポップスばかり聴いているので,何かうまく説明出来ないんですが,豊な世界だな〜と感心しました。
 日本の古い音楽というのは,こういった穏やかでゆったりしたものだったのでしょうか? 
 もしかしたらこういう音楽がせわしない現代に必要なのかもしれませんね。
 一曲毎に曲の解説をしながらのステージも丁寧で良かったです。アイルランドのトラッドを聴くんだから,日本やアジアのトラッド・ミュージックももっと聴かなくてはね,と自戒。
 良いものを聴かせてもらいました。

 三橋美香子さん(Vo)と近藤達郎さん(Piano,Computer)の
デュオ−シリコダマ−のデビュー・ライブは,お二人の個性がいかんなく発揮されたものでした。選曲は”鬼”時代の既発表&未発表のものが多かったようです。
 美香子さんのライブを見るのは二回目になりますが,感情を込めて熱唱するんですね。時にロック的だったり,コブシを交えた日本調だったりと,他に類を見ないスタイルと思います。
 曲調はワリカシ暗くてヘビーなのですが,どんよりと沈んだ気持ちにならずに,何となくユーモアも感じるのは,美香子さんの性格によるものなのでしょうか?(笑)
 
 アンコールでは,4人がステージに上がって,美香子さんの持ち歌と桜井さんの持ち歌を1曲ずつ披露。
 これがたいへん良かった。絶妙でした。

 ところで,この日一番関心したのは,お二人の個性的なボーカルではなく(ごめん),演奏されたお二人のミュージシャンでした。
 高橋さんのギターははじめて見たわけですが,感情を込めて丁寧に弾き,ギターの音色とフレーズが素晴らしく,気持ちの良い
演奏をする方だと感動しました。
 過去何度も見ている近藤達郎さんは,日本を代表するキーボード・プレーヤーだと思います。いつも力強いプレーをする方で,この日の演奏もパワフルで的確で,見事なものでした。
 近藤さん,いつも若々しいですね〜