八木美知依&三橋美香子
-星だまりライブ Vol.36-

 




○日時:2005年7月24日(日)
○場所:ニュースタート行徳センター
○出演:
  八木美知依(琴, Vo on 2,5,7,8)
  三橋美香子(Vo) on 3,4,6,7,8

○セットリスト:
   第一部
    1) 鳥のように (オリジナル)
    2) 千鳥の曲 (吉沢兼行による16世紀の曲)
    3) 仏は常に (明治時代の曲)
    4) ララバイ (美香子さんの曲)
   
第二部
    5) Song of Steps (八木さんのオリジナル曲)
    6) 悲しい酒 
    7) よいとまけのうた
    8) 不思議の森の物語 (オリジナル)

 


※コメント
 ちょっと変わったライブに行ってきました。会場は福祉センター。前の方の席は座布団が敷いてあります。腰痛気味の私は,座椅子に腰掛けて見学しました。
 お客さんやスタッフは,若い方が多いようです。成田から見に行ったのは,私だけだろーなー
 琴の八木さんは,初めて見ました。とても上品な方の様で,琴にはピッタリ(^^; しかし,演奏の方は大胆でダイナミックでした。選曲もね。
 琴は二台使って演奏しました。まずは八木さんが手前の12弦を使ってスタート。的確な解説を交え,美しい調べが奏でられます。邦楽や邦楽器って,日本人が見に行っても必ず解説が入りますね。真依子ちゃんもそうだし。ギターやピアノで解説する人はいないわけで,日本人としては少し恥ずかしいですな。演奏している人もおそらく毎回毎回面倒だな〜と思っていることでしょう(笑)
 2曲めからは首掛け式のマイクを使って,歌も交えての演奏。16世紀頃の曲ということで,日本で言うところの古典だそうです。鳥のことを曲にする,というのはいかにも日本的です。
 3曲目から美香子さんが登場。こちらは明治時代の曲だそうですが,後半は凄くモダンで現代的でした。琴は20弦に変えました。
 一部の最後はララバイ。これは美香子さんのオリジナル曲。時代的に300年以上違うわけですが,さほど違和感なく聞けるのが不思議。
 休憩をはさんで,八木さんの曲が演奏されました。個人的にはこの日一番感動しました。途中,
ドラムのスティックを使ってのダイナミックな演奏でした。使い方は,スライドギターに使うボトルの様な感じ。擦ったり叩いたりして,音に圧力や厚みを加えます。迫力ありました。
 後半の2曲は,日本人にはお馴染みの曲ですが,若い人や子供は知らないだろうな。美香子さんのボーカルは力がこもっていて,パワフルでした。よいとまけのうたでは,客席を交えての演奏。
 最後は綺麗なオリジナル曲で締めくくりました。2時間近くにおよぶ熱演で,とっても得した感じ。良いものを聴かせてもらいました。

 琴という楽器は,柱(ジ)を使ったオープンチューニングなのですが,真依子ちゃんのときもそうですし,この日も音程が狂いやすく,演奏中に調弦したり,曲間で合わせたりとたいへんです。学生時代の友人で琴のクラブの部長がおりまして,よく聴かせて貰っていました。
 古典も良いですし,合奏も美しいですし,今回の様にアヴァンギャルド?なのも良いですし,同じ日に見た真依子ちゃんの様なポップな使い方も楽しいし,今後色々な展開が見られそう。楽器としてはかなり大振りなので,演奏者は持ち運びがたいへんですね。

 P.S.
  行徳はよく通過していたんだけど,駅から降りたのは初めて。帰り道,けっこうこじゃれたお店があったり,駅前では外国人がブルースを弾いていたりと,若くて面白い街でした。
  この日の演奏は,外国の方もたくさんいらしていました。