毎年8月28日は「はにわの日」と制定されております。
仙波清彦氏を中心とした,よく言えば自由な,悪く言えばいいかげんなユニットが「はにわ」であります。
蛇足ですけど,仙波氏は日本のフュージョンの草分けである「スクエア」の初期のメンバーで,パーカッション&ドラム奏者。
本業はお囃子・仙波流の師匠さんだそうです。どっちが本業かわかんないけど。
日頃の言動や行動からは信じられませんが,芸大出身であります。
余談ですけど,仙波氏が発表した打楽器の教則ビデオ(?)「駄楽器講座」は抱腹絶倒の内容です。
村上ポンタさんとのツイン・ドラム・セッションもあり,お薦めいたします。
○タイトル
:はにわ/仙波清彦とはにわオール・スターズ(CBS/SONY
28AH1557)
○発売 :1983年
○プロデュース :仙波清彦,マイケル
○パーソナル :仙波清彦,横沢龍太郎,れいち,仙波元章,望月守,青山純,村上"ポンタ"秀一,
久米大作,千野秀一,川端民生,坂田明,中村誠一,原田依幸,小川美潮,橋本一子,
つかもとひろあき,田沼宏一郎,寒河江勇志,松本治,板倉文,藤本POM,芳村伊十一郎,
今藤郁子,藤尾桂子,竹井ゆき子,水口たか子,内藤洋子,肥後"ZUKI"清彦,柴田徹彦
○曲目 :1.ちゃーのみ友達スレスレ(W-美潮,M-インド民謡)
2.日本一のピラルク男(W&M-田沼)
3.こぶしの怠り(W-美潮,M-美潮,仙波)
4.うーん,こわいの(W-橋本,M-仙波)
5.目下の叫び(W-橋本,美潮,W-仙波)
6.極楽ルンバ(W&M-つかもと)
7.潮風の芸者衆(W-田沼,M-田沼,仙波)
8.沖のてずるもずる(W&M-仙波)
9.ようやく I LOVE YOU(W&M-つかもと)
10.めだか(W&M-文)
※編曲はほとんど仙波氏がやっております。
※コメント :
小川美潮さんがはにわの正式なメンバーだったかどうかはよく解りませんが,詞と曲を提供し,ボーカルとSEも担当しております。
後に名誉ボーカリストと呼ばれていた様子です。
本作では4と8を除いて参加しており,7では芸者役で出演しております。
このアルバムは腹筋と背筋が緩むようなもので,なんとも形容しがたいものでした。
ワハハをもっと大人数にして,邦楽の要素を加えたとでも表現すればよろしいかと思います。
大勢でバカをやってると言えないこともないです。
3や5の歌詞は美潮さん以外には書けない迷作です。
1はインド民謡とのことですが,原曲をお知りの方はご一報下さい。
この曲は後に出たライブでも取り上げられており,そっちの演奏の方が良い出来だとワタシは思います。
○タイトル :極楽ルムバ/潮風の芸者衆(CBS
SONY XDSH 93058)
(2002/12/22追記)
○発売 :1983年
※コメント :
「トロピカル感覚一杯の都会派歌謡」とキャッチコピーがありますが,そ・そ・そうかな〜
また,「本年度レコード大賞最有力候補作品」ともあります(笑)
※補足1
1984年に,「はにわちゃん」という名義で「かなしばり」というアル
バムが発売になっています。
このアルバムには美潮さんは参加していません。しかし13曲中7曲もの歌詞を提供しています。
それは以下の通りです。
「カタピラの花」,「たたみホッペ」,「体育祭」,「みなと」,「彼は外人」,「家」,「ウエイトレス」。
「たたみホッペ」と「彼は外人」は,あまりにも素晴らしい歌詞なので,PC−VANの音楽会議室「音楽著作権」に掲載したことがありました。
以前,美潮さんのソロコンサートで,ドラムを担当していた仙波氏に,「はにわちゃんバンド」を辞めたいと言った時の話をしていました。
それによると,「もっとカッコいいのをやりたい」と言ってやめたそうです。
しかし後で考えてみると,「お笑いにしていたのは私だった」と申していました。気が付くのが遅いと思います。
ワタシ思うに,こういうアルバムを発売するソニーというレコード会社はなかなか偉いもんだ。
○タイトル :【CD版】「インコンサート」/はにわオールスターズ(SONY
RECORD SRCL 2132)
○発売 :1991年
○曲目 :1.明るいテレンコ娘(W-美潮,M-千野)
2.ウエイトレス(M-仙波)
3.ホーハイ節(トラディショナル)
4.オレカマ(M-仙波)
5.リボンの騎士(W-能加平,M-冨田勲)
6.シューベルトのセレナーデ(W-H.F.L.レシュターブ,M-F.P.シュ
ーベルト)
7.この胸のときめきを(W&M-V.Pllavicni&P.Donnaggio)
8.奇妙な果実(W&M-Lewis
Allan)
9.続・オレカマ(M-仙波)
10.体育祭(W-美潮,M-久米大作)
11.ブンガワンソロ(トラディショナル)
12.大迷惑(W&M-奥田民夫)
13.水(W&M-美潮)
14.最後のオレカマ(M-仙波)
15.あいみん(W-美潮,M-仙波)
○タイトル :【LD】(ビデオ)版「イン・コンサート」/はにわオールスターズ
(SONY RECORD SRLM 279)
○発売 :1991年
○曲目 :1.ちゃーのみ友達スレスレ(W-美潮,M-インド民謡)
2.ホーハイ節(トラディショナル)
3.人間合格(W&M-戸川純)
4.リボンの騎士(W-能加平,M-冨田勲)
5.シューベルトのセレナーデ(W-H.F.L.レシュターブ,M-F.P.シューベルト)
6.この胸のときめきを(W&M-V.Pllavicni&P.Donnaggio)
7.奇妙な果実(W&M-Lewis
Allan)
8.体育祭(W-美潮,M-久米大作)
9.寿司屋のケンさん(W-美潮,M-仙波)
10.竹豊で東京バンブー・ボーイズ(M-仙波)
11.ブンガワンソロ(トラディショナル)
12.YMCA(V.Willis-H.Belolo,訳詞-あまがいりゅうじ,
M-J.Morali)
13.大迷惑(W&M-奥田民夫)
14.オレカマ(M-仙波)
15.水(W&M-美潮)
16.あいみん(W-美潮,M-仙波)
17.メダカ(W&M-板倉文)
18.イル・プレッテ・ケッカ(M-矢口博康)
○パーソナル:総勢53名。指揮者もやってる仙波清彦の他,出演者は次の通りです。
戸川純,デー
モン小暮閣下,奥田民生,阿部義晴,渡辺香津美,板倉文,矢口博康,金子飛鳥,
村上"ポンタ"秀一,坂田明,小林靖宏,バカ
ボン鈴木,木津茂里,小川美潮,木元通子,三橋美香子,
渡辺等,吉田智,十亀正司,石垣三十郎,松本治,ボーン助谷,ダディ柴田,斉藤ネコ,久米大作,
清水一登,福原徹彦,福原百華,藤尾桂子,太田幸子,杵屋五吉郎,田中悠美子,内藤洋子,内藤久子,
望月佐之助,仙波大明,仙波和典,仙波宏紅,田淵結,若林忠宏,Ma*To,マック清水,田中倫明,
横沢龍太郎,Whacho,田中顕,梶原茂実,植村昌弘,鈴木賢治,青山純,レイチ,阿部薫(敬称略)
※コメント :
1991年5月21日に行われた歴史的なイベントを収録したものです。
本作は,現在美潮さんのライブを記録した唯一の公式ビデオと思われます。
二度と出来ないであろう大人数での超豪華ライブ。楽しい作品になっています。
ユニコーンや奥田民夫氏のファンは既にご存知でしょうが,見逃している人は要チェック。
どの曲,どの演奏も聴きものですが,名曲「大迷惑」での奥田氏の熱演とか,「YMCA」で阿部氏が間違えるところとか・・・
「セレナーデ」でデーモン小暮閣下がハンドマイクで登場したり,アンコールでモスラの幼虫のかぶりもので登場するところとか・・・
青山純やレイチ等による竹豊5台による演奏とか,その前の仙波さんの子供用ドラム・キット・ソロとか・・・
怒濤の迫力で迫る「オレカマ」とか,全員でビニール袋を擦ってお笑いにしてしまった「奇妙な果実」とか・・・
(これは当初全員で煎餅を囓るという企画であったそうだが,サックスが詰まってしまうということでビニール袋に落ち着いたとか)
小林靖宏氏の熱演とか・・・
美潮さんのボーカル曲としては,なんといっても大作の「水」でしょう。
この曲のなかで,美潮さんが踊るむこう側で,坂田さんがソロをとる美しいシーンがワタシは大好きです。
なお,主演者は患者さんスタイル(パジャマ)で,ボーカルの女は看護婦スタイル,仙波さんはお医者さんスタイルで登場します。
日本のライブ・ビデオの中でワタシが最も好きな作品です。
ライブに行けなくて残念です。行った人いますか?
※補足2
1992年に「はにわ」名義で「HAPPY PEOPLE」というアルバムが出ています。
これは新しいので持っている人も多いと思われます。
小川美潮さんは「盆踊りの手帖」(歌詞は工藤順子さん)「あいみん」でコーラスをやっている他,「見合いの鯉心」「玉伝子」(ジェットコースターに乗ってボーカルを収録した暴挙! パチンコの歌だ)で歌詞を提供しています。
やっぱりお笑い系の歌詞であります。
なお,このアルバムのボーカリストの池田有希子さんは,仙波さんのご親戚の帰国子女とのことです。
「はにわ」としてインド公演もこなしたそうです。
※補足3
1988年に,仙波さんは「蕪村」(BUSON
SENBA)というアルバムを発表しております。1998年に復刻しております。
本作はタイトルの印象通り,邦楽の要素を取り入れたもので,仙波さんらしい内容になっています。
このアルバムの中で美潮さんは,「狸」と「温泉」の2曲に歌詞を提供しており,ボーカルも担当しております。
「狸」は本アルバムを企画したヘンリー片岡氏とのデュエットで,ほのぼのとしているというか,美潮さんらしい妙な曲です。
「温泉」も同じ様な曲調で,「他ではなかなか聴かれない」曲です。詳しくはこちらを参照してくらさい。
2002/12/22