The Chieftains
日時:2001年5月19日
場所:東京国際フォーラム・ホールC
内容:
アイルランドの超ベテラン・グループ,ザ・チーフタンズの公演を観てきました。
30作を越えるアルバムを残し,セッションしたアーティストは数え切れないほど。
そんな歴史を感じさせながらも親しみが湧くような公演でした。
フィドルのマーティン・フェイが不参加で,代役にリチャード・ウッドが駆けつけ,演奏にダンスにと丁々発止の活躍を見せました。
ゲストは多彩。ギターのジェシー・クックはカナダ人だそうですが,フラメンコ・スタイルの早弾きを披露しました。
もう一人のギターに,ケヴィン・ラリベルトが参加していましたが,サポートに徹していた感じ。
同様にチト河内さんがジミめに,パーカッションを演奏してくれました。
ダンスはデレク・ファヒーとルイーズ・マーフィーが演じました。
ボーカルはイヴォンヌ・マクマホンが数曲務め,矢野顕子の”ふなまち唄”(sake
in the jar)をちょっと怪しげな日本語で唄ってくれました。
この日の日本人の客員は,古謝美佐子さん。元ネーネーズのボーカリストですが,不勉強でこれまでちゃんと聴いたことがありませんでした。
古謝さん,素晴らしい歌声を披露してくれました。沖縄民謡とアイリッシュ・トラッドが見事に調和していました。
こういう異種間融合みたいのがザ・チーフタンズの特徴・試みの一つの側面だと思います。軽々と楽しく演奏していました。
公演の構成は2部になっていて,正味2時間ちょっと。
私の様な新参者や熱心なアイリッシュ・ミュージック・ファンでなくても飽きさせない様な展開・構成になっていて,それでいて,アイルランドのパブから飛び出して来たような雰囲気も随所に感じられ,さすがに長年生演奏を続けてきた人達なんだな,と年期を感じました。
アイルランドの音楽大使という責任(?)を持つバンドの面目躍如です。
1F最後列からの鑑賞だったので,楽器のテクニックとかはよく確認出来ませんでしたが,やはり達人の集団,名人揃い。
それでいて,けしてテクニックの披露,音楽のお勉強にとどまらないところが素晴らしいですね。
音楽ファンなら,一生に一度は見ておきたい人達です。
アンコール前は,演奏者全員が立ち上がって,各パートのソロを挟む賑やかな構成となり,大いに盛り上がったパーティーを楽しみました。
ピーター・バラカンさんとまた遭遇してしまいました(笑)。