○日 時 :2001年11月8日(木)
○場 所 :東京国際フォーラム・Cホール
○演奏者:仙波清彦,梅津和時,久米大作,金子飛鳥,三好功郎,坂井虹介,中原信雄,新井田耕造,近藤郁子,竹井誠,望月圭,山田貴之,賈鵬芳,姜小青,中川博志,アニーシャ・プラダーン,高橋香織,大久保裕子,志賀恵子,笠原あやの,グレース・ノノ
○演奏曲:
第一部
1.Marg
2.水からの贈りもの
3.鶴亀
4.時雨西行
5.二人椀久
6.歌舞伎囃子
第二部
1.Ambahan Ni Willie
2.Manililikha
3.Pananaginip
4.Guri Guri
5.春の声
6.Getting There
7.Hudyat
アンコール
?
○コメント
今年も行って来ました。エイジアン・ファンタジー・オーケストラ。
今回は和の演奏ということで,第一部は長唄や歌舞伎などの邦楽を取り入れたもの。仙波師匠が軽妙な解説を加えながら演奏されました。
中国をイメージして作られたという”鶴亀”を中国のミュージシャンと共に演奏したり,筒井筒といった日本人には馴染みのある曲をアヴァンギャルドなアレンジで展開します。
それにしても,私には邦楽というのはリズムにノリにくいもんです。不思議な違和感を覚えます。ちょっと眠くなります。
久米大作さんアレンジによる二人椀久は,ジャズっぽいもの。梅津さんアレンジの歌舞伎囃子は賑やかなもの。
分かりやすいっちゃ,分かりやすいのですが,これを聞いていると,その昔の”8時だよ! 全員集合!”でのお囃子調オーケストラのサウンドを想い出してしまいました。
邦楽の現代化というのは,ホントに難しいのかもしれない。
一緒に行った友人は,AFOははじめてだったのですが,第一部の方が気に入っていたようです。
第二部はバリバリだよ〜という仙波師匠の言葉の通り,第二部はロック&フュージョン的なノリになりました。
これまでのAFOのスタイルです。
梅津さん,金子さん,久米さん,三好さん,プラダーンさん等の素晴らしいソロが組み込まれ,楽しい演奏でした。
しかし,ちょっとマンネリなのではないでしょうか?
まとまってはいますけど,何かスリリングではないような気がします。
今回で4回目となるノノさんのボーカルは,特にフィリピンのフォーク・ソングで素晴らしいと思います。
ただ,上手すぎるちゅうか,色気がないような,アジア歌謡共通に見られる大らかさや可愛らしさ,艶っぽさに欠けると感じました。
もう一人(美潮さん?)ゲスト・ボーカリストが必要だと思いました。
もう一つちょっと残念だったのは,大好きな姜小青さんの演奏が目立たなかったこと。この人ホントに美しいんだよ!
しゃれっ気とかキュートな感じとかが溢れた演奏を,来年に期待します。