八木美知依 & 太田恵資 LIVE
at in-F
●日時:2007年1月15日(月)
●場所:大泉学園 in-F
●出演:八木美知依(箏-17弦)・太田恵資(Vln, Vo)
※コメント
先鋭的な演奏で知られる超絶箏奏者と,ジャンルや国境をヒョウヒョウと超越するパフォーマンスを見せてくれるヴァイオリン奏者の競演。夜8時過ぎからのスタートに,何とか間にあって鑑賞した。
二部構成は,単独での演奏はなく,終始お二人の合奏が見られた。
全曲即興演奏。太田さんは,二台のヴァイオリンを交互に奏で,一台はお馴染みの深い緑色のエレクトリック・ヴァイオリンにアタッチメントを付けたもの。二部の始めではお得意のホーミーを歌ってくれた他,ワケの分からん言語のボーカルも楽しかった。
八木さんを見るのは今回で2回目。曲中に柱を調整し,時折スプーンを使ったり,弓で弾いたり,あるいはドラムのスティックを弦の間に挟んで別のスティックで弦を叩いたりと,他ではあまり見られない演奏で,音だけではなく,視覚的にもとても楽しかった。箏にはエレキギターで使用するエフェクターが数個取り付けられていたが,ロックの様なハデな音色ではなかった。
ジャンル的には,フリー・ジャズなんだろうか。
20分ほどの曲を前半2曲,後半3曲ほど演奏した。どの曲も静から動,激から穏へ自在に展開していく。箏の演奏を聴いていると,この楽器ほど自然の風景が思い浮かんでくるものはないと,毎回感じる。
緊張感が溢れる一夜。小さい会場に集まった満員のお客さん達は,みな一瞬も聞き逃さぬよう,耳をそばだてていたようだ。
ほんとうに素晴らしいものを見せてもらった。